長く乗り続けたい、だからシンプルに (1/3ページ)


数多のセダンを蹴散らすほど、比類なきオーラを纏った現行マークX。ボディの小ささをコンプレックスとは思っていない。しかもパーツが少ない後期型をベースに、大胆かつ繊細なアレンジを駆使して高級感溢れるスタイルへと導く。それをドレスアップ歴が短い、1人の若者が実現させたというからまた驚きである。

 一体誰が、「若者のクルマ離れ」だなんて言い出したのだろうか。確かに最近はスマホを筆頭に、若者が夢中になるツールが非常に充実している。だからと言って、クルマ好きが完全に絶滅したわけではない。熱いオーナーもまだまだ存在する。

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 今回本誌5月号の表紙に輝いた130系マークⅩのオーナー、頼本クンは21歳。しかも頑張ってお金を貯めて、1年半前に新車で購入した。最近はその若さで、数百万もするセダンを新車買いする人は少ない。ベース車を中古で買い、残ったお金をドレスアップに回すという手もある。しかし彼は、妥協しなかった。

5-3-「現行の130マークX、しかも後期型をドレスアップしている人はあまり見かけない。クルマ自体も他の人と被りたくなかったんです」。

 ボディサイズはひと昔前と比べたら大きくなったものの、「ミドルセダン」として位置付けされるマークX。クラウンやセルシオといった大型セダンも視野に入れたかと思いきや、当初から選択肢にはなかった。

5-4-「確かにマークXは他のセダンと比べたら小さいかもしれないですが、ミドルでどこまで行けるか挑戦してみたかった。大きなセダンに勝ちたい、その想いはかなり強いです」。

 全体の仕様を見て感じたのは、21歳が乗っているとは思えないほどシンプルな佇まいであること。目立つために色使いやエアロ加工でインパクトを手にするクルマが多い中、余計な色は使わず、加工も最小限。

「ハデさを抑えた方が飽きることなく、長く乗れると思いました」。