トヨタ「クラウン」の末っ子『2リットルターボ』は意外にも駿足! (1/3ページ)


約40年ぶりに搭載された4気筒エンジン
ダウンサイジングターボを採用する

VIPカーのベース車両として人気の高いクラウン。
210系と呼ばれる現行モデルは、2種類の排気量のV6エンジンと2.5リットルハイブリッド、そして2リットルと4タイプのエンジンを搭載する。
じつはクラウンにとっての4気筒モデル、しかも2リットルエンジン搭載は、ディーゼルやタクシー仕様を除くと1967年に登場した3代目モデル以来のことなのだ。
そんな末っ子モデルは、軽量なダウンサイジングターボエンジンということあり、1630kgのボディを難なく走らせる駿足ぶりを見せてくれた。

WEB CARTOP_285

今回試乗したのは、「クラウン・アスリートG-T・ジャパンカラーセレクションパッケージ」という2リットルターボエンジンを搭載するアスリートのなかでもっとも上級なモデルだ。
ジャパンカラーセレクションとは、「紅(くれない)」、「仄(ほのか)」と漢字のネーミングを持つ全12色のボディカラーのこと。試乗車のボディカラーは、そのなかの一色「茜色(あかねいろ)」というオレンジメタリック。30万2400円と高価なメーカーオプションだ。
ここまで個性と存在感を放つボディカラーは珍しい。純正ならではの色の深みやクオリティなどオールペンしたと考えればむしろお買い得な感じ。
ちなみにクラウン・アスリートG-Tの車両本体価格は533万円。これに前述のボディカラーや19インチホイール、予防衝突安全装備などのオプションを加えると価格は601万1480円となる。WEB CARTOP_418

現行モデルである210系クラウン・アスリートが搭載するエンジンは、3.5リットルと2.5リットルのV6、2.5リットル直4のハイブリッド、そして2リットル直4ターボの4種類だ。
当然のことながら排気量が大きいほど、パワーやトルクの余裕はある。しかし、今回試乗したアスリートG-Tが搭載する2リットルターボこそ、今流行のダウンサイジングターボ。小排気量エンジンをターボで強化しているだけに最高出力は235ps、最大トルクが35.7kg。WEB CARTOP_27この2リットル直4ターボは、4WDのみの設定となる2.5リットルV6エンジンよりハイパワーで、2.5リットル・ハイブリッドと同レベルのパワー&トルクを発生している。

クラウン・アスリートG-Tには、ナビと協調するなどしてコンピュータが自動的にサスペンションのダンパー減衰力を制御する機能が付いている。
その効果はじつに自然で、運転しているときにダンパーの設定が変更されたことはまったく気が付かない。

クラウンといえば、ソフトな乗り心地が信条のように思われがちがだが、2世代前の18系ゼロクラウン以来、ドライバーズカートして着実に進化していることがわかる。
東京の首都高速のようなカーブの多いところでは、じつに軽快なフットワークを示す。とくにステアリングを操舵したときのノーズの軽さは、4気筒エンジンの恩恵だろう。WEB CARTOP_133

トランスミッションは、3.5リットルV6エンジン搭載車と同じ8速AT。ミッションのギヤ比もファイナルギヤ比もまったく同じだ。
このように大排気量モデルと小排気量モデルが同じギヤ比のパワートレーンを使っている場合、小排気量モデルでは加速が鈍く感じたりするのが一般的な傾向だ。

ちなみに、100km/h時のエンジン回転数は8速が約1700rpm、7速で2000rpm、6速では2500rpm。80km/hあたりから追い越しをしようとすると、シフトショックはないが普通にアクセルペダルを踏み込むと6速までシフトダウン。
そこからの加速感は、さすがに大排気量エンジンのような力感(トルク感)はないが、スルスルっと車速は増していき、そのままの速度レンジを維持することもまったく苦にならない。