国産長寿モデル4種!モデルチェンジしないで20年超


昭和に誕生してから平成まで
基本スタイルを変えずに生産

2017年1月に開催された東京オートサロンでは、何校かの自動車大学校(専門学校)が日産『サニートラック』を出展していた。
ノスタルジックなスタイルが多くの人から注目を浴びていたが、じつは「平成4年式」と意外にも新しかったりする。

自動車というものは常に進化を続けており、定期的に改良がなされている。
それはマイナーチェンジと呼ばれたり、年次改良と呼ばれたりしている。
そして数年に1度、フルモデルチェンジと呼ばれる大きく一新するものが行われている。
これはクルマ好きのみならず、所有している人なら当然ご存知のことだろう。

バブル期は、登場から2年でマイナーチェンジ、4年でフルモデルチェンジは当たり前の時代。
上の写真の三菱の初代デボネアは1964〜1986年の22年間、マイナーチェンジだけで作り続けられ、当時は生きた化石という意味で「シーラカンス」とか言われていた。

現在は、基本的にフルモデルチェンジは国産車でおよそ5年ごと、輸入車など長いものでも10年前後で行われている。しかし、フルモデルチェンジをしないで、1モデルを長く生産、販売が続けられた車種を紹介しよう。

日産サニートラック(1971~1994年・23年間)

日産の小型トラックとして1971年に登場したのが2代目サニートラック。
ベースは1970年に登場した2代目サニー(B110型)であり、エンジンやミッションなどはサニーと共通のものが採用されていた。B110 サニーはツーリングカーレースでも活躍しており、そのパーツが流用できて年式が新しいサニートラックはチューニングのベースとしても重宝されていた。

1989年にビッグマイナーチェンジが実施され、フロントマスクがそれまでの丸目ライトから角目になり、フロントにディスクブレーキが採用されるなど大幅に近代化。
中でも注目なのが、現在施行されている改正NOx・PM法に適合した点。

現在NOx・PM対策地域内ではこの年式以降の車両でないと登録ができないため、丸目フェイスに人気が集まっているため、フェイススワップが盛んに行われている。

日産セドリックセダン(1987~2014年・27年間)

1987年に7代目として登場したY31系セドリック/グロリア。
先代モデルと同じくハードトップとセダン、2つのボディタイプを持っており、後に登場する初代シーマのベースともなった由緒正しい車両である。
ハードトップモデルは4年後の1991年に8代目のY32型へとフルモデルチェンジがなされたが、セダンはY31型が継続販売された。

1999年にハードトップが最終型となる10代目Y34型になったタイミングで、兄弟車のY31型グロリアセダンはセドリックセダンに統合され、セダンはセドリックのみとなる。

そして2002年にはガソリンエンジンモデルが終了。しかし、エンジンをLPG仕様のみに絞り「セドリック営業車」と名前を変えてタクシーなどの営業用モデルとして、さらにそのモデルサイクルを延長した。
そして2014年12月についに販売を終了。タクシー用途は後継車種のNV200バネットが担うこととなった。

 

トヨタ・センチュリー(1967~1997年・30年間)

日本におけるショーファードリブンの元祖、日産・プレジデントの登場から遅れること2年、1967年にトヨタが送り出したのがこのセンチュリーだ。
登場当初はオートマチック仕様のほかに3速コラムマニュアルと4速フロアマニュアルシフトが設定されていたことからも時代を感じることができる。

その後、外観はそれほど大きな変化はないものの、エンジンの換装やサスペンション形式の変更など大掛かりな改良が施されながら1997年4月まで生産が続けられた。

1989年リムジン

なお、1997年に登場した2代目センチュリーもクルマに興味のない人が見たら同一のクルマと思えるほどキープコンセプトを貫き、こちらも間もなく登場から20年が経過しようとしている。

現行型

この他にも、1953年からアメリカのウィリス社のライセンスを受けて1998年まで45年にも渡って生産が続けられていた三菱・ジープ。

日本では1990年にデビューしたB13型サニーが現在でもツルという名前でメキシコで現地生産が続けられている(2017年5月生産終了予定)など、イレギュラーなものを含めればまだまだ長寿モデルはたくさん存在している。

現行モデルでも、前述のセンチュリーのほか、1998年にデビューした現行型スズキ・ジムニーや、1999年デビューのホンダ・バモスなどが20年弱フルモデルチェンジをせずに販売されているのだ。

これにはさまざまな理由があるとは思うが、クルマとしての完成度が高かったということも無関係ではないだろう。今後、どのような長寿モデルが生まれるのか興味が尽きない。

(レポート:小鮒康一)

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