【工場見学シリーズ】ハンドメイドが活きる3ピースホイール製造の裏側 (1/2ページ)


3ピース構造ゆえの手作業による工程
『レオンハルト』製造現場に迫ってみた

 

国内唯一の3ピースホイール専用メーカー「スーパースター」。3ピース構造のホイールとは、ディスク、アウターリム、インナーリムと、3つのパートから構成されるため、当然ながら工程も数多い。そんな3ピース構造のホイールを手がける「スーパースター」製の特徴は、自社生産した鋳造ディスクとスピニングリムを組み合わせて作る、まさにハンドメイドな製作過程にありき。
今回の【工場見学シリーズ】は、そんな複雑な工程とともに工芸品のような風合いを生み出す同社のオリジナルブランド『レオンハルト』開発現場に迫ってみた。

塗装以外はすべて自社工場で行なっており、ディスクの鋳造行程はもちろん、リムの成型、ディスクの表面加工なども職人がハンドメイドで製作する。各パーツを個別に製作する特性を活かし、同社ではパーツごとにオプションのプログラムを設定。ディスク形状以外は、カタログ掲載以外のオーダー(色やブラッシュド加工など)にも応じている。

つまり、オーダーメイドに近く、ユーザーと一緒になってホイールをワンオフする現場は、まさに工房の雰囲気そのもの。近代化した設備ではマネのできない小ロット生産は、ユーザーのワガママをカタチにするための武器であり、高品位な3ピースホイールを作るために欠かせない要素といえる。
*紹介サイトによっては写真が正しく表示されないことがあります。その場合は本サイトでご覧ください。

 

01 デザイン

ブランド担当者とデザイナーで考えたデザイン案を設計部門に送り、強度計算を経て図面に起こしていく。
よりクリーンなシルエットが求められる現状ではスポークも細くなり、いかにデザインと強度のバランスを取るかがカギとなる。スーパースター ホイール 工場 開発

 

02 鋳造

「スーパースター」では3ピースホイールのみを製造するため、鋳造するのはディスク部のみ。
まずはアルミのインゴットを溶解して金型に流し込んで成型するのだが、ほとんどの作業は熟練のスタッフによる手作業だ。
品質重視の重力鋳造(重力を利用して金型に流し込む方法。時間は掛かるが、複雑な形状にも対応しやすく、気泡の発生を抑えることが可能)を採用。アルミを注ぎ込んで鋳造が終わるまでの時間は、1枚あたり約4分ほどである。

スーパースター ホイール 製造 工場

 

03 仕上げ

鋳造で出た余分なバリを取り除いた後に焼入れ加工して強度を高めると、鋳造ディスクの原型が完成。
ステンレス製の細かな粒を当てる「ショットピーニング加工」を施し、表面の強度をさらに高めてやる。
*写真下(右がショットピーニング処理前/左がショットピーニング処理後)

スーパースター ホイール 製造 工場

 

04 ディスク加工

ショットピーニングによってホイール表面が整えられたら、次はディスク加工に移動。
ピアスボルトの取り付け穴を空け、さらにオーダーに従って個別のP.C.D.(車体に装着する際のボルト取り付け穴)穴あけ加工し、ナットホールまわりを加工する。スーパースター ホイール 製造 工場 スーパースター ホイール 製造 工場

 

05 1次塗装(社外)

ディスク加工の後は、ホイールごとに指示された図面通りに塗装する。
近年、鮮やかな発色にこだわる「スーパースター」では溶剤塗装と粉体塗装をカラーによって使い分け、手の込んだツートンペイントなどにも対応している。

 

06 表面加工

ブラポリ系やブラッシュドなどディスクに切削加工する場合は、再度ファクトリーに戻し、表面の切削加工を実施。
写真はブラック×ポリッシュの加工。機械で表面を削った後で、スタッフが1本ずつ手作業で仕上げを行なっていく。スーパースター ホイール 製造 工場

 

 

07 クリア塗装

表面の加工が終わるともう一度塗装工場に送られ、クリア塗装をしてディスクが完成。
このようにディスクが完成するまでには何度も工場を移し、ほとんどの行程をハンドメイドで行なっているのだ。スーパースター ホイール 製造 工場

 

次のページではリム製作から組み付け、そして完成へ……