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46万kmスカイラインGT-R・長く乗り続けるための401馬力仕様【BNR32不定期連載7】

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職人技で丁寧に組み上げたエンジンは
ブースト圧0.9kg/cm2で401psを発揮

このクルマのオーバーホールを行った奈良県の「Kansaiサービス」では、エンジンのナラシ運転が終わったところで最終的なコンピュータセッティングを行う。

ちなみに、エンジンはHKS製の鍛造ピストンとハイカムを使用しているが、基本的にノーマル。もちろん、各パーツの重量合わせなど精密組み上げ(いわゆるバランス取り)が行われている。
タービンは、HKS製GT-III SSスポーツタービン。ブーストコントローラーで過給圧をアップすれば、600psくらいまで対応する実力を持っている。gt-r

そんな高出力に対応できるタービンではあるが、このスカイラインGT-Rのオーナーはストリート(長距離ドライブ)がメイン。サーキット走行などは行わない。
そんなオーナーの乗り方に合わせて、パワーより乗りやすさを重視したセッティングとなった。

注目すべきは、ブーストコントローラーなどは使わず、HKS・GT-III SSタービンのアクチュエータの設定過給圧である0.9kgf/cm2で設定しているところにある。
この過給圧は、ノーマルの0.7kgf/cm2とあまり変わらない。
それでも401psとノーマルエンジンの280psより121psアップしているのだ。
しかも、シャシダイで計測した出力曲線(下の写真)を見ると3000rpmあたりから35kg-m以上のトルクを発揮。ノーマルの最大トルクを低い回転数で上回っている。

このパワーは、GT-III SSタービンとHKS製ステップ1カムシャフト(作用角256度)によるところもあるが、どんなにコンピュータのセッティングを煮詰めても、エンジンを精密に組み上げるなど職人技ともいえるアナログ的な基本ができていなければ達成できない。
西の名チューナーとして名を馳せる「Kansaiサービス」は、エンジンの各パーツのフリクションの軽減および軽量化など、細かい作業をひとつずつ丁寧に行っている。そんな小さな積み重ねるというアナログ(職人技)部分を高いレベルで実現しているからこそ、このような出力特性のエンジンを作り上げることができるわけだ。(その様子はコチラでご覧いただけます)。

これはプロと同じ場所で素人が撮影しても、その仕上がりに大きな差があるのと同じだ。
プロと素人の決定的な違いは、構図とか光の使い方など、すでにシャッターを押した時に大きな差が付いているのだ。
近年は、コンピュータで色を補正したり、不要な部分を消したりする修正ができるので、素人が撮影した写真でもそれなりに見栄えがするようにできる。
だが、コンピュータをどんなに駆使して修正しても、プロと素人の差を埋めることは絶対にできなほど大きい。

これはチューニング業界でも同じで、同じパーツを使っても、チューナーの技術力次第でエンジン特性はもちろん、最高出力も異なってくる。
職人技という以外、何ものでもない。ある意味、良いクルマを作れるかは、ショップ選びの段階で決まっていると言っても過言ではないだろう。

gt-r

オーナーは「高回転域の伸びの良さ、低速域の力強いトルク感は、ノーマルでは絶対に味わえないフィーリング。もう少しパワーを高めたいという誘惑にもかられますが、サーキットを走るわけではないので、これで十分です。それに、まだまだ長く乗るためにオーバーホールしたわけですから、エンジンへの負荷を軽減するためにもブースト圧は低めのほうが良いのでしょうね」と語る。gt-r

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