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ドリフトの世界一決定戦がお台場で開催!惜しくも日本人は表彰台ならず

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TEXT: 青山義明(AOYAMA Yoshiaki)  PHOTO: 青山義明

世界40カ国以上の頂点を決める
FIA公認のドリフトイベント

世界のモータースポーツ管理機関として、F1、WRC、WEC、WTCCといった世界選手権大会を認可しているFIA(国際自動車連盟)のドリフトイベント「FIAインターコンチネンタル・ドリフティング・カップ2018 Tokyo Drift」が11月2日~4日の日程で、東京お台場に設けられた特設コースで開催された。

現在、世界40か国以上で開催されているドリフト競技の世界一決定戦となるこの大会は、昨年初開催から今年で2回目。
昨年はレグ1、レグ2という2回の単走・追走のセッションを2日にわたって行ったが、今回は1回の単走・追走で勝者が決まることとなった。また他にもコースや審査方法も変更されている。

コース距離は長くなり、そのレイアウトも振り出しのスピードが上がるように設計が見直された。また、採点システムも変更。前回は速度や角度変化速度、角度の安定性などを車両に取り付けた機器で計測してその数値を得点化していたが、今年は3名の審判員による“人の目”で、ライン、アングル(角度)、スタイルを採点し、速度(振り出し&平均)とともに判定することとなった。

今回の「FIAインターコンチネンタル・ドリフティング・カップ2018 Tokyo Drift」には、13の国と地域から集まった21人のトップドライバーが参戦。
日本からは、昨年のこの大会の覇者・川畑真人選手(#1 Toyo Tires Glion Trust Racing/日産R35GT-R)、末永直登選手(#9 Yuke’s Team Orange/日産S15シルビア)、藤野秀之選手(#66 Team Toyo Tires Drift Wisteria/日産180SX)、そして前日D1GP2018シーズンのチャンピオンを決めた横井昌志選手(#70 D-Max/日産S15シルビア)の4選手。海外からの有力選手も多数参戦。昨年のレグ2の勝者ロシアのアルカーディ・ツァレグラツェフ(愛称:アルカーシャ)選手(#88 Russian Drift Series Team/日産スカイラインR34)、そして前回表彰台にも上がっているゲオルギ・チフチャン(愛称:ゴーチャ)選手(#31 Russian Drift Series Team/日産S15シルビア)らも参戦となった。

練習走行セッションの行われた金・土曜日は好天に恵まれたものの、予選及び決勝レースが行われた4日(日)の天候は曇り時々雨という天候で、一部ウエットコンディションという路面状況の中での走行となった。

午前中に開催となった単走(ソロラン)はドライでの走行だったが、最後のグループCの走行時間に雨が落ちてきたものの、なんとか単走セッションはなんとかドライ路面だった。

 

単走では、ライン30点、アングル30点、スタイル30点、速度(振り出し&平均)10点という配点となっているが、優勝を決めたのは、ロシアのゴーチャ選手であった。
ゴーチャ選手は、1本目の走行は88点だったものの、2本目には審査に合わせて95点まで得点を上げてきた。これにチェコのマルコ・ザコリル選手(#55 Geos Drift Team/BMW M2/88点)、スイスのイヴ・メイエー選手(#91 Eventseelisberg/BMW M2/88点)が続く。


朝のチェック走行でまさかのクラッシュとなってしまった横井選手は、マシンが完治していなかったのか単走セッションでも再びクラッシュして予選敗退。残る3名の日本人ドライバーは、藤野選手(4位/#66 Team Toyo Tires Drift Wisteria/日産180SX/86点)、末永選手(5位/86点)、川畑選手(6位/85点)ときっちり結果を残し続く追走につながる走りを披露した。

単走の上位16名が、続く追走(バトル)トーナメントに出場することとなる。
追走は、先行と後追いで入れ替えて2回の走行を1セットとして対決。
先行は完成度の高い単走を行い、後追いは先行相手に合わせてどれだけ接近できるか。この2本の走行で審査され、勝敗が決定する。そしてトーナメント方式で勝ち上がっていくこととなる。

時折落ちてくる雨によって路面はウエットになったが、ベスト8が決まるころには雨はあがり、路面はハーフウエットという非常に難しいコンディションとなっていく。

 

ベスト8決定戦では、ロシア勢同士、そして日本人同士が当たるという展開となってしまう。
ここでロシア・ドリフトシリーズ・チャンピオンのアルカーシャ選手を単走優勝のゴーチャ選手が下してセミファイナル進出を真っ先に決める。
末永・藤野の日本人同士の対決は末永選手。そして残る日本人、川畑選手は、メイエー選手(#91 Eventseelisberg/BMW M2)との対決だったが後追い走行中に失速(マシントラブル)で敗退してしまった。

ロシアのゴーチャ選手、末永選手、スイスのメイエー選手、そして、香港のチャールズ・エン選手(#84 SoGun Motorsports with Toyo Tires/日産180SX)を下したタイのS.チャナッポン・ケードピアム選手(#45 Achilles Radial/日産200SX)と、異なる国の選手がセミファイナルに進出することとなった。

日本人として唯一残った末永選手は、日産シルビア同士の戦いとなったゴーチャ選手と準決勝で大接戦。接触もあって、難しい判定となった。
そこでこの大会唯一となった「One more time(再戦)」が宣言され、先行・後追いの2本ともに完璧なドリフトを披露したゴーチャ選手の勝利となった。
ゴーチャ選手は「末永選手の走りを見てきていたので、しっかりアクセルを踏んでいけた」と、末永選手の走りに対する信頼もあって、会場を沸かせる飛び込みができたようだ。

もう1戦の準決勝は、2本目でケードピアム選手(#45 Achilles Radial/日産200SX)が痛恨のスピンで敗退。
3位決定戦の末永選手とケードピアム選手の対決は、甲乙つけがたい戦いになったものの、ケードピアム選手が競り勝ち、表彰台に日本人が上がらないという残念な結果となってしまった。

そして迎えた決勝は、メイエー選手も素晴らしい走りを披露したが、強豪ゴーチャ選手を破るまでには至らず。
ゴーチャことゲオルギィ・チフチャン選手(#31 Russian Drift Series Team/日産S15シルビア)が優勝し、2位はイヴ・メイエー選手(#91 Eventseelisberg/BMW M2)、3位がS.チャナッポン・ケードピアム選手(#45 Achilles Radial/日産200SX)という結果になった。

この大会の名誉顧問であるドリキンこと土屋圭市さんは「この一年でずいぶんレベルが上がった。優勝したゴーチャ選手のレベルも高いし、メイエー選手の成長もすごかった。来年以降も楽しみな一戦となった」と好評価であった。

 

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