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RECAROからフルバケットシートの概念を変える新発想なモデル

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TEXT: 藤田竜太(FUJITA Ryuta)  PHOTO: Auto Messe Web編集部

人間工学によるベストポジションを追求した
リクライニングしなくても快適なシート

東京オートサロン2019の「RECARO(レカロ)」ブースには、見た目も鮮やかなビビットなカラーの新作シートがズラリという光景が広がっていた。このシートは、「RCS」と名付けられたコンセプトモデル。カラーだけでなく、流線的なフォルムとシンプルかつ美しいシルエットにこだわった設計で、smartのような可愛くお洒落なクルマにもよく似合う、まったく新しい発想の“フルバケットシート”だ。

このRCS、じつはリクライニング機能のないシェル+パッドのシンプル構造という点こそ最大の特徴。本物の快適さとレカロのこだわるエルゴノミクス(人間工学)も追求された意欲作である。

これまでフルバケットシートというと、サーキット指向やスポーツ指向の観点からリクライニングは不可能。そのために”不便”という固定概念があったと思うが、RCSはフルバケのコンフォートシートとして開発されている。実際に座ってみると「ああ、これは確かにコンフォートシートで快適」ということが実感できる作りになっていた。

レカロシート最大の特徴は、なんと言っても腰痛持ちの人や長距離をドライブしても疲れにくい点。

それはエルゴリズムの理想形、つまり一番腰に負担のかからない、立位の状態の骨盤の角度を座った状態でもキープするところに秘訣があるといえる。そこを突き詰めていくと、シートに各種調整機能を付帯することで、レカロの理想とするポジションをユーザー自身が崩してしまい、レカロの良さが100%ユーザーに伝わっていない可能性があるのが課題でもあった。

RCSでは、あえて背もたれの角度の調整が効かないフルバケシートにすることで、「レカロの推奨するエルゴノミクスシートの醍醐味」という軸を確立させることを目指したわけだ。

「フルバケットシートの概念をどれだけ捨てられるかが大事」というのが開発陣の合言葉で、調整機能によってごまかすことなく、フルバケでの新たなコンフォートシートを完成させてきた。

正しいポジションに座れば、リクライニング機能なしでもストレスとは無縁で疲れない。
乗降性やファッション性も満足できるフルバケだってできるはず、という思いから作られた革新的なRCS。

2019年内には製品化されるとのことだが、このRCSが市場に出てくると、シート選びの基準がガラリと変わるかもしれない。

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  • 藤田竜太(FUJITA Ryuta)
  • 藤田竜太(FUJITA Ryuta)
  • モータリング ライター。現在の愛車:日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)。物心が付いたときからクルマ好き。小・中学生時代はラジコンに夢中になり、大学3年生から自動車専門誌の編集部に出入りして、そのまま編集部に就職。20代半ばで、編集部を“卒業”し、モータリング ライターとして独立。90年代は積極的にレースに参戦し、入賞経験多数。特技は、少林寺拳法。
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