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速さだけでも勝てない「電気自動車レース」シリーズに大異変!

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TEXT: 青山義明(AOYAMA Yoshiaki)  PHOTO: 青山義明

初の短距離レースで従来の戦略が通用しない

 全日本電気自動車グランプリ(JEVRAシリーズ)とは、EV(電気自動車)レースを通じてECOの推進と、最良のEVの開発のスピードを速めるための「Proving Ground(開発・実証の場)」を提供するということを目標に、トムスの舘信秀会長が初代理事長となり2010年にスタートした。

 基本的に電気自動車(燃料電池車、発電専用にエンジンを搭載したプラグインハイブリッド車も含む)のみで行われるレースだ。テスラや日産リーフ、日産ノートe-POWER、BMW i3、そしてトヨタ・ミライ、コンバートEV(エンジン車にモーターを搭載した改造車)といった車両が参戦をしている。

 レース距離は50kmと非常に短いスプリントレースとなるが、現在の市販EVでは、この50kmをレーシングスピードで走行するとなると、全開で走り切ることはできない。それは、バッテリーの電気容量不足だけでなくモーターやバッテリーの発熱とさまざまな制限がかかるからだ。

 上手にペース配分をし、電欠(電気を使い切る)になることなく、モーターやバッテリーの発熱による制御モード(走行はできるが速度などの抑制がかかる状態になること)をかわし、如何に速く走りきることができるか、というエコラン、耐久レースの要素が存分にあるレースである。

 これまではレース距離を50kmを基本に、複数回開催するサーキットではその距離を55km、60kmと増やすことで各選手・各車両の戦略が変わってきていたが、2019年シーズンは、40kmと短い距離のレースが組み込まれることとなった。

 昨年までの距離設定では競技の内容がエコラン方向にばかりシフトしていた。だが、レース距離が20%減となるレースが組まれたことで、各選手がどのような走りを展開することとなるのか? 今シーズンの戦いが楽しみだ。

 また、昨年SUPER GTでの活動に終止符を打ったチーム・タイサンは、JEVRAシリーズの発足当初から参戦をしてきた。今シーズンからはこれまで以上にEVレースへ注力するという。
 昨シーズンは2010年のシリーズ初代タイトル獲得(#1 TEAM TAISAN TESLA/飯田 章)して以来8年ぶりの総合タイトルを獲得(#2 タイサンUTAC TESLA S/地頭所 光)しており、今シーズンも地頭所選手をはじめ、複数台での参戦を予定している。チーム・タイサンの活躍も期待したいところだ。

JEVRAシリーズのスケジュールは以下の通り。

4月14日(日)
第1戦 「全日本 富士 EV 40kmレース大会」
(富士スピードウェイ/静岡県)

6月9日(日)
第2戦 「全日本 筑波 EV 50kmレース大会」
(筑波サーキット/茨城県)

7月7日(日)
第3戦 「全日本 SUGO EV 50kmレース大会」
(スポーツランドSUGO/宮城県)

8月24日(土)
第4戦 「全日本 袖ケ浦 EV 40kmレース大会」
(袖ケ浦フォレストレースウェイ/千葉県)

9月21日(土)
第5戦 「全日本 富士 EV 50kmレース大会」
(富士スピードウェイ/静岡県)

10月20日(日)
第6戦 「全日本 袖ケ浦 EV 50kmレース大会」
(袖ケ浦フォレストレースウェイ/千葉県)

 また、CQ出版が販売している手作りEVキットを使用したワンメイクレース「CQミニカート」も第2戦筑波および第4戦袖ケ浦で併催となる。

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