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事故防止に役立つ!! イライラする現代人こそ覚えておきたい「2秒ルール」とは

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TEXT: 木村隆之(KIMURA Takayuki)  PHOTO: Auto Messe Web編集部

「車間距離が短い」と指導員の6割以上が回答

 JAF(一般社団法人日本自動車連盟)が全国各地の自動車教習所の指導員へアンケート調査を実施。JAFのホームページに公開された内容の一部をお届けしたい。

 まずは「信号機のない横断歩道における歩行者優先の実態調査」について。じつに91.4%のクルマが、「歩行者が横断を試みているにも関わらず一時停止しない」ことが明らかになり、自動車教習所の約95%もの指導員は“信号機の無い横断歩道での保護について、教習時に歩行者の立場に立って考えるようにとの指導を遵守している”との回答も得られている。つまり、免許取得の教習時に丁寧に教えられたルールを、ドライバーがおろそかにしているという事実が明らかになった。

 さらに“路上教習中に最もおろそかになっている運転は?”という質問に対し、約61%もの指導員が「車間距離が短い」と回答。これはつまり“とっさのブレーキが間に合わない”、先行する車両に“あおられている”と思わせてしまうってことにも繋がりかねない。

 最近では連日のように“高齢者による交通事故”が報道されている。“頻発する煽り運転”にはもはやビックリもしない社会現象。他人への無関心や気配りの無さで常にイライラしている状況が多くなったのか、本来譲り合いの精神があればお互いが気持ちよくドライブを楽しめるハズなのに、だ。

“周りもやっている”、“自分だけは大丈夫”をはじめ、慣れや他車に流されてしまうという人も多いようで、“おろそかにしているというわけではなく、忘れていくのかも…”という回答も見られるという。

 少し話がそれるが、昭和40年代前半生まれの筆者が20歳前後の頃(約30年前)、かつては一般道路でのスピード取締で対向車にパッシングして注意を促してもらったり、事故を見つければ安全なところに自車を停めて手助けに向かうなど、知らぬもの同士が同じ交通者に対する配慮や優しさ、いい意味での「お節介」があったような気がする。

 最近はそんな動きも激減したことを実感する日々。信号無視の自転車や歩行者が堂々とスマホを見ながら赤信号で渡っているのは当たり前の光景だ。こんな状況にいつからなったのだろうと悲しく思う。道で遊んでいて危ない子ども達には車内からでもちゃんと声を掛けて優しく叱ってくれる大人達だって数多くいたものだ。

 一方で、歳を重ねるうちに物事を素直に聞けない自分にも気がついている。以前なら笑って見過ごせていたことが、すぐにイライラのピークに達し、車内から大声で文句を言っていたり…。もはや他人事だと笑っていられない現実も自らの身をもって実感する。この先さらに高齢になれば悪化するのか、と思うと情けない限りだが、すでに“老害”の兆しをわが身にも感じる今日この頃だ。

 

目標物までの時間を数えて車間距離を確認する

 いつの間にかルールを忘れている…という点にも注意したいが、やはりヒヤッとする運転者の多くに高齢者が多いということも否めない事実。当然、老若男女、あらゆるドライバーに注意喚起を促したいが反射神経が鈍くなっている高齢者こそ、咄嗟のブレーキングなど、注意しすぎて困ることはない。

 対策として警視庁など多くの都道府県警察が推奨している方法が「2秒ルール」というもの。これは前方に照明灯や電柱、標識などの目標物を定め、前を行く車がその目標物を越えてから自身のクルマがその目標物を通過するのに要する時間が2秒あれば車間距離は適当だというもの。視力と運動神経が衰えて反応が遅くなっている高齢者ドライバーは、この秒数を長くしてもいいだろう。

 もちろん、これを遵守したからといって絶対に事故に遭わないとは限らない。ひとつの目安として肝に命じて運転するのは充分にアリだと思う。

 想定よりも少し早めに家を出て、心にも時間にも余裕とゆとりを持てば自然と安全運転を心掛ける。いま若いと言っている人も、高齢ドライバーだからと目の敵にせず「いずれ行く道」だと温かい目で見守ってほしい。運転は一瞬で身内も他人も不幸にしてしまう。そういえば昔はこんな標語があった。「せまい日本、そんなに急いでどこへ行く」。いまこそこのフレーズ、もう一度流行ってほしいと切に願う。

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