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知らないと損する中古車の保証制度 無料でどこまで直してもらえる?

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TEXT: 遠藤正賢  PHOTO: Auto Messe Web編集部

「保証なし」はリスクの影あり

 クルマに限らずどんな工業製品でも、故障が絶対に発生しないということはない。だからこそ新品には保証制度が用意されており、クルマならばパワートレインやボディ・シャシーなどの主要部品が5年間もしくは10万kmまでの「特別保証」、それら以外の電装品などが3年間もしくは6万kmまでの「一般保証」に指定されていることが多い。

 ところが中古車となると、特別保証や一般保証、あるいはプラス2年間の延長保証が残っている高年式車ならいざ知らず、新規登録・届出から7年以上が経過した低年式車は、当然ながらこれら保証の対象外だ。

 それ以前に、考えてほしい。なぜそのクルマは、中古車として市場に流れてきたのだろう。なぜ前のオーナーは、そのクルマを手放したのだろうか。

「今のクルマに飽きたから」「より魅力的な新車が現れたから」という、懐に余裕のある人や切なくなるような理由のほか、「ほとんど乗ら(乗れ)なくなり、維持するのが不経済になったから」「維持するのが経済的に苦しくなってきたから」といった、やむにやまれぬ事情も考えられる。

 だが、最も多いのは「車検を通すために大きな整備・修理をして今のクルマに乗り続けるよりも、今のクルマを下取りに出して新車に乗り換えた方が将来的に出費が少なくて済みそう」という理由。つまり中古車は、今すぐではなくともそう遠くない将来に小さくない不具合が発生するリスクをはらんでいる、という自然な考えだ。

 だからこそ、中古車保証は「転ばぬ先の杖」として、ぜひとも付けておきたいものだと断言できる。しかしながら中古車保証は、内容、期間、加入料、クルマの年式などによっても千差万別。販売店や系列によっても異なるので、「ここまでは無料で直してもらえる」と言い切るのは難しい。

 中古車を購入する前に、欲しいクルマに中古車保証が用意されているか、そして保証範囲と期間、また有償のものが別途用意されている場合は費用もチェックしてほしい。特にトランスミッションは、年式や走行距離を問わず前オーナーがラフな乗り方をしたり、オイルやクラッチの交換が一度もされていないなどメンテナンスが不足している場合に壊れやすく、整備費用も高額になりやすい。過去の整備歴および納車前整備の内容と合わせて要確認といえるだろう。

 また、筆者の過去の経験では、納車時点ですでにホイールアライメントが狂っていた、制動時にジャダーが発生する、あるいは納車して1年以内にクラッチフルードのリザーバータンクからフルード漏れを起こした、マフラー内部が劣化し車検に通らないレベルまで消音性能が低下していた、などということもあった。これらは全て中古車保証で無償修理してもらい事なきを得たが、保証がなければいずれも10万円前後の出費を余儀なくされていたので、有償保証でもそれだけで元を取ってお釣りが来たと言える。

 だから、パワートレイン、ボディ、シャシーに関しては、たとえ有償でも最低1年間、できれば3年間の保証を、中古車購入時に付帯できるものを強くオススメしたい。

 なお電装系、特にパワーウィンドウや電動格納ドアミラーのモーターは、中・低年式車で劣化しやがて機能しなくなる可能性が高い部位。過去に一度も交換したことがない車両を購入する時は、電装品が保証対象に含まれている中古車保証に加入したうえで交換した方が無難だろう。

 裏を返せば、中古車保証が一切用意されていないクルマは、走行距離が多い、少しでも安くしたい、故障する可能性が高い、など車両価格と同じくらい修理代がかかることを覚悟する必要がある。購入するのは、それだけリスクが高いということを肝に命じておこう。

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