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一般人は買えないキャンピングカー専用車「カムロード」 は”スッピン”なトラックだった

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TEXT: Auto Messe Web編集部  PHOTO: Auto Messe Web編集部

ダブルタイヤ化で走行安定性を向上

 東京キャンピングカーショー2019の「ナッツRV」ブースに展示された1台のスッピンなトラック。正体は、キャンピングカー専用車として数多くのビルダーが手がけるのがトヨタ「カムロード」です。”キャブコンバージョン(以下キャブコン)”といわれるタイプのベース車両として知られていますが、その最新仕様である2019年モデルを展示していました。今回は意外に身近なカムロードについて、進化したポイントを含めて紹介しましょう。

 初代カムロードのデビューは1997年。現行モデルは2代目となり、専用サスペンションやリアタイヤのワイドトレッド化によって乗り心地と走行安定性の向上が図られています。ところがキャンピングカーとして人気のハイエースやキャラバンならばディーラーで購入できますが、カムロードはキャンピングカー専用モデルゆえに一般の人が買うことは不可(トヨタ公式サイトにも掲載なし)。そもそもフレームにキャビン(運転席部分)を載せただけのトラックなので、買ったところで使い道もないワケで、ビルダーたちが独自の技術とアイディアを投入した居住部分をカムロードのフレーム上に搭載し、キャンピングカーを完成させるのです。

 かつてのキャブコンは、一般的なトラックをベースに作られていました。しかし、所詮は荷物を運送するための設計だったため、乗り心地や質感などは粗末なもの。そこでトヨタ・トヨエース/ダイナをベースにキャンピングカー用に改良、誕生したトラックこそカムロードだったのです。

 さて、2019年モデルなのだが、写真のように運転席から後ろの部分はフレームや駆動系が確認できるという程度。これは従来と同じでフレーム上に居住部分を架装し、キャブコンタイプのキャンピングカーが出来上がるわけですが、ナッツRVのブースに展示された新型カムロードは、さらなる進化を手に入れたのです。

 従来モデルからの最大の変更点は、リアタイヤを片側2本仕様のダブルタイヤ化し、なおかつ大径化してフロントタイヤと同サイズとしたこと。また、後輪はトヨエースよりもワイドトレッド化されていましたが、さらにワイド化を実施。これにより、耐荷重が増えただけでなく、走行時の安定性も向上。その結果として乗り心地も向上しているそうです。

 ナッツRVの担当者によれば、運転したときの印象は以前よりも重厚感と安定感がアップしたことで、ドッシリとした跳ねの少ない乗り味になったとのこと。また、ダブルタイヤ化によって、以前のようなコーナーで外側に膨らむようなことも大きく減ったと話してくれました。さらにリーフサスペンションの枚数を従来の2枚から3枚に変更した恩恵もあり、重たい架装物でもハンドリングへの影響は減り、違和感なくレーンチェンジできるようになったと言います。

 このダブルタイヤ仕様、長年にわたりキャンピングカーのノウハウを知り尽くすナッツRVの声かけに、あのトヨタが開発に乗り出してくれた特別なモデル。ちなみにナッツRVモデルとはタイヤサイズが異なるが、どこのビルダーでもダブルタイヤ仕様は購入可能とのこと。今後、キャブコンに採用されるケースが増えていくでしょう。

【詳しくはこちら】

カムロード(2019年モデル)
全長×全幅×全高:4690×1695×1985mm
ホイールベース:2545mm
トレッド(前/後):1425/1501mm
最小回転半径:4.8m
タイヤ:175/75R15(103/101L LT)
*ナッツRVモデルは185/75R15(106/104L LT)
エンジン:2982cc ディーゼルターボ
最高出力:144ps/3400rpm

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