クルマを文化する
REAL CAR CULTURE

AUTO MESSE WEB

クルマを文化する
REAL CAR CULTURE

AUTO MESSE WEB(オートメッセウェブ)

  • TOP
  • カーライフ
  • 高速道路での交通トラブル多発! 「追い越し車線」の正しい走り方とは
カーライフ
share:

高速道路での交通トラブル多発! 「追い越し車線」の正しい走り方とは

投稿日:

TEXT: まるも亜希子  PHOTO: Auto Messe Web編集部

追い越しが終わったら速やかに走行車線へ

 いよいよ夏のレジャーシーズン真っ盛り。高速道路を使っての帰省や、ドライブ旅行を計画している人も多いことだろう。普段はあまりクルマを運転しないドライバーにとっては、運転操作そのものをしっかりやらなければという緊張感はもちろん、道路交通法や都道府県別に存在する条例などを見落とさずに守れるか、という不安もつきものではないだろうか。中でも高速道路では、全体的な速度域が高いこともあり、うっかりミスや知らず知らずの小さな違反が大きな事故を招く原因になりかねない。

 今回は、意外と理解していない人が多い「追い越し車線の正しい走り方」について解説したい。追越車線を間違った走り方をしていると周囲のクルマの流れを乱すどころか、道路交通法違反で切符を切られることも多いのも事実。「高速道路における交通違反取締り状況」(内閣府/平成29年)を見てみると、断トツに多いのは「最高速度違反」、つまりスピードの出し過ぎで捕まることなのだが、2番目に多いのが「車両通行帯違反」となっている。これが、追い越し車線での違反である。

 多くの高速道路には「走行車線」と「追い越し車線」が定められており、基本的には左側の車線(片側3車線の区間は左側と中央車線)を走らなければならない。最も右側の車線が「追い越し車線」で、ここを走って良いとされているのは次の3つに当てはまる時のみ。

1:走行車線上の前車両を追い越す時
2:緊急車両に進路を譲る時
3:道路状況などでやむを得ない時

「前の車両を追い越す」場合、追い越し車線を走ってもいい距離は2km程度。ただ明確な決まりではなく、2km未満であっても違反を取られた実例もあるので注意したい。走行車線が混み合っていて安全に戻れない場合などは、致し方ないと判断されるだろう。

「緊急車両に進路を譲る」はそのままの意味だが、「道路状況などでやむを得ない」は、例えば事故で走行車線が塞がれてしまった時などが当てはまる。ひどい渋滞時にも追い越し車線までびっしりクルマが並ぶが、これもやむを得ない場合と判断されていると思われる。

 高速道路での2kmは思ったよりもあっという間に過ぎてしまう。追い越し車線に出る時は、速やかに追い越しを終えて走行車線に戻ることを心がけたい。「車両通行帯違反」の減点は1点、罰金は普通車で6000円となっている。

追いつかれたクルマには道を譲る義務はある

 さて、ここまでは追い越そうとするクルマについての話だったが、「追いつかれたクルマ」にも義務が定められていることをご存知だろうか。道路交通法第27条に記載されている「他の車両に追いつかれた車両の義務」では、速度が高いクルマに追いつかれた場合、”速度を上げて追い越しを妨害”したり、”遅い速度で走り続けてはならない”ことと、安全を確保した上で進路を譲ることが追いつかれたクルマの義務だとしている。

 つまり、後ろから自車よりも速いクルマが追いついてきた時は、張り合ってむやみにスピードをあげたり、居座って邪魔をしたりすることなく、速やかに走行車線に戻って進路を譲ってあげることが望ましい。

 この「他の車両に追いつかれた車両の義務違反」にも違反点数1点、普通車の場合で6000円の反則金があるので要注意だ。

 また、これはマナーの範疇ではあるが、追い越し車線に入る時には、後ろから自車よりも速いクルマが来ていないことを確認し、空きスペースに余裕をもって追い越しをしたい。もし速いクルマが来ている時には、そのクルマを通過させてから追い越し車線に入るように心がけ、みんながスムーズな追い越しができるよう譲り合う気持ちが大切だ。

 運転に慣れていないドライバーなどは、うっかり追い越し車線に入ってしまい、緊張からかバックミラーを全く見ることもなく、後ろに滞ったドライバーたちをイライラさせている状況を目にすることも多い。煽る方に問題はあるが、煽られる側(追越車線走行時)にも一因があることを理解し、いま一度「追い越し車線の正しい走り方」を見直し、違反と事故のないドライブを楽しんでもらいたいと切に願う。

すべて表示

 

 

 

 

 

 

ranking

RECOMMEND

MEDIA CONTENTS

WEB CONTENTS

 

 

 

 

 

 

MEDIA CONTENTS

WEB CONTENTS

ranking

AMW SPECIAL CONTENTS