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自動運転化の未来に向け、高速道路で進む安全・安心のためのインフラ整備

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TEXT: Auto Messe Web編集部  PHOTO: 日産自動車/アウディ・ジャパン/Auto Messe Web編集部

自動運転トラックの隊列走行などへの対策

 2019年9月、国土交通省は高速道路の安全性や使いやすさを向上する施策として、「高速道路における安全・安心基本計画」を公表。中でも注目なのは「自動運転等のイノベーションによる高速道路の進化」をテーマに、「自動運転に対応した道路空間の基準等の整備」と「高速トラック輸送の効率化」といった目標を挙げていることです。

 まず、「自動運転に対応した道路空間の基準等の整備」については、2020年を目途に高速道路での自家用車自動運転(レベル3)、2025年には同じく高速道路での自家用車完全自動運転(レベル4)の実現を目指すことを明言。また、2022年以降に東京〜大阪間の後続車無人隊列走行システム商業化を目指す目標を掲げています。

 トラックなどの自動運転技術に関しては、すでに、各自動車メーカーが急ピッチで開発を進めいます。北海道では日本で初めて自動運転「レベル4」(高度自動運転)相当の大型トラックが公道を走行。ボルボ グループ傘下の商用車大手「UDトラックス」が車両開発し、日本通運やホクレン農業協同組合連合会と連携した、自動運転の実証実験によるものです。

 国土交通省では、自動運転に対し、「人間によるミスが極力排除され、交通安全の抜本的向上が期待される」とし、「高速道路での自家用車や物流サービスへの自動運転の活用について、技術の進展状況に留意しつ つ、積極的に取り組む」方針を示しています。

 より具体的には、自動運転のための専用の空間や路車連携技術、高精度三次元地図の整備など、自動運転に対応した道路空間の基準等の整備に向けて取り組むとしています。

新東名と新名神の6車線化などを計画

 「高速トラック輸送の効率化」では、ダブル連結トラックの利用促進や、後続車無人隊列走行の実現に向けたインフラ環境整備を推進する予定です。なお、後続車無人隊列走行とは、先頭のトラックのみドライバーが運転し、その後には無人の自動運転トラックが続くという隊列走行で、ドライバー不足など物流業界の課題を解決する手段として期待されています。

 国土交通省では、これを段階的に進める予定で、まず後続車両にもドライバーが乗る後続車有人隊列走行システムを2021年までに商業化。2022年以降に東京〜大阪間で、後続車無人隊列走行システムの商業化を目指す方針です。

 そして、こういったトラック隊列走行に対応するため、新東名と新名神高速道路を6車線化して、東京・名古屋・大阪の三大都市圏をつなぐダブルネットワークの安定性・効率性を向上させるとしています。

 また、SA・PAなどの休憩スペースや連結解除拠点など、新東名・新名神を中心とした高速道路インフラの活用策についても検討中。さらに、新東名(静岡県区間)を基軸に本線合流部での安全対策や、既存SA・PAの拡幅など実証環境整備を実施していく予定です。

 これらの計画は、要するに東京・愛知・大阪のそれぞれを起点とし、高速道路をメインとした自動運転エリアの構築を急いでいる状態で、新東名・新名神が通るエリアも同じくインフラが進められることとなります。

 気をつけたいのが、これら高速道路では、自動運転のクルマと一般のクルマが一緒に走ることになり、現状では、どういった問題が起こるかわからないことです。これについては現在、自動運転車の専用レーンを設けることも検討されていて、道路交通法の一部改正に向けての動きもあるようです。

 自動運転車は、人による操作ミスなどをなくすことで交通の安全性が向上するだけでなく、物流の効率化や労働生産性の向上なども期待されています。自動車メーカーなどの技術的進歩も進んでいることを考えると、高速道路、そして将来的には一般道でも、自動運転車が走る姿を目にする日は、意外に近いのかもしれません。

*使用写真はすべてイメージです

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