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停電したら愛車で自家発電! クルマを利用した新感覚な防災アイテム

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: 佐藤 圭

マイカーが発電機車になって送電できる

 東日本大震災や昨今の大雨を伴う台風など、災害による長時間の停電は決して他人ごとではない。東京モーターショーには、最悪の事態に直面したとき愛車を自家発電機に変身させ、情報収拾やライフライン確保に活用できるアイテムが展示されていた。

 災害から生き残るため必要なモノは多々あるが、水や食料といった生命に直結する物資は支援もそれなりに早い。しかし、電気は復旧の進みが遅いケースも多く、不便な生活を強いられる被災者の姿を報道などで多く見かけた。そんな電源の確保としてモバイルバッテリーではパワーや容量が足りず、ポータブル発電機はまだ普及しているとはいえない。

 テレビ/冷暖房/照明/ホットプレートなどの家電は電源がなければ無用の長物だし、スマートフォンを使った情報収拾や連絡も充電できなければ限りがある。愛車のシガーソケットでスマートフォンを充電するにしても、車内でずっと過ごせばエコノミー症候群や疲労といった問題が。

最大1500Wまでの電源供給が可能

 札幌市にある「あかりみらい」が開発したのは、クルマを利用した防災アイテム『安心給電キット(ANQ-102D-SW)』。ハイブリッド車ならばボディ側のコンセントに接続し、最大で1500Wまでの電気を供給できるため、非常時の生命維持や救助要請に必要な電力を長時間に渡って確保できる。燃料が満タンであれば2日間ほどの連続稼働も可能だという。

 災害を想定した商品だけに耐久性と安全性にも配慮しており、本体には電子ブレーカー/過電流警告ブザー/消費電流インジケーターを内蔵。10mと十分な長さのケーブルは強度や耐候性にもこだわり、100VのコンセントとUSB端子をそれぞれ2口ずつ搭載する。

 ところでハイブリッド車以外でもインバーターを介せば使用が可能。ただし、電力は100~150Wと大幅に低下してしまう。さらに容量をオーバーするとインバーターやシガーソケットのヒューズが切れ、いちいちクルマまで移動し場合によっては風雨のなかで修理しなければならない。

 その点『安心給電キット』をハイブリッド車で使うなら、リセットボタンが本体に付いており室内ですべての操作が完了する。価格は1万9800円となり、ケーブルを30mに延ばしたドラムタイプも12月に発売予定とのこと。

 

早期の人命救助発見に貢献

 もうひとつの災害で役立つアイテムは、「カーメイト」が開発している『ドローンステーション』というもの。同社が豊富なノウハウを持つルーフボックスを、ドローンの固定/輸送/発進に利用するシステムで、2020年の秋に実用化を目指す。

 すでに被災状況の調査や行方不明者の捜索でドローンは使われているが、高画質なカメラを搭載した機種は飛行前の下準備に5分ほどの時間を要し、早く飛ばさなければとの焦りがヒューマンエラーに繋がる可能性も少なくない。

 それが『ドローンステーション』なら約30秒で離陸できるという。個人で使うケースは少ないかもしれないが、実用化されれば被害の把握や人命救助に大きく貢献すること確実だろう。

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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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