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アバルト創立70周年記念イベント「ABARTH DAYS2019」にファン垂涎の希少モデル集結!

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TEXT: Auto Messe Web編集部  PHOTO: Auto Messe Web編集部

稀少なアバルト34台が富士スピードウェイへ

 1949年4月に設立されたイタリアの自動車メーカー「アバルト」は、2019年に70周年を迎えた。日本でもお祝いの気持ちを込めて、去る11月9日、静岡県の富士スピードウェイで「ABARTH  DAYS 2019」を開催。

 マニアックな存在であるアバルトの魅力を広く知ってもらおうとFCAジャパンが主催する同イベントは、オーナーだけではなく家族連れや友人たちとも1日中なんらかのアトラクションでも楽しめる企画となった。

 アバルトのエンブレムが”サソリ”なのは、創立者カルロ・アバルトが11月15日生まれであることに由来している。非力な大衆車をベースに倍以上の出力を発揮するチューニングを施したことから「アバルトマジック(サソリの毒)」と呼ばれ、今日まで世界中のファンを魅了してきた。そんなアバルト関連の様々な展示やイベントが行われたのが、今回の「ABARTH  DAYS 2019」だ。

 コース内では、アバルトオーナー向けとして安全にクルマのパフォーマンスを楽しんでもらうために「ABARTH  DRIVING  ACADEMY(アバルト・ドライビング・アカデミー)」を実施。富士スピードウェイの本コースとドリフトコースが会場となった。

 また、ジムカーナコースでは「AUTO TEST CHALLENGE(オート・テスト・チャレンジ)」を開催。こちらは、S字やパイロンスラロームなど、あらかじめ決められたコースを1台ずつ走行しタイムを競うモータースポーツ。相対速度も低く安全な一方で、簡単そうに見えて実は難しいので、ドライビングテクニックなどを存分に楽しんでいたようだ。

 ほかにも女性のためのドライビングレッスン「SCORPIONNA DRIVE FOR WOMAN(スコーピオンナ・ドライブ・フォー・ウーマン)」があり、こちらはドリフト競技の元日本チャンピオン、石川紗織選手から運転技術を学ぶというもの。最初は肩に力の入った運転をしていた女性も、走るごとにドライビングのコツを掴み上達。向上心を持って運転する姿は「ファンタスティコ!(素晴らしい)」。

 さらにアクティブエリアでは、子供から大人まで楽しめるコンテンツが盛りだくさん。例えば、アバルト595のペーパークラフトを作ることができたり、自分だけの1台を作り出すことが可能な「MAKE YOUR SCORPION(メイク・ユア・スコーピオン)」体験や、e-SCORPION(e-sports)、ドリフトトライク、BMXといったコンテンツが用意された。ステージでは、ライブパフォーマンスやトークショーも行なわれ、会場を盛り上げていた。

 このエリアにあったアバルト・ミュージアムには、アバルトの歴史を彩った34台のヘリテージカーが集結しており、ここも一見の価値あり。今や海外でもこんなに集まることがないと言われているほど、イベントに出てこなくなってしまった宝石のようなアバルトが富士スピードウェイのピットにズラリと展示されていた。訪れた人が、少年のような眼差しでアバルトを見つめる姿が印象的だった。

 なかでも注目だったのが、1963年式のフィアット・アバルト1000ビアルベーロ(ビアルベロ=ツインカムの意)だ。当時のインポーターだった山田輪盛館によって正規輸入され、1965年に今はなき船橋レーキットで開かれた全日本自動車クラブ選手権レース大会に出走したヒストリーを持つ。今回は搭載されていないが、レースで使用されたエンジンはオーバーホールが行われ、大切に保管されているという。

 また、小舟のように小さく美しいアバルト1300SP(SP=スポーツ・プロトタイプの略)は、ミッドシップにエンジンを搭載した純レーシングカー。当時のレース規格をクリアするために、1000SPをベースに1300ccのエンジンがマウントされている。驚くことに、生産台数はわずか2台と少なく、そのうちの1台が日本にあるというのだから紛れもなく、涙モノならぬハナヂモノだった。

 イベントの帰り際、子供や女性たちが帽子やパーカーといったグッズを着衣しているのを見かけた。どうやら、当日会場に着くまで興味がなかった人でもいつの間にかアバルトが好きになったようだ。会場に漂っていた小さなサソリの毒が帰る頃になって、身体に沁み渡ってきたに違いない。70周年記念イベントの目論見ここにあり、かもしれない。

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