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後付けできる「誤発進防止装置」を実体験!4万円が安く感じる安心・安全が手に入れられる

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TEXT: 藤田竜太(FUJITA Ryuta)  PHOTO: 増田貴広

普及版として「アクセル見守り隊」が登場

 毎月のようにニュースなどで報道される、ブレーキとアクセルの踏み間違いによる急発進事故。原因がはっきりしているだけに、自動車メーカーも誤発進抑制装置の標準装備を進めているが、それ以上に注目されているのが、すでに所有しているクルマに後付けできる防止装置。

 オートバックスを通じて販売されている「ペダルの見張り番II」がその代表的な製品だが、製造元のカーエレクトロニクスメーカー「データシステム」から、より販路を広げた急発進防止装置として「アクセル見守り隊」が追加されることになったので実際に試してみた。

「アクセル見守り隊」の特徴は、停車時、または10km/h以下で前進・後退中にアクセルペダルを強く踏み込むと、そのアクセル信号がキャンセルされ、クリープ状態(アイドリングでブレーキを離した状態)にすることで急発進を防止する。つまり、誤ってアクセルを急激に踏み込んでも、徐行状態は続くので、障害物などにぶつかる前に自分でブレーキを踏めば間に合うわけだ。

 ときどき自動ブレーキと混同している人もいるようだが、あくまでも「アクセル見守り隊」は急発進を防止するだけ。ブレーキとアクセルを間違えても、ブレーキはかからない。ちなみにブレーキとアクセルを同時に踏み込んでしまった場合もシステムが働き、ブレーキが優先されアクセル操作はキャンセルされる仕組みになっている。

 今回は「アクセル見守り隊」を装着しているクルマに乗って、効き具合を体験してみた。まず徐行状態からアクセルオン! 緩く踏めば、当然普通に加速する。素早く発進するイメージでややアクセルを強く踏んでも変化はない。

 さらにかなり強く踏み込むと、プーという警告音が鳴りながら、アクセルを踏んでいない状態=クリープ現象のままの徐行になった。このとき一瞬も加速するそぶりもなく、すこっとアクセルが抜けたような感覚で徐行になるので落ち着いて対応できる。

 ちなみに、一度「アクセル見守り隊」が働くと、アクセルを踏み続けていても、そのまま徐行状態が続く設定だ。ギヤをリバースに入れ、後退でも試したが結果は同様。速度はかなり遅いので、大きな車止めなら乗り越えることもなく停止できるかもしれない。

 ブレーキとアクセルを同時に踏み込んでしまった場合もシステムが働き、ブレーキが優先されアクセル操作はキャンセルされる仕組みになっている(別売ブレーキハーネス装着時)。

 ちなみに、ボタンひとつで任意にシステムを一時的にオフにすることができる。坂道発進時などで、ブレーキを踏んだまま発進すなければならないときはシステムを切れるわけだ。この状態で一度発進すると、自動的にシステムはオンの状態に戻るので使いやすいし安心だ。

 システムが働くアクセルの踏み込み感度は、5段階に調整可能。取り付け店では、説明、オーナーと相談・体験してもらいながら、調整することを前提にしている。それゆえ通販やDIYでの取り付けはできない、販売体制になるそうだ。

 さらにデータシステムでは、運転中のドライバーに何かあったときのために、助手席からボタンを押すことで強制的にアクセルをオフにする機能や、ウインカーと連動して、右左折時、あるいは道路に面した店舗などから道に出るときに、強めにアクセルを踏んだときにシステムが動作するオプションも開発中とのこと。

 価格は「アクセル見守り隊」本体が2万8000円で、別途アクセルハーネスが4000円(必須)、取り付け工賃を含めて、費用は総額でおよそ4万円〜。さらにブレーキとアクセルを同時に踏んだときにシステムが作動するブレーキハーネスは3000円だ。

 試乗してみて、通常走行では違和感がないし、万が一のペダル踏み間違いには即座に急発進を防いでくれるので、有用性はかなり高いと思われる。この安心感が、この価格で得られれば、コストパフォーマンスは高いといえるだろう。

 対応車種も100車種以上と幅広く、東京都をはじめ兵庫県や福井県では取り付けに対し補助金の対象となっている。さらに市町村単位でも補助金対象としている自治体もある。

 家族に年配のドライバーがいて、誤発進抑制装置が非装着車に乗っているなら、プレゼントしてあげると、いい親孝行になるのでは? もちろん年齢に関わらず、ちょっと前のクルマに乗っている人に装着をすすめたいセーフティーアイテムだ。

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  • 藤田竜太(FUJITA Ryuta)
  • 藤田竜太(FUJITA Ryuta)
  • モータリング ライター。現在の愛車:日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)。物心が付いたときからクルマ好き。小・中学生時代はラジコンに夢中になり、大学3年生から自動車専門誌の編集部に出入りして、そのまま編集部に就職。20代半ばで、編集部を“卒業”し、モータリング ライターとして独立。90年代は積極的にレースに参戦し、入賞経験多数。特技は、少林寺拳法。
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