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ボルボとサーブ、スカンジナビア生まれた2つの自動車メーカーに触れる企画展開催

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TEXT: 原田 了(HARADA Ryo)  PHOTO: 原田了

企画展「スカンディナヴィアからの風に吹かれて」

 愛知県名古屋市名東区にあるアートギャラリー、アウト・ガレリア・ルーチェでは現在、「スカンディナヴィアからの風に吹かれて」という企画展が開催されています。

 自動車趣味の専門ギャラリー/博物館として2004年に誕生したアウト・ガレリア・ルーチェでは、これまでにも約3カ月のスパンで、クルマに関する趣味性の高い企画展の数々が開催されてきました。今年9月から始まった「スカンディナヴィアからの風に吹かれて」では、「北欧の個性 VOLVO(ボルボ) & SAAB(サーブ)」のサブタイトルが示すように、北欧が生んだ2つの名門ブランド、ボルボとサーブの誕生から発展に迫り、その魅力を探る企画展となっています。

 戦前からトラックメーカーとして繁栄してきたスウェーデンのボルボは、戦後の不況を乗り切るために戦時中から開発を進めてきたPV544を、終戦直後の1946年にリリースし、小型乗用車メーカーとして脚光を浴びることになりました。

 一方のサーブは、軍用機の製造で名を成していましたが、こちらも戦後の軍用機需要の減少を見越して民需に切り替えるべく小型乗用車に注目。軍用機の生産で蓄積された航空機のノウハウを活かして開発を進め47年には“92”を生みだしています(2016年にサーブ・ブランドは廃止)。

 会場には、2つの名門ブランドの礎となったPV544と92に加えてボルボのP1800やサーブの96、SonettII等が展示されるとともに、壁面いっぱいに両ブランドの誕生から発展に至る様々なエピソードが紹介される、アウト・ガレリア・ルーチェならではの企画展になっています。

ボルボ PV544

 終戦直後の1946年にリリースされた、ボルボが小型乗用車として脚光を浴びることになったエポックメイキングなモデル。安全性と耐久性を追求する、現在でも続くボルボのスタイルが確立されたモデルともなりました。

 

 

ボルボ P1800

 アマゾンの愛称で知られるP120系の中型乗用車のシャシーをベースに、イタリアのカロッツェリアでデザインされた2ドアクーペボディを架装したスポーティモデル。

 

サーブ 92

 サーブ初の市販乗用車で、2サイクルエンジンを搭載した前輪駆動、そして航空機開発で培った技術を駆使してデザインされたエアロダイナミックなボディなど、様々な特徴を持ったモデル。

 

サーブ 96

 サーブ92から93を経て登場した発展モデル。2サイクルエンジンによる前輪駆動を継承していましたが、1960年から80年まで20年間も生産が続けられた間に、エンジンは4サイクルに置き換えられていました。

 

サーブ ソネットII

 サーブ96をベースにFRP(ファイバーグラス)製のボディを架装して1966年に登場したスポーティモデル。北米輸出を念頭に、オープンカーではなくクローズドボディの2ドアクーペとなった経緯がありました。

 

 ちなみに、この企画展は12月22日までで、開館時間は午前12〜午後6時。月曜と火曜は休館。入場料は無料。

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  • 原田 了(HARADA Ryo)
  • 原田 了(HARADA Ryo)
  • ライター。現在の愛車は、SUBARU R1、Honda GB250 クラブマン、Honda Lead 125。クルマに関わる、ありとあらゆることの探訪が趣味。1955年、岡山県倉敷市生まれ。モータースポーツ専門誌の地方通信員として高校時代にレース取材を開始。大学卒業後、就職して同誌の編集部に配属。10年間のサラリーマン生活を経て90年4月からフリーランスに。モータースポーツ関連の執筆に加え、オートキャンプからヒストリックカーイベントまで幅広く取材。現在ではAMWに、主にヒストリー関連コラムを執筆。またライフワークとなった世界中の自動車博物館歴訪を続け、様々な媒体に紹介記事を寄稿している。
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