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スマホのわき見運転も監視! ドイツのボッシュが「自動運転車」にも使える「カメラとAI」の運転支援システム開発

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TEXT: Auto Messe Web編集部  PHOTO: ボッシュ/メルセデス・ベンツ日本

2020年以降にヨーロッパ車を中心に搭載予定

 ドイツを拠点とする自動車部品メーカーのボッシュが、自動運転車などへの搭載を前提に、カメラとAI(人工知能)を備えた新しい車室内モニタリングシステムを開発したことを発表。ドライバーの眠気や不注意を検知し、走行をサポートするなどの安全運転支援機能向けシステムとして、2022年以降にヨーロッパの自動車メーカーを中心に採用されることを公表した。

  運転中の居眠りやスマートフォンなどを見るわき見運転などが、重大な交通事故につながることはよく言われている。

 また、現在開発が進む自動運転車の場合も、完全にシステムが自立走行するレベル4以上の自動運転にならない限りは、例えば天候の不順などで安全な自動走行ができない場合は、運転はドライバーがシステムから引き継がなければならない。その際に、もしドライバーが居眠りや体調の不調、よそ見などをしていればやはり大きな事故につながる危険性がある。

 そのため、(自動運転レベル4が実現するまでの)当面は、安全な走行のためにはドライバーがきちんと運転をできる状態にあるかどうかを「モニタリング」する必要性があるといわれている。

 

ドライバーの状態をカメラが検知しAIが判断

 ボッシュが今回発表した車室内モニタリングシステムは、こうした背景の中で開発されたものだ。

 例えばステアリングホイールに組み込まれたカメラが、ドライバーの重くなったまぶたや不注意・わき見、乗員や後部座席を向いたことなどを検知。また、その情報を元にAIは、適切な解析を実施。その結果をもとに、自動車メーカーの要求仕様や法的要求などに従って、注意散漫に対する警告、疲れているドライバーへの休憩の推奨、状況によってはクルマの減速などを行うことが可能となるのだ。

 

後部座席の子供などもモニタリング

 さらにボッシュの新しいシステムは、バックミラーの上または下に取り付けられたカメラなどにより、ドライバーだけでなく助手席や後部座席のすべての乗員をモニターすることもできる。

 例えば、後部座席の子供が不注意にシートベルトを外した場合、カメラが感知し、ドライバーに警告することができる。

 また、後部座席の乗員が前方に身を乗り出し過ぎたり、隣のシートに足を投げ出していると、事故の際にエアバッグとベルトテンショナーは正しく乗員を保護できない。それを防ぐため、ボッシュのシステムは、車室内モニタリングカメラが、乗員が座っているポジションを把握し、エアバッグとベルトテンショナーを最も有効に働く様に調整するといったことも可能になる。

 さらに、ベビーベッドが置かれている場合は、車室内モニタリングシステムがそれを検知し、乗員シートのエアバッグを作動させない様にすることも可能だ。

予め設定したシート位置の調整にも活用が可能

 ボッシュの新しいシステムは、運転の利便性も高める。車室内モニタリングカメラは、これから誰が運転するのかを判別し、予め設定された個人的な好みなどにあわせ、バックミラーやシートポジション、ステアリングホイールの位置などを調整。

 また、インフォテインメントシステムでも、カメラで乗員の目やジェスチャーを感知することで、好みの音楽や映像をレコメンドするなど、ひとりひとりに最適なコントロールをすることにも利用できる。

 ちなみに、ヨーロッパでは、2022年以降に発売される新車に対して、眠気や不注意をドライバーに警告するなどの安全技術が標準的な装備となる予定。ボッシュでは、これに合わせ、このシステムを同じく2022年から生産段階に入ることを見込んでいる。

 日本でも、高齢者の踏み間違い事故などの対策として、2021年より新車に衝突被害軽減ブレーキ搭載が義務化されることが決まるなど、クルマの先進安全機能はより注目を集めている。ボッシュの新システムが国産車に採用されるか否かは未発表だが、今後の動向に注目したい。

 

 

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