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日本にフィットする次期型ハイエースの理想型?5ナンバーサイズにこだわる学生たちの力作とは

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: 佐藤 圭

トヨタ・ノアで日本の道路に合わせたカタチに

 日本では未発売であるトヨタの次期型ハイエース(300系)を目指し、トヨタ70系ノアをベースに学生たちがカスタマイズ。千葉県の幕張メッセで開催された東京オートサロン2020で初披露された1台は、意外性がありながら、自然で完成度の高い顔面スワップでも話題となった。

 2019年2月に海外で発表された新型ハイエースを、トヨタミニバンの代表格ノアを使って扱いやすいコンパクトなサイズで再現。「静岡工科自動車大学校」の学生が作り上げた、その名も『ノアエース~2019エディション』。総勢19名の生徒たちによる卒業制作だ。

 プロジェクトはアイディア出しからスタート。他にもマツダ・ロードスターをベースにしたステーションワゴンや、ボートに車輪を付けるなど奇抜な案が多く出たという。そのなかで将来的に学校の公用車として使用でき、かつ利便性の高さで採用されたのが『ノアエース~2019エディション』だった。

 条件は、100万円の予算で購入できる車体であることと、ボディの大きさも日本の狭い道路にマッチすること。そして話題となっている次期型ハイエースが日本未発売のため目立つ、との理由からベース車両はノアを選定。もっとも苦労したのは「コンパクトなボディサイズのまま、いかにハイエースの印象に近付けるか」で、フロントバンパーはアルファード(30系)の純正を加工し、センター部分で幅を100mmほど短縮。ヘッドライトはトヨタ車ではなく、大きさと形状が合いそうなホンダのフリード・スパイク純正を流用した。

 また、ボンネットはノアとフリードの純正品を合体させ、バンパーとフェンダーのラインを違和感なくあわせるなど相当な手間がかかったという。フロントグリルまわりはノアが基本だが、ほぼワンオフといえるレベルまで手が加えられた。

 さらにリヤまわりの造り込みにも注目。試行錯誤したのは、現行型ハイエース(200系)純正を流用したリヤゲートだった。フロントと同様、ただでさえ加工してのサイズ合わせが必須なのに、鉄板が薄いため熱を加えるとすぐ凹んだり波打ってしまったそう。もちろん、ハイエース純正テールランプの上に当たる開口部もボディ側も、リヤゲートの形状に合わせワンオフで製作するなど、その苦労振りが伺えるものだった。

 室内はトランポとして使えるよう2列目と3列目のシートを取り払い、2名乗車で登録するのに必要なバーも装着。さらにエンジンはオーバーホールを施し、足まわりは車高調でほどよくローダウンさせてスタイリッシュなフォルムを披露した。

 運転席と助手席のウインドウフィルムさえ剥がせば、すぐにでも車検を取得できる状態の『ノアエース~2019エディション』。300系ハイエースの外観で実用的なサイズ、日本で発売されたら意外にヒットするかもしれない。

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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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