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旧車を所有するリスク! 古いクルマを憧れだけで購入すると痛い目にあう理由

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TEXT: 近藤暁史(KONDO Akifumi)  PHOTO: Auto Messe Web編集部

信頼できるショップを見つける

 もし部品があったとしても、さらに問題は「修理」。ディーラーではオイル交換ぐらいはしてくれるかもしれないが整備は受け付けてくれないことが多く、専門店すらもしっかりとやってくれるか疑問というのは事実だ。専門店とはいえ、ここまで高騰してしまうと実力がないところも看板を上げたり、本来、実力があってもいい加減なところで商売に走っているところもある。実際、有名な専門店で整備してもらったけど、いい加減だったという例はいくつも見てきた。意外に年配の方がやっている街の修理工場がいろいろとやってくれることもあるが、こちらも数が激減しているという辛い状況だ。

 さらに板金塗装でも、そもそも叩ける職人がいないので、ごまかしが多いのは事実だ。もし、叩けたとしても、時間工賃で考えると割に合わないので、工程や処理が甘くなってしまいがち。筆者のクルマも年配の職人に叩いてもらったはずが、大量のパテを使って成型していたことが発覚。あのこだわりについて語っていたのはなんだったのか、と思うと残念なのだが、職人の高齢化とともに体力・気力も落ちてしまっているのかもしれない。また「レストア車」を買う時はとくに内容をしっかりと確認し、購入後もなるべくブツけないように心がけたい。

 どこのショップに頼むべきなのか。それは、購入時も含めて口コミや紹介などで丹念に探すしかないが、とにかく「こんなもんですよ」という言葉にだけはだまされないように。旧車だって、新車時は普通に走っていたわけで、50年前ぐらいの自動車メーカーの技術でも「こんなもんですよ」と言われるほどショボくはない。

 最後に、もうひとつのリスクを紹介しておくと、所有してみて性能や装備が今のクルマに比べると格段に遜色があることに驚く人がけっこういる。いまや、雑誌やネットの記事も旧車ネタが鉄板だったりするが、いまのクルマにはない”素敵”なイメージや乗り味などで語られることが多い。実際はエンジンは回らないし、ギアもスコスコは入らない。エアコンも効きづらいし、冬も寒い。振動も大きいし、ブレーキの効きも甘いのが普通なのだ。

 これらは旧車の魅力でもあるのだが、イメージと違うと思ってしまうポイントでもあるのは事実。買ってすぐに手放してしまうのは、費用がもったいないだけでなく、クルマも可哀相だ。「一生大事にします」という人に限って手放すことが多かったりするが、実車を前に舞い上がらず、冷静に検証して購入するようにしてほしい。

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