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富士24時間レースに新たな冠スポンサー登場!名乗りをあげた「NAPAC」とは

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TEXT: 秦 直之  PHOTO: 増田貴広、遠藤樹弥、Auto Messe Web

モータースポーツを通じてクルマ好きを増やす

 6月5〜7日に富士スピードウェイで開催される、ピレリ スーパー耐久シリーズの第3戦「富士SUPER TEC 24時間レース」。今年で3回目の開催となるが、冠スポンサーに「NAPAC(ナパック)」が付くことになった。これに伴い、各種イベントの充実化が図られるだけではなく、オーバーオールウィナーには賞金が100万円追加されることに。それだけでも、大きな話題と言えるだろう。そこで、NAPAC会長を務めるスポーツシートメーカー「ブリッド」の高瀬嶺生代表とモータースポーツ委員長のチューニングショップ「セントラル20」の代表であり、元日産ワークスドライバーの柳田春人氏に冠スポンサーになった理由についてインタビューをした。

 ところで、NAPACとは何か、ご存知だろうか? 会長を務める高瀬嶺生氏が「NAPACという名称の認知度は低いですよね」と語れば、柳田春人氏も「とにかくNAPACというものを知ってもらいたい」とひと言。これが冠スポンサーとなった最大のきっかけだという。

認知度の高いアフターパーツメーカーの団体

 NAPACの正式名称は、「一般社団法人 日本自動車用品・部品アフターマーケット振興会」であり、Nippon Auto Parts Aftermarket Committeeの頭文字から採られている。簡単に言えば、自動車用品や部品アフターマーケットにおける振興団体である。会員会社数は160社を超えるので、愛車をカスタマイズしている方の多くが、会員メーカーのパーツを装着しているはずだ。また、クルマに興味がある人なら聞いたことのあるメーカーも少なくないほど、有名なメーカーがNAPAC会員となっている。けれど、NAPACという名称までは……というのが実状だろう。

「世の中には、さまざまな自動車用パーツが販売されていますが、安全・安心な製品を選ぶときNAPAC会員であることが一つの指標にできます。ところが、会員メーカーがリリースする製品は、どうしてもチューニング用などと特殊なパーツと思われがちです。実際には純正パーツの代わりに使える製品もたくさんあり、純正より高性能という付加価値がありながらもリーズナブルという例も少なくありません。とにかく、装着すれば満足度が高いものばかりです」と、NAPAC会員のアフターパーツはその中でも安全・安心な製品であるととを語る高瀬氏。

「クルマの楽しさを多くの人に知ってもらおうと、NAPAC主催で走行会を富士スピードウェイ(静岡県)で年に2〜3回行ってきて、今年3月の開催で31回目になります。そのような活動をしてきて、我われとしては1日借り切ってイベントをするという夢を持っていたんです。そんな思いの中で、去年の富士24時間を見に行ったら、これがまた、観客席の方もにぎやかでね。これならNAPACの会員会社のみなさんも楽しめるんじゃないかって。それで富士に打診してみたら、快諾してくれてね」とモータースポーツ委員長としてNAPACの思いを語る柳田氏。

 実は、NAPACはスーパー耐久と、密接な関係を持つ団体でもある。古くはエアロパーツの装着を認めたことに対し、エアロ委員会としてNAPAC(当時はその前身の団体の一つであるASEA)が機能。そして近年は、貢献賞をSTO(スーパー耐久機構)から授与され、また最も参加台数の多いクラスのチャンピオンに、NAPACアワードを授与してもいる。

 NAPACの理念が「バリバリのチューニング」というより、「ファインチューン」ということで、大がかりな改造を許さないスーパー耐久に共通するのだろう。当然、会員であるメーカーのパーツに交換しているマシンも少なくない。過酷なレースで得たノウハウや技術は、当然、製品にもフィードバックされている。

キャンプを楽しみながら観戦できる

 過去2回の富士24時間レースで、NAPACや会員会社はブースやステージをイベント広場に設けていたが、今年はより充実がはかられることとなる。目標とするのは、お祭り騒ぎ!

「びっくりしたんですよ。去年、観客席をひとまわり見たんですけど、まず思ったのは、みんなル・マンやニュル(ニュルブルクリンク)の24時間レースの楽しみ方を知っていたというか、憧れていたんでしょうかね。テントを張っていたり、キャンピングカーで来たりして、ワイワイ楽しんでいる方々がすごくいたんです。感動しましたね」と柳田氏。

「あと、キャンピングカーを持っている人のお披露目の場にもなる。レースに興味のない人でも、これをきっかけにして好きになってもらえれば。そんなお手伝いもできれば、とね」ということから、昨年に続き、今年の富士24時間レースでもキャンピングカーが車中泊できるスペースを用意する予定だという。

「基本は最初に言ったように、NAPACの知名度を上げたい。それと会員のみんなで楽しみたい。それこそBBQやったり、お酒飲んだりして、たまにレース見て(笑)。会員のすべてがモータースポーツに携わっているわけではありません。まったくやっていないメーカーもあるわけで、実のところ温度差はありますが、来てもらえば温度は上げますよ! まずは、意識が変わるかどうかは、やってみないとね。ただ、そういう努力はしますよ」と柳田氏。

モータースポーツをきっかけに盛り上げる

「これをきっかけにして、いろんなことがてんこ盛りになるような気がしてね。いろいろなイベントを、『これもやろう』、『あれもやろう』って、けっこう出てくると思うんですよ。まずはパーツメーカーである会員のみなさんにサーキット来てもらって、モータースポーツの空気感とか来場者の顔を見るのが、いちばん前提じゃないかと」

「口だけで言っても始まらない。会員同士、イベントはもちろんNAPACを盛り上げるためには仲良くなるのが重要。そこでメディアさんも一緒になって、盛り上がってもらって。それでアフターマーケットの我われが、参加型イベントを活性化させないといけないのです。トップクラスのスーパーGTレースは人気ですけど、エンターテイメントとしての色合いが強くなっています。そういう意味では、いちばんいい形だったのが、スーパー耐久だったという。3回目の24時間レースを盛り上げてみせますよ」と高瀬氏は力強く語っていた。

 両氏とも、レース当日のイベントに対してはアイディア満載で、盛り上がりには大いに自信を抱いていた。観客も関係者も一体になって、24時間レースを楽しめること必至。モータースポーツ観戦は初めての人でも楽しめるイベントにすることが、今後の自動車産業を活性化させるきっかけになるのは間違いないだろう。

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