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クルマが悪者扱いに矛盾! 「自転車の交通ルール違反や危険行為にある罰則とは」

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TEXT: 諸星陽一  PHOTO: Auto Messe Web編集部

交通ルールは基本的にクルマと同じ

「今日は飲み会があるからクルマじゃなくて、自転車で行きます」などと言うことを普通にしゃべっている人がいますが、それは大きな間違いです。自転車は歩行者ではなく車両に含まれまれるので、お酒を飲んで自転車に乗るのは飲酒運転となります。

 自転車は歩行者と同じと勘違いしている人は多く、スマホを操作しながらの運転、イヤフォンを装着して音楽などを聞きながらの運転、傘を差しての片手運転などをしている人を見かけますが、これらはすべて道交法違反です。

 これと同じように、クルマで「ダメ」とされていることは、基本的には自転車も「ダメ」なことが多いのです。そして、クルマよりも厳しく規制されていることもあります。

 自転車の取り締まりでよく行われているのが「二人乗り」と「無灯火」の取り締まりです。二人乗りについては基本禁止ですが、

・16歳以上の運転者は幼児用座席を設けた自転車に6歳未満の幼児を1人に限り乗車可能。

・16歳以上の運転者は幼児2人を同乗させることができる特別の構造又は装置を有する自転車(幼児2人同乗用自転車)に6歳未満の幼児2人を乗車可能。

という2つの特例があります。

 自転車の灯火については「公安委員会が定める灯火」となっていて、細かい内容は都道府県によって異なります。東京都の場合、前照灯は、白色又は淡黄色で、夜間前方10メートルの距離にある交通上の障害物を確認することができる光度を有するもの、となってます。

 また、反射器材は夜間、後方100メートルの距離から自動車の前照灯で照らして、その反射光を容易に確認できる橙色または赤色のもの。同様に自転車には警音器(ベル)も備えられていなければなりません。

 また、道路標識についてもクルマと同様に適用されます。ただし、補助標識として「自転車を除く」が付いていればその限りではありません。一方通行や車両進入禁止の標識にはこの「自転車を除く」の補助標識が追加されていて自転車は一方通行の対象にならないことが多くあります。

 しかし、アーケード商店街の入り口などにある「車両通行止め」の標識などには「自転車を除く」の補助標識がない場合が多く、この場合は自転車は進入できないことになります。同様に一時停止にも「自転車を除く」の補助標識はなく、自転車も一時停止の義務があります。自転車は横並び、つまり並走で走ることが禁止されていますが「自転車並走可」の標識がある場所についてのみ並走が可能となっています。もっともこの標識があるのは、全国でたった2カ所しかないとのことです。

自転車の右側通行、歩道走行は違反

 クルマが左側通行だということは知られていますが、自転車も同じように左側通行です。センターラインのある道路では割と左側通行を守っている自転車が多いのですが、住宅街の道などではまったく無視されていると言えるほど好き勝手に走っている印象があります。

 自転車の歩道走行は基本的に禁止ですが、「自転車及び歩行者専用」となっている歩道は走行可能、また「運転者が13歳未満又は70歳以上、または身体の障がいを有する人」は歩道走行が可能です。

 自転車で右折するときに、クルマの右折信号に従って右側車線から右折している人を見かけることがありますが、これは違反です。自転車は2段階右折(交差点の側端に沿って曲がる)が義務づけられています。自転車はキープレフトが義務づけられていて、道路の左側を走ることになっています。もっとも左の車線が左折専用レーンでも、自転車はこのレーンから直進することができます。

 自転車にも自動車と同じように備えなければならない装備(保安部品)があります。ブレーキは前輪及び後輪にかかり、10km/hのとき3m以内の距離で停止させることが必要です。最近流行っているのが、ピストといわれるトラック競技用自転車。競輪などの競技で使われるもので、これにはブレーキが装備されていません。

 ピスト車の最大の特徴は、フリーホイールハブが装備されず、ペダルとタイヤが直結していることです。つまり、普通の自転車のようにペダルを漕ぐのをやめて、惰性で走ることはできません。ピスト車を公道で乗ることができますが、ブレーキを追加装備しなければなりません。

 また、ごくまれに前輪用ブレーキしか装備していない自転車を見かけることがあります。これはコースターブレーキと言われるものが装備されていることがあります。コースターブレーキはペダルを漕ぐことをやめても、惰性で走ることができます。

 ただ、普通の自転車のようにペダルを逆回しに回すことはできず、逆方向に動かすことでハブ内に内蔵されたブレーキが作動します。コースターブレーキの場合は、ブレーキレバーはありませんが、ブレーキは装置として存在するので前後にブレーキが装備されていることになり違反ではありません。なお、ブレーキが装備されていない自転車に乗った場合の違反は5万円以下の罰金となります。

 このように自転車は車両として扱われますが、喫煙については歩行者と同じ扱いとなる場合がほとんどです。同じ道路上でクルマのなかで喫煙が許される場所でも、自転車に乗っている場合は、歩行者と同じように歩行喫煙禁止の条例違反となる場所が多くなってきています。

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