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懲役・罰金となる前に知っておきたい!「違法改造車」に乗ることで生じる3大リスク

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: Auto Messe Web編集部

罰則、車検、保険で生じるデメリット

 昔に比べて社会的な認知度が高まった自動車のカスタマイズ。今昔も変わらず、クルマ好きの趣味として人気だが、いまや受け入れられるのは『合法』の枠であることが大前提だ。楽しく安全なカーライフを送るためにも、「違法改造車(不正改造車)」に乗ることのリスクを知っておこう。

 チューニングやドレスアップが一般的ではなかった時代とは違い、現在は世の中に数多くの合法パーツが出まわっており、違法改造車はだいぶ減ったように感じる。それはアフターパーツを開発するメーカーやプロショップ、またエンドユーザーの”遵法意識”が高まった結果といえるだろう。

 とはいえ、今でも違法改造は少なからず存在するし、警察による取り締まりも定期的に行なわれているのが実情。当然ながら違法改造車を乗ることには様々なリスクがあり、捕まってから「知りませんでした」は通用しない。愛車で出かける機会が増えであろう春を迎える前に、改めて違法改造車に乗るデメリットを把握しておこう。

保安基準に適合するための整備命令

 そもそも違法改造車とは、道路交通法上の規定および道路運送車両法上の保安基準を満たしていないクルマのこと。当然ながら警察の「取り締まり」対象となるわけで、厳しい罰則が課せられる。というのも、不正な改造による反則金や免許の違反点数はなく、6ヶ月以下の懲役、または30万円以下の罰金という罰則が与えられてしまうのだ。

 また、悪質ならば合法な状態に戻すまで使用が制限される『整備命令』(15日以内に保安基準を満たすように整備しなければならない改善措置)を出されたり、最悪の場合はナンバープレートや車検証を没収されるケースもある。

 国土交通省は定期的に『不正改造を排除する運動』を全国的に展開しており、期間中は警察と協力し各地で街頭検査を行なったり、運輸支局に『不正改造車・迷惑黒煙情報提供窓口』を設置。夜な夜な近所の家に爆音マフラーのクルマが出入りし、睡眠を妨げられる生活を想像してみよう。同じクルマ好きであっても、通報したい気分に駆られるに違いないだろう。

自動車保険に加入できないリスク

 続いては自動車保険に関するデメリット。違法改造車は前述の通り、そもそも公道を走行することはできないので、保険の契約すらできないし、不正改造ということを通知せずに加入できたとしても保険金が支払われない可能性が濃厚なのだ。事故が起こしたときは、相手の治療費、クルマや施設の修理代(損害賠償)も自己負担になるし、規模によっては一生かかっても払い切れないケースも考えられる。

 違法改造車=カスタマイズ車ということではないが、保険会社によっては合法的な改造車であっても加入できないということもあるので注意したい。

車検に通らなくなる可能性

 次は車検や整備に関して。当然ながら違法な状態で車検をクリアできるはずがなく、その都度ノーマルに戻すという面倒な作業が必要になる。当然ながら違法改造車は、ディーラーをはじめ運輸局の認証工場や指定工場にも入庫できず、何もかも自分で行うかナンバーをいったん抹消し、公道を走れない状態にしてから合法に戻す作業を依頼するしかない。

 仲のいいプロショップや整備工場で秘密裏にやってくれるかもしれないが、違法改造車を修理していることがバレたら”認証の取り消し”や”逮捕”といった重いペナルティが課せられる。つまり、自分の知り合いや恩のある相手に、多大な迷惑をかけることにもなりかねない。これらのデメリットを知っても、まだ違法改造車を所有したり乗りたいと思えるだろうか? とはいえ、カスタマイズを諦める必要もなし。改造変更申請を提出したり、合法的な範囲内で楽しむことは可能なのだ。

*写真はすべてイメージにつき本文の内容とは関係ありません

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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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