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愛車の部品が製造中止でもう乗れない! 旧車乗りが純正よりも社外品をあえて選ぶ理由とは

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TEXT: 藤田竜太(FUJITA Ryuta)  PHOTO: Auto Messe Web編集部

製廃となった純正部品に変わる救世主

 同じクルマに10年、20年、30年と乗っているとどんなに大事に扱っても、いろいろなところが摩耗したり、劣化したり、壊れたりしてくる。そうなると当然修理や補修をすることになり、部品交換が必要になる。

 このとき、自動車メーカーの純正部品を使えば一番間違いがない。純正部品は、新車に取り付けられているものと同じ部品なのだが、この純正部品にも問題がある。ひとつは古いクルマの場合は、順次製造廃止になっていく問題だ。

 製造廃止の問題は車体の生産終了後、10年ぐらいはどのパーツも入手できるが、それ以上になると各メーカー次第となってくる。人気車種は製造を続ける場合もあり、最近では日産やマツダに続いて、トヨタも旧車のパーツの製造・再販に取り組み始めているが、それも一部の車種だけだったり、価格が高かったりと課題が残るのも事実だ。 それでもパーツがあるだけマシ。NSX以外のホンダ車はタイプRのような希少モデルでも、重要な部品が製廃になっている。

 もうひとつは、純正パーツの値上がり。これも保管料やロット生産数による価格反映、人件費、在庫や金型などの設備にかかる費用の兼ね合いから、コンスタントに上昇中。日産の場合、年に2回ほど純正部品の価格改定があり、じわじわと値を上げるパーツもあれば、イッ気に値段が高くなる部品もあるので戦々恐々。トヨタは年に部品の4回価格改定があるようだ。

 

純正部品とほぼ同品質を持つ純正代替型

 こうした二つの理由から、旧車オーナーは愛車の維持のために、純正部品以外に活路を見出すことも少なくない。とくに頼りになるのが「優良部品」などといわれる、純正同等の社外部品。これは純正部品のサプライヤーが自動車メーカーのブランドではなく、自社ブランドの製品として製造したものが多い。 部品メーカーの名前は一般的に知られていないものもあるので、ある意味、ノーブランド品ともいえる。同じ部品でも純正よりも安い場合がほとんどで「純正社外品」や「純正互換品」も呼ばれることもあり、旧車の中でも特に人気のある車種の場合、各種のチューニングパーツメーカーやショップが、純正以上の高性能・高品質のアフターパーツを作り、販売しているケースもある。 アフターパーツは性能が向上している分、純正パーツよりも高価なこともあるが、純正パーツの値上がりでいつの間にかアフターパーツの方が安く、しかも最新の技術で作られていることもあるので、こういうパーツの存在はありがたい。

 よほど新車時のオリジナルにこだわらない人ならば、安くて高性能なこうしたアフターパーツでリコンディションをはかった方がメリットが大きいこともあるのも事実。さらに、エンジン本体、ミッションなどの機関系やオルタネーター、スターターなどの電装部品、パワステポンプなどは中古部品をオーバーホールした再生部品=リビルト部品も充実している。

 これらの多くは1~2年の保証がついていて、基本的には新品の純正部品とほぼ変わらないと思っていい。しかも再生部品ということで、新品よりも価格設定はリーズナブル。もちろんすべてとは言えないものの、日産などでは「ニッサングリーンパーツ」といってメーカー直系のリビルト品も用意しているので、信頼性は高い。

 そのほか、日産なら「ピットワーク」。トヨタは「ドライブジョイ」「キャッスル」。ホンダの「HAMPシナジー」、マツダは「モータークラフト」といった、消耗部品やオイル、ケミカル類を中心にした第二純正(セカンド・ブランド)のパーツも、純正同等と考えていいだろう。

 このように、パーツ交換でクルマを補修や修理する場合は、必ずしも純正部品に頼る必要はない。OEMや純正社外品、汎用部品、チューニングパーツ、サードパーティー部品などまで視野を広げ、コスト的にも性能的にも耐久面でもメリットのあるパーツを選ぶのが、これからの賢い旧車維持のポイントとなりそうだ。

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  • 藤田竜太(FUJITA Ryuta)
  • 藤田竜太(FUJITA Ryuta)
  • モータリング ライター。現在の愛車:日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)。物心が付いたときからクルマ好き。小・中学生時代はラジコンに夢中になり、大学3年生から自動車専門誌の編集部に出入りして、そのまま編集部に就職。20代半ばで、編集部を“卒業”し、モータリング ライターとして独立。90年代は積極的にレースに参戦し、入賞経験多数。特技は、少林寺拳法。
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