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クルマは速さじゃない! アンダーパワーだけど乗って楽しい5モデル

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TEXT: 藤田竜太(FUJITA Ryuta)  PHOTO: Auto Messe Web編集部

トータルバランスのレベルは高い

 280馬力で興奮できたのは今は昔……。一方で、クルマはパワーがあればワクワクできるというものでもない。100馬力台のアンダーパワーのクルマでも、乗って楽しいクルマはいくつかある。そういうクルマを、いくつかピックアップしてみよう。

マツダ・ロードスター

 パワーに頼らない楽しいクルマといえば、マツダの歴代「ロードスター」だろう。クルマというのは車体が軽く、パッケージさえよければ、10年、20年、30年前のクルマでもずっと楽しいことを証明してくれている。重量バランスも良く、重心も低い。ハンドリングは素直でデザインもスポーツカーらしく、なおかつどこか愛嬌があるモデルだ。 現行のNDロードスターはNA(自然吸気)の1.5リッター132馬力。パワーよりも街中でもワインディングでもサーキットでも乗って楽しく、走る感覚ではどこでもご機嫌だ。

 

マツダ・デミオ15MB

 マツダからはもう一台、MAZDA2になる前の4代目「デミオ(DJ)」の15MBもおすすめ。モータースポーツのベース車両的な存在で、エンジンは高効率直噴ガソリンエンジンのSKYACTIV-G 1.5を搭載する。 パワーは116馬力で車重は1020kg。6MTでパワーバンドを外さなければ、けっこう小気味よく走ってくれる。ブレーキも標準モデルより容量アップされているので素性は上々。サスペンションとデフをセンス良くチューニングすると、間違いなくおもしろいクルマになってくれる。

 

日産・フェアレディZ(Z33)

 280馬力を発生するVQ35DEを積んだZ33型「フェアレディZ」。“どこがアンダーパワーなんだ”と怒られそうな気がするが、初期型はDOHCなのに6600回転がレブリミットで、電子スロットルのレスポンスも思ったよりスポーティではなく、乗りやすいけどパンチはない。 しかし、そのぶん車格と排気量の割に乗りやすく、シャシーはフロントミッドシップで出来がよく、意外にもちょっと大きなロードスター感覚で乗り回せる。吸排気系+ハイカム+DBWやVDCまでイジった高機能ECUチューンまでやると、アンダーパワーは解消されるはずだ。

 

トヨタMR-S

 MR2の後継車として登場した、トヨタの3台目のミッドシップスポーツ。「MR-S」はパワーこそ140馬力と大人しいが、ディメンションはいいものを持っていて、エンジンパワーとシャシーのバランスがちょうどいいまとまり方になった。アンダーパワーなので、MR-2のように踏んでも危なげがなく、パワーを使い切ることが楽しいクルマとして、もっと評価されてもいいと思う。 トヨタでもう一台挙げておくと、7代目「セリカ(T230)」も面白いクルマだ。WRC時代と違い、NAの2ZZエンジンは190馬力程度だが、車重は1100kgと軽量。FF専用シャシー+バイザッハアクスル式ダブルウイッシュボーンのリヤサスペンションと、絶対的な速さはなかったが、トータルバランスのレベルは高く、面白い1台といえよう。

 

ホンダ・フィットRS

 ホンダのスポーツモデルの場合、VTECという飛び道具があるので、アンダーパワーというのは当てはまらないかもしれない。タイプRという特別なモデル意外で、強いて言うならば6速MTが用意されていた「フィットRS(GK5)」だろうか。 1.5リッター132馬力で1070kgの車重。スポーツモデルとしては車高が1525mmと高いのが気になるが、ボディはしっかり補強され、サスペンションもRS用にチューニングされている。肝心な6速MTは、シフトフィーリングも良好で、エンジンもレギュラー仕様だった点が魅力的だった。

 

スズキ・スイフトスポーツ

 コンパクトスポーツの中で、高い人気を誇るスズキの「スイフトスポーツ」。現行のZC33Sが搭載するのは1.4リッターのターボエンジンで、最高出力は140馬力とパワーはまずまず。しかし、トルクは230Nm(23.4kgm)と力強く、1トンを下回る車重と6速MTとが相まってよく走ってくれる。 また、先代のZC32Sは136馬力を発生するNAの1.6リッターを搭載。やや物足りない印象だが、使い切れるパワーでサーキットでも人気がある一台だ。アフターパーツも豊富にあって、コストパフォーマンスの高さはピカイチといえるだろう。

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  • 藤田竜太(FUJITA Ryuta)
  • 藤田竜太(FUJITA Ryuta)
  • モータリング ライター。現在の愛車:日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)。物心が付いたときからクルマ好き。小・中学生時代はラジコンに夢中になり、大学3年生から自動車専門誌の編集部に出入りして、そのまま編集部に就職。20代半ばで、編集部を“卒業”し、モータリング ライターとして独立。90年代は積極的にレースに参戦し、入賞経験多数。特技は、少林寺拳法。
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