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カッコいいだけじゃなく実用性も! サーキットで玄人っぽく見える仕草

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: Auto Messe Web編集部

走り終えてからの行動がポイント

 サーキットに限らず人の何気ない仕草で、その人の熟練度や技量は分かる。カッコだけを取り繕うワケじゃないが、サーキットで実際に役立つうえ、周囲から「コイツできる!」と思わせる、ツウっぽい仕草を考えてみた。

 タイムという明確な基準があるコース内とは違い、ピットやパドックでは判別しにくいドライバーの熟練度。ビギナーと慣れた人の違いがイチバン分かりやすいのは、走り終えてピットに戻ってからの行動だ。最初のうちは疲労と緊張が解けた安心感で、飲み物を飲んだり友達と話したりするケースが大半。しかし走行の直後は、タイヤなどのデータ収集にもっとも適した時間でもある。

 空気圧をチェックする人はそこそこ多いが、非接触タイプの温度計を使ってタイヤの表面温度、それもイン/センター/アウトに分けて計測すれば、玄人っぽく見えること間違いナシ。温度でいえば路面温度を計るのもアリだろう。タイヤの内圧や温度の上昇に大きく影響するので、データを残しておけば後のセッティングに役立つ。

 もっとも諸々のデータは単に計測するだけじゃダメで、同時に書き残すクセも身に付けておきたい。日付やタイヤの位置が分かりやすいように作った、オリジナルのデータシートがあればもっと玄人らしく見えるはず。

 走行の直後でいえばもうひとつ、レーシングシューズをすぐ脱ぐのも大事だろう。お気に入りで見せびらかしたい気持ちも分からなくはないが、レーシングシューズは操作性やフィーリングを追求した設計なので、一般的なクツに比べ底が非常に薄くなっている。

 つまり底がすり減るのも極端に早いので、履くのはサーキットを走るときだけにするべき。そもそもレーシングシューズは底が薄いうえ幅も狭く、パドックを歩くのに適しているとはいい難い。

 またインターバルには身体を休めることに加え、タイヤにこびり付いたカスを取ることをするのも、できる人っぽい。自分のタイヤカスがトレッドに残るだけではなく、コースではアウト側にカスが溜まりやすく、道を譲ってラインを外したときに拾う可能性がある。

 そのまま走行すると大きな振動を伴う場合があり、指でひとつひとつ取っていてはキリがないため、ホームセンターで売っている大きめの金属ヤスリを使うのが一般的だ。

 続いては走行中に意識してやっておきたいこと。コースインして2~3周くらいは全開せず、タイヤを温めるのは誰もが知っているだろう。時間を少しでもムダにしたくないと考え、ウォームアップしたら即全開に移りたいと思うけども、そこで一度ピットに戻りたい。タイヤの空気圧をチェックしたり、温度が上がり緩むかもしれないホイールナットを増し締めすれば、データ取りにもなるしトラブルの予防にもなる、といいことづくめなのだ。

 さらにタイムアタックはタイヤのいい状態と集中力が続く限界の2周くらいにとどめ、その後はクーリングラップを挟みつつ走れば、玄人っぽく見えるうえタイムアップにも繋がるに違いない。

 最後はピットの使い方だが、工具やスペアパーツといった荷物は使用頻度を考え、取り出しやすいように配置したい。

 例えばエアゲージやトルクレンチはピットロードからアクセスしやすい場所、帰るまで使わない着替えはイチバン奥、といった感じで整理整頓しておけば効率的なうえ見た目も気持ちいいだろう。特に複数のドライバーがピットを共有するサーキットでは、相手のことまで考えて快適な環境を作るべし。コレは玄人っぽく見えるという以前に、利用者として最低限のマナーだといっても過言ではない。

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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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