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【北米のナンバープレート事情】日本となにが違う? 希望ナンバー制度からデザインまで

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: 佐藤 圭

日本も遅ればせながら追い付き始めた?

 分かりやすいけど味も素っ気も無い、と言われ続けた日本のナンバープレート。近年は様々な図柄が入った「ご当地モノ」が増えたものの、その本家本元はどこかといえばアメリカだ。現地のシステムや希望ナンバーの可否などについて紹介したい。

 はじめに名称についてだが「ナンバープレート」はいわゆる和製英語で、現地では『ライセンスプレート』と呼ぶのが一般的。サイズも日本の普通車用が33×16.5cmなのに対し、アメリカは12×6インチ(30.48×15.2cm)とやや小さい。文字のレイアウトは日本と似ており、上段に”州”(日本は都道府県)、下段に”数字”と”アルファベット”が並ぶ。配列や使われない文字については州によって異なるが、日本と同じく「希望ナンバー制度」も存在している。

 いずれも初期費用が必要なのは日本と同じだが、毎年の更新料も必要。金額はこれまた州によるが日本よりは高めの設定だ。例えば、カリフォルニア州は初期費用の98ドル(約1万1000円)にくわえ、毎年の更新として30~78ドル(約3500〜9000円)など、維持費がかかる。

 もっとも以上の話は日本に住んでいる限り関係ないことだが、気になるのはデザイン面だろう。日本はご当地ナンバープレートを除き全国一律、しかしアメリカでは『DMV』と呼ばれる交通局が行なっている。ここでは車両の管理だけじゃなく免許や反則金の支払いなど、クルマにまつわる大概のことを管理しており、各州の管轄なので統一しているのはプレートの大きさと文字のレイアウト程度。大半はその州を象徴するランドマークや動植物が描かれているほか、著名な観光地、記念行事、教育機関、州のプロジェクトといった限定プレートがあるなど、有償ではあるものの購入した金額の一部はそれらのサポートに活用される。

 現在の基本デザインでいうとアリゾナ州はサワロサボテンと夕日、テキサス州はスペースシャトルとカウボーイ、ニューヨーク州はマンハッタンの摩天楼とナイアガラの滝などご当地を連想させるもの。限定モノではネバダ州のラスベガス100周年、フロリダ州のマナティ(野生動物保護)、モンタナ州のルイス&クラーク(著名な探検家)、ユタ州のソルトレイク五輪など、すべて把握している人はアメリカでも皆無じゃないかってほどの数がある。

 もうひとつ日本と違って面白いのは、フロントのライセンスプレート装着が義務じゃない州があること。該当する州では何も付けていないクルマもあれば、店舗などを宣伝するプレートを付ける車両もある。ちなみに日本人も多く訪れるカリフォルニア州は義務とされているが、実際に街を走ると非装着のクルマを結構な頻度で見かけて驚く。

 なお、アメリカのライセンスプレートはお土産としても非常にメジャーだ。これまた州によるがクルマを売却や廃車する際、返却しなくてもいい州があり、それらを業者が買い集めて外国人観光客へ向けて販売している。さすがにマイカーには装着できないけど、クルマ好きなら室内外に飾るだけでも十分に満足できるはずだ。

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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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