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サーキットで見た&聞いた失敗談4つ、他人のフリ見て我がフリ直せ!

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: Auto Messe Web編集部

複数で共有している意識が希薄

 独特なルールやマナーが数多く存在するサーキット。だからこそ最初はミスを犯す可能性があり、事前にある程度の知識を持っておくことが重要だ。笑って済ませられる程度の失敗ならまだしも、他人を巻き込むような失敗は絶対に避けたいもの。ココで挙げるエピソードをよく読んで安全にサーキット走行を楽しもう。

 以下の失敗談はすべて筆者が自分の目で見た、もしくは信用できる人から聞いた話。まずは、走行中の失敗談から。

 とある車両がエンジンオイルを走行直前に交換し、急いでコースに入ったもののドレンボルトが確実に締まっておらず、少しずつオイルが垂れている状態だった。2~3周でいったんピットインし確認すればよかったが、時間がもったいないと連続で全開走行。振動でボルトの緩みは大きくなっていたのだろう。

 いつの間にか垂れ流し状態になりオフィシャルが異変に気付いて、「オレンジボール(車両の異常を知らせる旗でゼッケン番号と一緒に提示)」を出されたが気付く様子もなし。結局、コース全体のレコードライン上にオイルを撒いてしまい、危険と判断され赤旗中断。残りの走行時間はすべてカット、それどころかオイル処理で他のイベントにもしわ寄せが出てしまった。

 ドライバー本人はピットに戻って初めて自分が原因と知り、申し訳ないやらカッコ悪いやら赤面するが後の祭り。作業ミスに加え走るのに夢中でまわりを見なかった、このふたつが組み合わさったことによる失敗談だ。

 次は走行中にクラッシュした人のエピソード。コースアウトしてグラベルに飛び出し、運悪くガードレースに突き刺さった車両がいた。幸か不幸かドライバーは無傷ですぐクルマから降り、そのままガードレールの内側で待機すると思いきや……。大きく破損してしまったフロント部分を見て座り込み、今度はトランクから工具を出して何やら作業を始めようとする。

 近くのポストからオフィシャルが飛んできて制止したが、ちょっと間違えば重大な二次災害を招きかねない危険な行為。もっとも彼にとって最大の不幸は、そのとき事故ったコーナーを見下ろすミーティングルームで、クラッシュ時の行動に関する説明を行なっていたこと。何しろ「みなさん窓から左を見て下さい。アレがやってはいけない見本です」と、活きた教材にされてしまったのも事実だ。

 続いては走行後の失敗談をひとつ。20年ほど前の某走行会に参加した自称中級者が、車載カメラで自分の走りを撮影。クルマはパワーもあってそこそこの速さを誇っていたが、イベント自体は初心者を対象としたまったり系だった。

 そのなかでは明らかに速く気分をよくしたのか、走りもオラオラ系になり前のクルマには執拗にパッシング、必要のないギリギリな距離まで寄せながら追い越したり、とにかくマナーなんてあったモンじゃない走り方だった。その場では特に何もなかったが彼は帰宅後に動画を個人ホームページで公開。すると掲示板には厳しい意見やその場にいた人からの批判、そしてウワサを聞きつけた”荒らし”まで入り混じるお祭り状態に。 本人は、クルマを降りればごく普通で大人しい性格のドライバー。あっさりと心が折れ即座にホームページを閉鎖してしまったが、現在のようなSNS全盛期ならば被害はさらに拡大していたと思われる。レースの予選を失敗して最後尾からスタート、驚異の追い上げで優勝ならばカッコいいけど、普通の走行会じゃ単にマナーが悪く痛い人でしかない。

 他人の不幸は蜜の味なんて言葉があるけど、自分が同じことをやらかす可能性はゼロではない。自分とは無関係な他人の笑い話で終わらせず、絶対やっちゃいけない教訓として胸に刻み込んで欲しい。

*写真はイメージとなり、内容とは一切関係ありません

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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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