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人気に火が付き価格上昇中! 四角かった80年代のマークII3兄弟を買うならいましかない

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TEXT: 岩田部屋  PHOTO: Auto Messe Web編集部,日産,TOYOTA

ハイソカーブームを盛り上げた名車も価格高騰の一途 買うなら今しかない!

 イマドキのクルマとは違って故障のリスクが高いし、修理しようと思ってもモノによっては供給を終了していることもある。乗るにはそれなりの心構えが必要だが、街中を走ると俄然注目度が高く、当時を知る人から「懐かしいね」と声をかけられることもある。それがノスタルジックカーの魅力。

 しかしハコスカやケンメリ、セリカLBなど70年代に登場した旧車は値段がどんどん高騰しており、特にピカピカにフルレストアされた車両はそう簡単に買える代物ではなくなった。

 またボディのサビ・腐食など経年劣化の対策も必要になり、維持するための資金も十分に用意しておかなければならない。

 それならもう少しハードルを下げて、80年代に生産されたクルマを狙うのもアリだろう。直線的なラインを駆使したシャープなスタイリングや、お金をかけて作られた質感が高い内装など、今のクルマにはない魅力がふんだんに詰まっている。もちろん年式を考えると故障の心配もあるが、補修部品はまだ手に入りやすい。

 80年代に販売されたクルマの中で当時大ヒットしたのが、1984年にデビューしたトヨタ マークⅡ・クレスタ・チェイサー(GX71型)。30年以上前のクルマではあるが、販売台数が多かったこともあって同世代の車種と比べると中古車市場でのタマ数は多い。

 当時買えなかった今の40代や50代の人はもちろん、最近は20代の若者が購入するというケースもある。今回はGX71型にスポットを当て、クルマの特徴や中古車市場の動向について語っていきたい。

品があるスーパーホワイトのボディと上質な内装でアピール

 1984年8月にフルモデルチェンジしたGX71型マークⅡ。販売チャネルが異なる兄弟車のクレスタとチェイサーも同時期に新型モデルに切り替わり、マークⅡはトヨペット店、クレスタはビスタ店(現ネッツ店)、チェイサーはトヨタオート店(現ネッツ店)で販売された。兄弟車とは言っても単なるエンブレム違いではなく、独自のスタイリングやモデルを展開しているのが特徴。

 マークⅡは最も売れ筋の4ドアハードトップに加え、落ち着きのある4ドアセダンとワゴン&バンを設定。チェイサーは4ドアハードトップのみ、クレスタは4ドアセダンのみとなる。クレスタはセダンだがパッケージング自体はマークⅡやチェイサーのハードトップと共通性を持たせており、上品な仕上がりとなっている。ヘッドライト&テールランプの形状やサイドモールの位置など、細部の意匠も車種ごとに異なっており、上手に差別化を図っている。 ボディカラーは車種ごとに数色ラインアップされていたが、最もヒットしたのはスーパーホワイト。黄ばみや濁りがなく、まさに「真っ白」と言わんばかりの色合いは高級感があり、クルマの魅力を引き立てた。また内装はワイン系やブルー系など現代のクルマにはない色合いでコーディネートされ、ボタン留め仕様のふかふかした座り心地のシートを採用(スポーツグレードは除く)。高級ラウンジを連想させる室内空間も人気を博した。

 1985年10月には国産車で初めてツインカム・ツインターボを搭載したグレード、「GTツインターボ」を3車種に追加。ミッションはオートマの他に5速マニュアルを設定し、走りを楽しみたいオーナーにも支持された。またマークⅡはパールホワイトボディカラーを設定し、モールやホイールなど各部にゴールドをあしらった特別仕様車「リミテッド」が販売された。

 GX71型が現行型である80年代半ばは高級志向の乗用車、俗に言う「ハイソカー」が爆発的にヒット。マークⅡ・クレスタ・チェイサーも例に漏れず、同年代のクラウンやソアラなどと共にハイソカーブームをけん引した。 

ツインカムやターボ車は価格がどんどん高騰中 純正マニュアル車はさらに高価!

 中古車市場を見ると、3車種の中で最もタマ数が多いのは、ほとんどの月で販売台数1万台以上を達成したマークⅡ。その次にクレスタ、チェイサーと続くが、チェイサーは少なめだ。数年前までは中古車の相場は落ち着いていたが、近年は80年代に生産されたクルマ=ネオクラシックカーがブームということもあって、販売価格が一気にハネ上がった。

 中古車の相場はまさにピンキリで、平均を見ると50万円~200万円。改造のベースとしても人気の車種なので、ヤンチャに決まった中古車も多く目にする。

 しかしこの手の年代のクルマはフルノーマルに近い個体の方が珍重され、希少価値の高さに比例して価格も上昇する。その中でもツインカム以上のモデルが高値傾向にあり、特にGTツインターボはフルノーマルで走行距離が少なめであれば、200万円近い値で取引されている。また他車種の5速マニュアルに載せ替えられた個体も出回っているが、純正マニュアル車であればさらに貴重だ。

 SOHCの1G-EUエンジンを搭載したシングルカム車は、100万円を切る価格で購入できる。ツインカムと比べると走りの鈍くささは否めないが、見た目はツインカムと大差ないため、価格重視で選ぶならありだろう。いずれにしてもこの先タマ数が減ってシングルカムも値段が上がる可能性が高いので、買うなら今のうちがいいかもしれない。

 中古車を選ぶ際に見るべきポイントとしては、まずGX71型の持病とも言えるオイル上がり(または下がり)。エンジンをかけてみてマフラーから白煙が大量に出るなら、エンジン内のオイルが大量に消費されている可能性が高い。乗り出す前に修理した方が安心だろう。

 あとは年式を考えると仕方のないことだが、サビが出ている個体も多い。特にトランク内部やフェンダーのアーチ部に水が溜まり、そこからサビが発生しやすい。もちろん板金塗装でキレイにすることも可能だが、最初からキレイな個体を選んだ方が購入後にかかるコストを抑えることができる。

 そして内装に関しては、青空駐車歴が長かったのか経年劣化でシートが色あせている個体が見られる。特にワイン系は、直射日光による色の変化が激しい傾向にある。内装に関しては本来の色合いに戻すのは難しいため、クオリティを重視するならしっかりとチェックしておきたい。

 今は中古車サイトから通信販売感覚で気軽にクルマを購入することができるが、この年代のクルマはできれば現車を確認して、コンディションをすみずみまでチェックすることをお勧めする。

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