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足を変えるのは「走り屋」なんて今は昔! 家族もちこそ使うべきイマドキ「車高調サスペンション」事情

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TEXT: 斎藤 聡  PHOTO: Auto Messe Web編集部,BLITZ,TEIN,オマドーン,HKS

ドライブの味わいを新たにするには 経年劣化前に自主的交換

 車高調整式サスペンション(車高調)というとスポーティでスパルタンで、乗り心地はガッチガチなんてイメージをまだ持っている人も少なくないと思います。そもそもノーマルサスで十分。わざわざお金出して車高調にする意味があるの? なんて考えている人も少なくないでしょう。

 でも新車ならともかく、3年乗って車検を迎えこれを通して、もう1回か2回車検を取るまで乗るのであれば、ちょっと味付けを変えてサスペンションを変えて楽しんでみる、というのもクルマのひとつの楽しみではないでしょうか。

家族好みの乗り味も作れる

 車高調サスというと抵抗感があるかもしれませんが、ポルシェでも、ベンツでもBMWでもアウディでも足まわりの硬さの変わる可変減衰力式ダンパーを採用しているクルマは数多くあります。車高調も可変減衰力式ダンパータイプを選び、自分のクルマを自分好みの乗り味にカスタマイズすると考えてみてはどうでしょう。

 例えば子供を乗せるときはソフトに、街中ではしなやかに、ロングドライブではクルマがグラつかない程度に引き締まった乗り心地に…といった具合に使い分けることができれば、今まで以上に自分のクルマに愛着がわいたり、乗るのが楽しくなるかもしれません。

 そもそもなんで乗り心地が変わるのでしょう? ものすごく簡単に言ってしまうと、注射器のようなものだと考えてもらえばいいと思います。例えば、液体の入った容器に注射器の針を入れピストンを押したり引いたりすると、抵抗がありますよね。この抵抗がダンパーでいう減衰力に相当します。

 注射器の針を太いものにするとピストンを押したり引いたりするときの抵抗は少なくなります。針を細いものに代えたり太いものに代えたり、これが可変減衰力です。

スプリングの動きをどう緩和させるか

 ダンパーの場合は、ピストンに設けられたオイルの流路=バルブに流路を広げたり絞ったりする仕組みがついていて、これで減衰力を変えるわけです。

 ダンパーの形式によっても多少違いはあるのですが、原理は同じです。

 で、この減衰力は何に役に立つのかというと、クルマのバネの反発で起こる上下動を抑えるのが主な働きです。ぎちぎちに硬くすれば、そもそもバネが動きにくいので上下動は起こりにくいのですが乗り心地が硬くなります。逆にユルユルにすると、バネの上下動がいつまでも収まらず車が安定しなくなります。

 自動車メーカーでは、操縦性と乗り心地を勘案しながら、セッティングしているわけです。国産車の場合ほとんど減衰力は固定式です。制限速度も高速道路でこそ最高速度が120km/hになりますが、一般道は60km/h以下、ほとんどは30km/h~50km/hです。なので、速度もそれほど高くありませんから、ひとつのセッティングで十分事足りるわけです。

プロならではのお好みに合わせた調整も

 ところがポルシェとかBMWなど欧州のプレミアムカーの多くは可変減衰力式になっています。これは特に高速域、例えば速度無制限のアウトバーンでは250km/hの巡航も可能です。となると足まわりが柔らかくクルマの反応が穏やかだと素早い操作についてこなくなってしまうのです。正確には応答時間は変わりませんが進む距離が変わってきてしまうわけです。例えば40km/hなら秒速11.1mですが、250km/hだと秒速69.4mです。ですからより素早く正確に操縦できるようにダンパーを硬くする(引き締める)わけです。

 つまり程度の差こそあれ、ゆっくり走るときは減衰力は柔らかめでいいが、スポーティドライブや高速道路では少し硬めのほうが操縦性が良くなるといえるわけです。

 もちろんバネとダンパーのマッチングというのがあって、無暗に減衰力を硬くしたり柔らかくすればいいというものではないのですが、そのあたりはサスペンションメーカーが考えてくれるので、自分はどんな味付けのものが欲しいのか、予算はいくらくらい出せるのか。そのあたりをある程度固めておいて、ショップさんに相談してみてはいかがでしょう? もしかしたら、そこにとても楽しい正解が広がっているかもしれません。

 蛇足ながら、ショップさん選びは合う合わないがあるので、納得のいくショップさんを探すことをお薦めします。ただ何軒聞いても合わない場合は、あなたに問題がある場合もありますので注意が必要です。

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