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「精神論」から「クルマに触れない」練習まで! 実体験で語るサーキットで「速くなれる」方法5つ

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TEXT: 岡田幸一  PHOTO: Auto Messe Web編集部

サーキットでの好タイムはお金や精神論、自然現象でも出る

 何のためにサーキットを走るのか? 愛車の性能を試すとか、アクセル全開にして日頃のストレスを発散したいとか、人によって理由は千差万別。気の合う仲間とアウトドア感覚で週末をサーキットで過ごすのも悪くない。サーキットとは、同じ道をグルグルと周回する(だけの)ところなのだが、普通の道と違うのは、ラップタイムを計測できることにある。

 ようするに、愛車の性能を試すにしても、仲間と「勝った負けた」とサーキット談義で盛り上がるのも、その基準や指標になるのがサーキットの一周のタイムなのである。すなわち、そこに明確な目標があるということ。「ストレス発散のはずが、速いタイムが出せずに逆にストレスだ!!」などという話もやっぱりラップタイムに起因するもの。

サーキット走行とタイム表示

 ただただアクセルを全開にできるだけでも楽しいサーキット。「ラップタイム更新」「自己ベスト更新」という目標があれば、さらに何倍も楽しめる。というワケでここでは、どうすればラップタイムがアップするのかその方法にいて考えてみた。実際にタイムが上がったという事例をもとに話を進めていこう。

「最近、何をやってもタイムアップしないヨ~」とお嘆きのアナタには、目からウロコになるかもしれない。意外にも精神論や自然現象を味方につけることも、とても大事なのである。

1)やる気なしではタイムアップもなし

「やる気」というと語弊があるかもしれないが、課題や目標もなくひたすら走るだけでは、タイムアップは難しいというハナシ。精神集中も必要だし、走りを突き詰めていくと、学問的な「物理」をも理解することが重要になってくる。

 難しい話はさておき、クルマを速く走らせるためにまず必要なのが「クルマを前に前にと進める」気持ち。

 生涯で初めてサーキットを走るというその日は、周回を重ねるたびにタイムがアップする。サーキットでのスポーツドライビングを始めて半年ぐらいは(人にもよるが)サーキットに行くだけでタイムが上るというケースもあるだろう。鈴鹿サーキットを走るN-ONE いろいろなことに慣れて行って……ある程度のコツが分かってきて……初めのうちはどんどんタイムアップするが、いずれ伸び悩んでくる。このあたりで重要になってくるのが「クルマを前に前にと進める」気持ち。先を予測して、手前&手前からいくつか先のコーナーをイメージして走ると「えっ?」というぐらいにタイムアップすることがある。

 その気持こそ「目線」という言葉に置き換えてもいいかもしれない。クルマを前に&前に進めようとすると、自ずと目線が遠くを見るようになる。予測するというイメージがわかない人は、とにかく遠くを見るようにするとイイ。

富士スピードウェイを走る軽自動車

「クルマは、ドライバーが見ている方向に進む」という説がある。例えば、コーナーを曲がっているときに、限界を超えてアンダーステアやオーバーステアになった場合も、遠くを見て進むべき方向へ気持ちが向いていると、大きなタイムロスにはならない。逆に、その気持ちがないと、例えばアンダーが出た場合は、思わずクラッシュパッドやガードレールを見てしまい、そのままコースアウトしてしまうことはあり得る。

 信じるか信じないかはアナタしだいだが、騙されたと思って、遠くを見るようにするだけでも、タイムアップすることがあるので、ぜひとも試してほしい。

2)冬のタイムアップシーズンを狙う

 夏の激アツの日に、いくらタイムアップを狙おうとしても、暑さですぐにドライバーがバテるだけではなく、クルマにとってもそれは同じで、良い結果に結びつくことはほぼない。言わずもがなタイヤも含めてクルマそのものもそうだし、特にエンジンの大敵は『熱』なのである。

 ラジエターを強化したり、インタークーラーを大型化したり、オイルクーラーを増設するのはチューニングの常套手段。いくらパワーアップしても、根本的にクーリング対策をしておかないとその性能を引き出すことができないからだ。

真冬の富士スピードウェイを走るS660

 人間の身体も熱中症になってしまう確率が高いのが、夏の暑い日。体温が上る、すなわち体内の水分バランスが崩れたり血液の温度が上がってしまうと、体調を戻すためにはとにかくカラダを冷やすしか方法はない。

 クルマも同じで、エンジンオイルや冷却水の温度が上がってしまうと、エンジンの性能を引き出すことができなくなってしまうのである。人間のカラダに例えると分かりやすい。

 最近のクルマはコンピューターが賢くなっているので、エンジンをオーバーヒートさせないための回路が働き、ある一定の温度まで上昇すると自動的にパワーダウンさせる(強制的に冷やす)ようにプログラムされているのだ。そんな状態で、タイムアタックしてもタイムが上がりづらいのは言うまでもない。電子制御が進んでいるいまの車のエンジンルーム そこで強化ラジエターやオイルクーラー、大容量のインタークーラーをつけて、クーリング対策を施すことが重要になる。それより増して、エンジンに都合の良いのが「冬」。外気温が40℃の真夏と、氷点(温度)の真冬とでは、単にエンジンにとってはリスクが圧倒的に違い過ぎる。

 サーキットにおける12月~2月ぐらいは「タイムアタックシーズン」と呼ばれていて、有名な選手や各チューニングパーツメーカーのデモカーが、ベストタイムを更新するのはこの時期。アウトドアレジャー的にはシーズンオフだが、サーキットは逆にある意味アツイ。

冬に開催されたN-ONEカップ

 さらに冬は吸気温度が低く、空気の密度も上る。ターボ車にとってのブーストアップが自然現象によっても起こるわけだ。もちろん、NA車もメリットでしかない。いわゆる「熱ダレ」が低減され、高いパワーを維持できるのは夏よりも冬。従って、タイムアップするには、冬のタイムアップシーズンを狙うのも大きな要因のひとつと言えるだろう。

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