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速さなら「MT」より「AT」が常識! 2ペダルでジムカーナに挑む4人の声とその愛車

投稿日:

TEXT: 岡田幸一  PHOTO: 岡田幸一

MTだけがモータースポーツじゃない じつはF1だって2ペダル

 ドライバーの意のままにギアがセレクトできて、エンジンの駆動がダイレクトにタイヤへと伝わるマニュアルミッション。スポーツドライビング愛好家にとっては、いまも昔も、マニュアルミッションが花形であることは間違いナイ。昨今においては、スポーツカーブームの背景もあり、5速MTや6速MTを搭載したスポーツカーが注目されることも珍しい光景ではない。

 しかしながら、F1もスーパーGTもそうであるように、最新のレーシングカーは2ペダルが当たり前という時代。GRスープラだっていまのところマニュアルミッションの設定はない。全グレードが2ペダルだ。GRスープラの室内

 なぜ、最新のレーシングカーやスポーツカーが2ペダルなのか? 答えはカンタン。各自動車メーカーのトランスミッション技術の目覚ましい革新によって生み出される、次世代トランスミッションが、従来のHパターンのクラッチ式手動変速よりもあらゆる点において優れているからだ。すなわち、足でクラッチペダルを踏んで、手でカチャカチャとシフトレバーを操作するよりも、安全で確実で速いという領域にすでに突入していると言えよう。

GR Supra GT4のコックピット

 もはや、ご存知のとおり、35GT-RやNSXだって3ペダルMTの設定はないし、軽自動車だって、スズキがアルトターボRSに「5AGS」を採用するなどスーパーカーやスポーツカーにこそ2ペダル化が積極的に進められている。サーキットに目を向けても同じく、2ペダル率はどんどん増えているし、ジムカーナなどの参加型モータースポーツで賑わいを見せているオートマクラスなどもその一例だ。

ゴルフ7Rの内装。2ペダル

 そこで気になるのが、2ペダルで楽しめる競技車両にはどんなクルマが使われていて、それぞれの車両にはどんな改造が施されているのかという点。ここでは、去る6月21日に開催された、オサムファクトリー主催のジムカーナ練習会(場所は、大阪の舞洲スポーツアイランド)に出場していた、4台の2ペダル車両にスポットを当てて、それぞれのマシンの改造ポイント、ドライバーのリアルな声をお届けしていこう。

JAF地方戦TJマイカージムカーナチャンピオンカー

◆オーナー:CJX430Rさん
◆車両:AUCJXF ゴルフ7R(R)/2014年式

ジムカーナに参戦するゴルフ7R

 昨年、2019年 JAF地方戦TJマイカージムカーナ でインポートカークラスにおいて、オートマのゴルフ7Rを駆って見事シリーズチャンピオンに輝いたCJX430Rさん。オーナーは、シルビア、RX-7、GT-Rなどを乗り継いできたスポーツカーフリーク。ゴルフ7Rに買い換える前は、CP9AランサーVのフルチューン仕様を所有。

ワークエモーションとレイズRE30を履きこなすゴルフ7R

「ゴルフは手を入れないで乗るつもりでしたが、ランサーに比べて加速もハンドリングも物足らず結局イジることになりました。いまでは、(2ペダルでも)ジムカーナやサーキットでもそこそこ速く走れますし、市街地でも不快感なく(私だけか?w)、ワインディングも気持ちよく走れるベース性能の良さが気に入っています。一般道でもドライビングプレジャーが高く、限界性能はフルチューンのランサーに近づけるのがクルマづくりのテーマです」とはオーナー。これからは、昨年の地方戦からのステップアップで、JAFミドル戦での表彰台を目指したいとのこと。

<CJX430R選手からメッセージ>
「4年ほど前からジムカーナ走行会には出ていましたが、昨年から知人に誘われてTJジムカーナに参戦するようになり、シリーズチャンピオンになっちゃいました。ジムカーナはサーキットのスポーツ走行とは異なり、絶対的なスピードは低いですが、全開加速やブレーキングからのターンなど日常では得られない部分や、思い通りのコーナリングができたときの達成感がとても快感です。ジムカーナは敷居が低いので気軽に参加できますし、モータースポーツ全体のボトムアップのためにもぜひご参加いただきたいです。今日はオートマクラスで2位でした。いつものTJジムカーナよりも高速設定だったので、高速コースもこなせるような練習をしていきたいと思っています」。

【おもな改造ポイント】
◆エアロ:(F)ガレージベリー (W)石川エンジニアリング
◆ラッピング:ハセプロカーボンシート
◆タイヤ:(F)ディレッツァZⅢ 235/40-18(R)VALINO GREEVA 235/40-18
◆ホイール:(F)ワークエモーションT7R 8.5J×18in inset45(R)レイズ RE30 8.0J×18in inset50/15mmスペーサー
◆足まわり:車高調 ビルシュタインB16、ピロアッパー グランドコントロール、サスリンク&ブッシュ POWERFREX BLKシリーズ、強化スタビ アイバッハ、サブフレームマウント&ロワーエンジンマウント CTS TURBO、その他 リジカラ iSWEEP
◆吸気系:CTS TURBO
◆排気系:REMUS
◆ブレーキ:(F)D2 6POTブレーキ、パッド MX72PLUSワンオフ(R)ディクセルHS、ステンメッシュライン(F)D2 (R)COX
◆補強:Fタワーバー フォブシュランク、ロアアームバー&センターフロアブレスバー iSWEEP
◆CPU系:CPU&DSG UNITORONIC stage2
◆点火系:プラズマダイレクト オカダプロジェクト、プラグ HKS
◆冷却系:大容量オイルパン FREEZY、オイルクーラー RACING LINE
◆その他チューニング:軽量クランクプーリーキット、オイルキャッチタンク CTS TURBO
◆シート:レカロ TS-G、4点シートベルト サベルト
◆メーター:ブリッツ タッチブレイン 、プロテクタ エアモニ

 

ジムカーナATクラス最強マシン?

◆オーナー:樋口智哉さん(大阪府)
◆車両:CZ4A ランサー(GSR SST)/2008年式

ほぼノーマルでジムカーナコースを走るランサー

 ランサーという競技でのブランドの高さしかり、クルマの戦闘力からも実績からも、ジムカーナのオートマクラスでは“最強”と言われているマシンで参戦している樋口さん。驚きなのは、隅々まで改造されていると思いきや、車両スペックはなんと、ほぼノーマルのまま。

ランサーのエンジンルーム。ほぼノーマル状態

 樋口さんのランサーは、足とブレーキ以外はいじらないことをテーマに、ジムカーナ仕様に仕立てている。

細かいジムカーナレイアウトを後略するランサー

「ランサーはジムカーナATクラス最強の車両として導入しました。オートマなので普段使いにもとても便利ですし、ATクラス以外でも十分に戦える戦闘力があるので、とてもお買い得でした。ほとんどイジっていないので、全国津々浦々のミツビシディーラーでメンテできることもメリットです」と話す樋口さん。今後の目標は、よりレベルの高いジムカーナの公式戦に参戦することだという。

スーパーオーリンズのサスペンションを装着したランサー

<樋口選手からメッセージ>
「普段使いのクルマで遊べるのでジムカーナは手軽に始められる競技です。(ボクみたいに)ほとんどイジってないオートマ車でも気長に練習すればチューンしたマニュアル車よりも抜いて(速いタイムを出して)優勝することもできます。ぜひ、お手持ちのオートマ車で一緒に走りましょう! クルマは磨いて愛でるより走ってナンボです」。

【おもな改造ポイント】
◆タイヤ:練習用
◆ホイール:ノーマル
◆足まわり:スーパーオーリンズ
◆ブレーキ:itzz
◆エンジン:ノーマル
◆駆動系:ノーマル
◆内装:ノーマル(4点シートベルトのみ)

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