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足が不自由でもバイクを運転できるようになる! 「青木三兄弟」が始めた非営利支援団体「SSP」の活動の中身

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TEXT: 青山義明(AOYAMA Yoshiaki)  PHOTO: 青山義明

着実にパラモトライダーを獲得中?

 一般社団法人サイドスタンドプロジェクト(SSP)が、6月の袖ケ浦、7月の筑波に続き、3度目のパラモトライダー体験走行会を開催した。三度目を迎えたパラモトライダー体験走行会 SSPは、レーシングライダーとして世界で活躍した青木三兄弟の長男・青木宣篤選手と3男・治親選手が立ち上げた一般社団法人。青木三兄弟のうちの次男である拓磨選手は、1998年に2輪GPマシンのテスト中の事故によって脊髄を損傷し、車いす生活を余儀なくされて4輪ドライバーに転向している。

 その拓磨選手に再びバイクに乗ってもらおうと「Takuma Ride Again」と題したプロジェクトをスタートさせたこの2人が、拓磨選手と同じように、事故などで障がいを抱えてしまって、2輪車を諦めた人に再びオートバイに乗ってもらい、オートバイに乗る趣味を一緒に楽しんで行けるように応援する非営利支援団体である。一般社団法人サイドスタンドプロジェクト(SSP)のバイク 昨年の「Takuma Ride Again」の活動を経て、SSPの第一回目の活動となるパラモトライダー体験走行会が今年6月に初めて開催されている。その初回には、過去にバイクレースの経験もある2名がまずその最初の体験者として選ばれ、これに参加している。

 7月には2回目の体験走行会として筑波サーキットに場所を移して開催となった。この日の天候は雨模様だったものの、パラモトライダー初体験2名が加わり、合計3名がバイクを体験した。さらにこの会場には障がいを持つ7名が見学参加。そして、その筑波での見学者を集めての3回目のパラモトライダー体験走行会が、8月21日(金)、第一回目と同じ千葉県にある袖ケ浦フォレストレースウェイで開催となった。補助輪付きバイクでまずは再び慣れる走行をこなすSSP 今回も、まずバイクになれるために、補助輪付きの車両で走行練習を行って、その後、全長2.4kmのミニサーキットを走行する。今回は第一回から参加している1名に加え、2名の新規参加者、さらに2名の見学者を集めての開催となった。初参加2名、全3名のパラモトライダーが走行した 今回初参加した野口輝さんは、一般道でバイク乗車時にクルマの飛び出しによる事故で、脊椎損傷(腰椎L2)で2年前から車いす生活となっている。実はこのSSPの一回目の体験走行会から参加している野口忠さんの甥っ子であり、再びバイクに乗りたいと、これに参加している。

 そしてもう一人は、前田高豪さん。これまでの参加者と少し異なり、「脳動静脈奇形」という病名で足の自由が効かないという(足の感覚はある)。趣味の二輪レース中にサーキットで発症。車いす生活となってからは、一時神戸ビクトリーに在籍する等車椅子バスケットボールに取り組んでおり、今回たまたま青木拓磨選手のことを調べていてこの体験会を知り参加した。灼熱のサーキットだけに冷凍庫付きトラックを休憩場に用意 本来なら屋外での運動も厳しいという残暑が残るような状況。特に午後には厳しい陽射しが照り付ける中での走行。もちろん、セキュリティスタッフも待機し、参加者はもちろん、スタッフ同士も常に気を配りながらの一日となった。SSPとしては、関係者用休憩スペースとして使用できるよう冷凍庫付きトラックをレンタルして会場に用意。走行を終えた参加者やスタッフが時折トラックに入って体調を整えながらこの日の体験走行を終えた。

 今回も見学者が来場したものの、まだ気軽に当日きてそのままバイクに乗るということはできていない。それは、参加者それぞれの状況が異なっているということで、このSSPの理事も務める理学療法士の時吉直祐さんが希望者の状態をチェックして確認をしてからの参加受理ということになっているからでもある。また、持ち込むバイクの台数、そしてこの活動をサポートするスタッフの数にも限りがあるということで、毎回2~3名ずつでの開催となっている。しかしながら、それでも少しずつ着実に、パラモトライダーの輪は広がってきている。

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