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名車は「エンジン」抜きで語れない! 「RB26」「EJ20」「F20C」など異論なき「名機」6選

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TEXT: 山崎真一(YAMAZAKI Shinichi)  PHOTO: Auto Messe Web編集部、NISSAN、TOYOTA、Honda、SUBARU、STI、DAIHATSU、SUZUKI

3)F20C——純レーシングエンジンをデ・チューンしたホンダ入魂の逸品

 ホンダ系の名機といえば初代NSXのC30A型、C32A型がその筆頭に上げられそうだが、ここでは2リットルで250ps/22.2kg-m(リッターあたり125ps)という驚異的なスペックを叩き出し、量産市販車として数少ない9000rpmを許容したS2000のF20C型エンジンを押したい。

 その高い性能と高回転化を可能としたのは過去の国内トップツーリングカーであるJTCCレースで使用していたアコード用純レーシングエンジンを市販車向けにデ・チューンして搭載しているからだ。それは鍛造ピストンの形状やクランクに使われた素材などから伺い知れる。

 また、F20C型はそれ以前のVTECエンジンの進化型で、VTEC機構、カムの駆動ギア、バルブ挟み角の狭角化などにより、それまでのB16A型やB18A型のシリンダーヘッドと比べるとコンパクト化されていることが見て分かる。ムービングパーツもコンロッドに現在一般化している表面処理技術が盛り込まれ、徹底的に軽量化とフリクションロスの低減が図られるとともに、吸排気系ともに効率を高める新設計部品が使用されるなど、当時の最新技術がふんだんに盛り込まれた入魂のエンジンであった。

 モータースポーツでの活躍も半端なく、特にスーパー耐久レースではあまりにも速すぎて、1つ上のクラスに編入させられるなど、その実力は飛び抜けていた。

 マイナーチェンジ後は北米向きの2.2L仕様のF22C型エンジンが国内に投入されたことで、扱いやすさは増したものの高回転まではじけるような切れ味はやや失われてしまった(それでもレッドゾーンは8000rpmと市販車としては超高回転である)。そのため、F20C型を搭載する前期型の人気は高い。

4)2JZ-GTE——パワー志向のドラッグレースやドリフトで現在も大活躍!

 ファンからの情熱、アフターパーツ業界の貢献度、モータースポーツの活躍などをAE86から搭載された4A-GE型と悩むところだが、アリスト、80系スープラのみに搭載された特別なエンジンであったことで2JZ-GTE型をトヨタの名機としてチョイスしたい。

 この3L直6ツインターボエンジンはスープラではなく、高性能スポーツセダンであった初代アリストに1991年に初搭載された。280ps/44kg-mのスペックは、RB26DETT型はもちろん、同じ排気量の三菱GTOの6G72型を上回り、当時国内最強のスペックを誇っていた。

 後期型は可変バルブいタイミング機構であるVVT-iを搭載したシングるターボに変更され、トルクを2kg-m上乗せされている。特徴はハイチューンに耐えられるエンジン本体の堅牢っぷりで、排気量も3.6リットルまでのキャパシティアップキットが社外パーツで用意されている。また、海外では1500ps以上にまでポテンシャルを引き上げたエンジンが存在するなど、まさに、1990年代版のL型エンジンといってもいいだろう。

 モータースポーツでは重量があるため、重量配分の悪さからツーリングカーレースでは早々に見切りが付けられてしまったが、パワー志向のドラッグレースやドリフトレースではRB26以上のパフォーマンスを高められることから、現在もトヨタ系マシン、チューナーの主力エンジンとなっている。残念ながら数年前に補修部品としてのエンジン供給が中止されたことで、今後は中古エンジンの価格高騰が予想されている。

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