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いよいよシリーズも終盤戦へ! ますますGR86/BRZレースから目が離せない

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TEXT: 岡村神弥  PHOTO: 服部真哉

GR86/BRZ RACE岡山国際サーキット 10/17(土)〜18(日)プレビュー

 今シーズン4戦目となる岡山大会、第8戦として10月17日(土)〜18日(日)に開催される。このスケジュールは当初最終戦として予定されたもので、最終戦の座はツインリンクもてぎとなったものの、岡山大会はそのままのスケジュールで開催されることになった。

 前戦十勝では雨という天候もあり、ブリヂストンがダンロップを圧倒した。まるで別のクラスであるかのような、ハッキリと仕切られた予選結果には、正直驚かされた。プロフェッショナルシリーズだけでなく、クラブマンシリーズ・エキスパートクラスでも、同じ結果だった。

 とはいえプロフェッショナルシリーズ用のダンロップのディレッツァβ-05のドライ性能について、まだ結論は出ていない。過去3大会全てが雨の予報だったためだ。ドライでの予選アタック、あるいは2ヒートを走り切る、といった状態でのレース結果は出ていないのだ。ダンロップをテストした何人かのドライバーのコメントを総合すると、アタックでのタイムは同じようなものだが、ダンロップのほうがタイムの落ちが少なく、2ヒートのレースでは後半に差が出る可能性がある、ということになる。

 オーバーテイクシーンを見ることが比較的多い岡山国際サーキットだけに、そうしたタイヤの差を目の当たりにする可能性もある。まず天気予報をチェックするのが、レース観戦を面白くする。

 プロフェッショナルシリーズのエントリーは34台。タイヤの勢力図としてはブリヂストンは13台、ダンロップは10台、その他ネクセンとグッドイヤーが1台ずつ、というのが確定的な数。その他の9台は不確定だが、雨が降らなければ多くはダンロップを選択すると思われる。

 シリーズランキングトップに立っているのは44ポイントの#87久保凜太郎選手で、わずか3ポイント差で#1谷口信輝選手、そして4.5ポイント差で#34佐々木雅弘選手が3位と続く。しかし岡山ではポールポジション、ファステストを含めて最大33ポイントを獲得することができるので、現在10ポイントでランキング12位の#7堤優威選手でも、十分可能性を残しているといえそうだ。最終戦のもてぎは1ヒート制なので最大22ポイント。岡山でしっかりと勝ったドライバーが、チャンピオン争いをかなり有利にする。

 久保凜太郎選手のアドバンテージは、これまでにないほどマシン・コンディションが良いことだ。そしてドライバーとして成長し落ち着いたレース運びを見せる久保凜太郎選手の走りが、その成果につながっている。対する谷口信輝選手は、チームにとってのホームコースであり、マシンを開発・チェックのために走り込んだコースである。谷口、久保凜太郎、岡山というと、何だか変な記憶が蘇るのだが……。

 前戦十勝のプレビューでは#610大嶋和也選手への期待を書いたが、見事、第1ヒートでダンロップユーザーのトップ、15位でチェッカーを受けた。第2ヒートでは2台に先行を許したものの、ダンロップユーザーとして3番目、11位となった。#305水野大選手が下位に沈んだのに対して、大活躍といっていいだろう。

 そして今回、岡山からプロフェッショナルシリーズへとステップするのが#550宗藤昌太朗選手だ。昨シーズンの開幕戦で、レースデビューしたばかりだが、シーズン後半戦では上位争いする速さを見せていた。去年の岡山では惜しくも表彰台に届かなかったが、4位となっている。

「日本のトップドライバーとレースができるのが、このレースの魅力で、そのために参戦してきた」という宗藤昌太朗選手にとっては、エキスパートクラスはトレーニングの場だったようで、プロフェッショナルシリーズこそ本当の意味での参戦ということになる。 こうしたエキスパートクラスからプロフェッショナルシリーズへのステップアップは、着実にトレンドになりそうだ。しかも、そのステップアップ組は好成績を挙げ、着実に存在感をアピールしている。

エキスパートクラスのエントリーは28台。激戦を制するのは誰だ?

 ついに本命#56鶴賀義幸選手がポイントリーダーに立った。しかしその中身は、前戦十勝でも第1ヒートは今シーズン初優勝したものの、第2ヒートでは#504冨林勇佑選手に逆転されて2位となり総合優勝を逃すなど、決して満足できるものではない。

 そういう意味では、今大会から復帰する#38神谷裕幸選手が新たに壁になることだろう。チームの母体であるネッツトヨタ中部の方針によってレース活動を自粛してきたが、10月となって解禁されることになった。チャンピオン経験者の登場によって、鶴賀義幸選手は真価を問われるといっていいだろう。

 もちろんライバルたちも黙っていない。今シーズン安定して上位入賞を重ね、ランキング2位の#556呉良亮選手は、フサフサだった髪の毛を切り、心機一転、坊主頭で岡山に臨む! 呉良亮選手はレーシングドライバーである竹内浩典さんのガレージ、シフトで働いている。日頃から直接さまざまな指導を受けられる恵まれた環境であるわけだが、前戦十勝では「勝てなかったら坊主!」という取り決めがあり、優勝できなかったので約束通りに坊主頭になったというわけだ。

 とりあえずシリーズチャンピオンを獲り、早ければ来シーズンにはプロフェッショナルシリーズへとステップアップしたい、という呉良亮選手、どんな走りを見せてくれるのか? 注目して欲しい。

 十勝での総合優勝によってランキング3位へと上がってきた#富林選手は、23ポイント差というギャップは小さいかもしれない。なぜなら、鶴賀義幸選手と呉良亮選手はともにブリヂストンユーザーであるのに対して、富林選手はダンロップユーザーだからだ。雨の十勝で大恥をかいたダンロップだが、ドライでのパフォーマンスは同等で、天候や路面コンディションによってはアドバンテージもある。岡山でそのポイント差を一気に取り返すチャンスが来るかもしれない。

 九州と北海道をスルーした#703花里祐弥選手も、上位争いに顔を出すはずのひとり。ただ意気込んで力が入った時にミスをするという個性があり、チャンピオン争いに絡まないのだからリラックスすれば結果はついてくるはず。

 そうした若手5人に割って入りたいのが、ジムカーナのレジェンドドライバー#370菱井將文選手だ。1年のブランクが大きいのか、前戦十勝でも予選2位となったものの、第2ヒートではジャンプスタートのペナルティを受けて最下位。2年前の岡山ではファステストを獲り、3位表彰台へ上がっているだけに、そろそろ結果を残してもらいたい。

 ともかく、最もエキサイティングなのは、このエキスパートクラスである。

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