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傷がい者が使う「手動式運転装置」はどう選ぶべき? 車いすのレーシングドライバーが出した「結論」とは

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TEXT: 青山義明(AOYAMA Yoshiaki)  PHOTO: 青山義明

「手動運転装置」っていかに自分が使いやすいか、だと思いますけど……

 2輪ロードレース世界選手権(WGP)GP500クラスでフル参戦を開始した翌年の1998年シーズン直前にGPマシンのテスト中の事故によって脊髄を損傷。下半身不随となってしまった青木拓磨選手。2021ル・マン24Hレース挑戦を目指す青木拓磨選手 現在はレース・フィールドを4輪に移し、今年もまたル・マン24時間レースへの挑戦を目指して積極的にレース活動を行っている。その拓磨選手に手動運転装置の普段使いなどを聞いてみた。

 そんな青木選手は、普段乗りには簡易的な手動装置を使うことが多いというが、レースの現場では、イタリアのグイドシンプレックス社のハンドドライブユニットを組み込んでいることが多い。グイドシンプレックス社のハンドドライブユニット

 グイドシンプレックスにも様々な種類があって、引くとアクセル、押すとブレーキっていう「プッシュ&プル」や、リング形状の装置がハンドルについている「アクセルリング」もあります。また、レバーを下げるとアクセルが作動し、押すとブレーキが掛かる「ツイストレバー」っていうものもあります。こういうものはそれぞれの症状や使用用途に応じて選択すればいい話だと思います。グイドシンプレックス社のハンドドライブユニット

 僕はラリーではこのツイストレバーを使っているんです。プッシュ&プルの手動装置が多いですが、これだと加速中にブレーキしなければならない時とかにコンマ何秒か遅れるんですね。これが嫌で、ブレーキとアクセルが同時に操作できる、ツイストレバーにしています。バイクに似ている動きですね。ジャガーEV I-PACEベースの青木拓磨選手のレーシングカー もともと、このグイドシンプレックスを使い始めたのは、マニュアル・ミッション車が運転できる装置があったから、ですね。モーターでクラッチを引くタイプのものなんですが、あれが原点ですね。そこからグイドシンプレックスを使うように、という感じです。

 ただし今では、クルマの操作を電気的に操作するバイワイヤの技術が確立できていて、実際に車両に搭載されています。そういったことを考えると、アクセルとブレーキをステアリングの中に配置してもらってもいいんじゃないか? とも思っています。

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