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いきなり「マジ仕様」は危険! 入門キャンピングカーは「バンコン」「軽キャン」がベストな理由

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TEXT: 青山尚暉(AOYAMA Naoki)  PHOTO: Auto Messe Web編集部、日産自動車

「乗用車感覚」で車中泊車両を買う人にマッチする「条件」とは

 最近何かと話題のキャンピングカー。ベース車両も軽自動車からバスまであったりとさまざまで、従来ならトラックベースの「キャブコン」が定番。が、これからキャンピングカーライフを始めようとする人にとって敷居高めな印象。そこで注目の「バンコン」と「軽キャン」なのだが、どんな人に向いているのか。そこに焦点をあてていく。

本当なら「キャブコン」が理想ではあるけれど

「ジャパンキャンピングカーショー2021」が4月に開催され、6月12日からは「東京キャンピングカーショー2021」が開催される。コロナ禍の後押しもあって、リモートオフィスにも使えるキャンピングカーへの注目度が大いに高まっているが、個人的なキャンピングカーへの関心はアウトドアはもちろん、愛犬と暮らす身としての災害時のマイ避難所としての活用である。ペットを乗せたホンダ・フリード

 地震大国、災害大国の日本だが最近大きな地震も多く、この先どんな災害が待ち受けているか分からない今、わが家もまたキャンピングカーに興味津々の今日この頃なのである。ジャパンキャンピングカーショー2021の会場全景

 とはいえ自動車ジャーナリスト、ドッグライフプロデューサーの立場からすると、キャンピングカーに「ないものねだり」してしまうのも事実。というのはトラックがベースの「キャブコン」、ワンボックスやミニバンをベースにした「バンコン」、軽自動車がベースの「軽キャン」などがある中で、内部の豪華装備、さらに”走る家感覚”で言えば大型の「キャブコン」が圧倒有利と言ってもやはり運転や駐車、維持といった面では本格すぎて、所有するにはちょっとハードルが高い。キャブコン

 そしてクルマの専門家としては道路での横風やカーブ、山道走行で威力を発揮する操縦安定性、基本的な安全性や先進運転支援機能も、この時代において無視できない。またキャンピングカーでのドライブ中、主たるドライバーが万一体調不良などで運転ができなくなった場合、奥様や家族が運転を代わる……といった場面もゼロではなく、やはり乗用車感覚のまま誰もが運転でき、駐車できるクルマであることもポイントになってくる。日産・セレナ

 そうなると、あくまでキャンピングカー初心者で、今後手に入れたいと思っているレベルのボクとしては、やはり「バンコン」や「軽キャン」がターゲットになってくる。わが家の場合、犬の同乗が基本だから室内にある程度の余裕がある上で走りの良さ、先進運転支援機能の充実度で、最新のミニバンベースの「バンコン」、つまりミニバンコンバージョンモデルが理想ではないかと思えるのだ。日産・キャラバン

居住性なら圧倒的に有利な「バンコン」

 そこで注目しているのがジャパンキャンピングカーショー2021にも出展していた日産の「マルチベッドシリーズ」だ。日産は「NV350キャラバン・マルチベッド」「NV200バネット・マルチベッドワゴン」「セレナ・マルチベッド」を出展していたが、このぐらいのサイズ感なら日常使いもOK。運転のしや
すさや停車のしやすさ、維持のしやすさはもちろん、運転慣れしていないドライバーでも躊躇なくハンドルを握り、ドライブに出かけることが可能になるだろう。NV200バネットのキャンピングカー仕様

 ないものねだりのイメージとしては、ベース車両はボックス型ミニバン(セレナ・ステップワゴン・アルファード・最大サイズとして全長5300×全幅1970×全高1990mmグランエースなど)で、基本は前席のみ(アレンジによって4人乗車可)という仕様があればよりベターだ。30ヴェルファイアの走行シーン

 これなら長距離の運転でもACCや車線維持機能、プロパイロットなどの先進運転支援機能も充実し、操縦安定性も乗用車並みに確保されているから、ドライバーも疲れない。移動中に疲れてしまい現地に到着した頃、ヘトヘトでは元も子もないわけだ。

 そしてキャンピングカーとしての機能としては、大人ふたりが快適に寝られるベッド、対面座席、テーブル、ボトルホルダー(ステップワゴンは全16個!!)、ミニキッチン、食器棚、車外でも使えるシャワー式水栓、豊富な収納と照明、USB、AC100Vコンセント、外部電源によるエアコン、フルカーテン、網戸、大型モニター、ペット対応設備などがあれば完璧である。車中泊仕様のバンコン

 ポップアップルーフも歓迎だが、操縦安定性にかかわる重心が極端に高くならないように、軽量な部材でポップアップルーフを設置できればなおいい。ちなみにトイレはミニバンの車内スペースに設置するのはほぼ不可能だし、メンテナンスの大変さを考えれば、公衆トイレを使うほうが気楽ではないか。ポップアップルーフ

 となると、またまたないものねだりすぎるのだが、ボックス型ミニバンのプラグインハイブリッド=PHV(PHEV)をベース車両にすれば車内外で家電品が使え、アウトドアや災害時に車外への給電も可能になるから強烈に安心である。PHEV車に装備されているコンセント

 もっとも、現在ミニバンのPHV(PHEV)モデルは見当たらず、これからの本格的な電動車時代を待たなければならないのだが、個人的に大いに期待してしまう。わが家のような愛犬と暮らす家族にとっては、普段使いができるとともに、アウトドアでは超便利に自由に使えるし、災害時のマイ避難所としても活用でき、極めて理想的でだと考える。

 今のところ、Mクラスボックス型ミニバンをメーカー自身がキャンピングカー的にアレンジしているのは、日産のマルチベッドシリーズとトヨタ・ノアがベースの2列シートモデル=MULTI UTILTY、略してMUぐらい。モデリスタ「mu」

 そこにホンダ勢も加わってくれればなお一層、盛り上がる気がする。こうした見慣れたミニバンがベースの、大きすぎないボディサイズのキャンピングカーであれば、キャンピングカーを所有する夢と楽しさの実現とともに乗用車そのものの走りの良さ、安全性、価格、「自分でも運転できそう」という扱いやすさを含め、自身はもちろん、奥様を説得しやすい!? とも言えるのではないか。

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