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ドラレコも場合によってはNG? 無意識に違反しがちなカスタム5選

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: Auto Messe Web編集部

保安基準の範囲内で合法に楽しもう! アウト&セーフの境界線は?

 自分の好みに合わせカスタムすることで、よりクルマに対しての愛着は深くなる。しかし公道を走る以上は『保安基準』を知り、その枠に収まる範囲で楽しむ必要があるのだ。車高やマフラー音量など代表的なチューニングやドレスアップの、アウト&セーフを分けるラインはどこなのだろう。愛車をカスタマイズするからには知っておくべきことを、ここで改めて考えてみたい。

車高の基準:最低地上高は9cm

 世の中はクルマのカスタにム限った話ではなく、何ごとも「知らなかった」じゃ済まされない。仮に悪意がなくとも法を破ればペナルティを受け、金銭的または社会的なダメージを負ってしまう。そこでクルマ好きにとって身近な問題である、合法と違法の分かれ目について考えてみたい。

 まずはジャンルを問わず定番のローダウン、車高はどこまで下げられてもいいのだろうか。よく「(一般的な乗用車・軽自動車は)最低地上高が9cmあれば合法」と聞くが、街ではバンパーが地面スレスレのクルマも見かける。上の言葉だけで考えると完全に違法だと思ってしまうが、じつはエアロパーツの一部は最低地上高の基準に含まれない。該当するのはマフラーやオイルパンやメンバーなどで、樹脂製のエアロパーツは9cmを満たさずとも合法なのだ。ただしバンパーなどにフォグランプやウインカーが付いていれば、それは『ボディを含む構造物』と見なされ9cmを下まわるとアウト。また初年度登録が平成18年より後のクルマはさらに厳しく、フォグランプの下端が地面から23cm以上、ウインカーの下端は35cmのクリアランスが必要だ。

マフラーの音量:年式によって異なる

 次はマフラーの騒音に関して。多くの人は『車検対応』や『保安基準適合』と謳うマフラーを選ぶと思うが、許容される音量の基準はクルマが生産された年によって違う。2010年4月1日より後に生産されたクルマは96db以下と決められ、音量を抑えつつも性能アップを狙った製品が数多く出まわっている。

 よく知られるのはJASMA(日本スポーツマフラー協会)が認定したマフラーで、2010年3月31日より前に生産されたクルマであれば、古い製品であっても一部の例外を除き問題なく使用可。ただし2010年4月1日より後のクルマは音量だけじゃなく、新しい規制に対応させた『性能等確認済マフラー』でなければいけない。

分かりやすく説明すると同じ車種でも駆動方式や過給機の有無により、個別に国土交通省の認証を受ける必要があり、たとえば2WDのターボ専用マフラーを、4WDに装着しただけで車検はパスできなくなってしまう。知識のあるプロショップで購入するケースは別として、ネット通販や個人売買では十分に注意してほしい。

GTウイング:車枠からはみ出さないこと

 続いてはエアロパーツ、GTウイングの合否ラインについて。レーシングカーのように高々とウイングを掲げるクルマは減ったが、それは流行り廃り以上に規制が強化されたことが原因だ。とはいえGTウイングすべてが違法というワケじゃなく、基準を満たしていれば堂々と公道を走行できる。

 強固かつ確実に固定するのは当然として、車枠の最後端と最外側からはみ出さないこと。またウイングの最側端がボディのもっとも外側から165mm以上内側に収まり、車体と翼端のクリアランスが20mm以下であること、鋭い突起物の有無やR半径が5mm以上であることなどなど、素人が読むと頭が真っ白になりかねないほど細かい。純正オプションや大手メーカーが車種ごとに設計していればまず問題ないが、汎用のGTウイングやステーのみ作り直しているようなケースであれば、公道へ出る前に保安基準に違反していないか確認しよう。

 車検においては「検査官が安全であると認められる形状、取り付け方法であること」の一文がある以上、人によっては「疑わしきは不合格」とされる可能性も十分にあり得るので対策は万全に。

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