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「AMG」「BMW M」「Audi Sport」の巧み過ぎるブランド戦略! 松竹梅の「竹」グレードの魅力とは?

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TEXT: 山崎真一(YAMAZAKI Shinichi)  PHOTO: メルセデス・ベンツ/BMW/アウディ/Auto Messe Web

  • 3社のエンブレムなど

  • アウディスポーツの社屋
  • 新型S3
  • アウディRSラインアップ
  • A35
  • M240i
  • Mのエンブレム
  • M240iのエンジン
  • C36
  • C36の走り

GR・ニスモ・モデューロXの先駆け的存在

 近年、GRやNISMO、STIにモデューロXといった自動車メーカーのサブブランドが手掛けるパフォーマンスモデルが高い人気を集めている。日本でこうしたメーカー系コンプリートカーが誕生したのは1980年代後半のこと。だが、自動車先進国が揃うヨーロッパでは10年以上早い1970年代後半に登場。チューナーカスタマイズカーに至っては1960年代後半にすでにマーケットに投入されるなど、早くからビジネスとして確立している。

 今回は欧州を代表するAMG/BMW M/アウディスポーツのワークスが手掛ける、今注目のAMG A35/M24Oi/S3を例に挙げ、各ブランドの展開を国産ワークスと比較して見ていくことにしよう。

AMGはメーカー直系ではなく独立系チューナーだった

 まずは各ブランドの成り立ちから。メルセデスAMG社はもともとは独立系チューナーで、1967年に創業した。ダイムラー・ベンツ社(現ダイムラー社)のメルセデス・ベンツ(以下メルセデス)ロードカーをチューニングしたカスタマイズカー販売や、レ―ス車両の開発を軸に展開する。1980年代には内外装まで手掛けた自社開発のコンプリ―トカーの販売やメルセデスへの部品供給を開始。1990年に入るとダイムラーとの関係性は強化(オフィシャルレーシングパートナー)され、1993年には初の共同開発車となるC36をリリースした。

C36の走り これが現在のAMGモデルの礎となり、1999年にメルセデスの一部門となり、2014年には『究極のハイパフォーマンスを追求するブランド』として現在まで続くメルセデスAMG社となる。メルセデスのサブブランドとしてBクラスを除く全車種にラインアップされている。

 BMW M社はBMW社の100%子会社『BMWモータースポーツ社』として1972年に設立された。モータースポーツ車両の生産、パーツ開発、研究、ドライバー育成がおもな業務であったが、1978年そのノウハウを生かしたオリジナルモデル『M1』の生産を開始した。その後はロードカーをベースにしたMシリーズを数多く販売。1993年には現在のBMW M社となっている。現在はカスタムオーダープランである『BMWインディビデュアル』も受け持っている。

Mのエンブレム

 アウディスポーツは1983年にレースサポート、スペシャルモデルの開発・生産のために誕生したアウディの子会社『クワトロ社』がルーツだ。初のコンプリートモデルがWRC制覇のために開発されたアウディスポーツクワトロである。以後ロードカーは4WDのパフォーマンスモデルを企画・開発している。2016年にアウディスポーツ社へ社名変更し、サブブランドとしての立ち位置を明確化。現在はBMW M社同様にカスタマイズプログラムなども手掛けている。

アウディスポーツの社屋

3社のパフォーマンスモデルには明確なヒエラルキーが存在

 3社のパフォーマンスモデルに共通しているのは明確なヒエラルキーがあることだ。メルセデスは上からAMG、AMGスポーツパッケージ(AMGライン)。BMWはM、Mパフォーマンス、Mスポーツ。アウディはRS、S、Sラインパッケージが用意されている。

 トップモデルのAMG、M、RSの各シリーズは上記のワークスブランドが企画、開発し、車体トータルで磨き上げた高性能コンプリートモデルだ。GRならGRMN、STIでいえばSシリーズが近い。ただし、製造体制は各社異なり、Mが一部の特別なモデルを除き、すべてをBMWの生産ラインで製造(市販車との混成生産)するのに対して、AMGはエンジンのみ自社でチューニング。そのほか、パフォーマンスパーツを含めて納品し、メルセデスの生産ラインで組み上げる。RSは親会社の生産ラインではなく、アウディスポーツ社が独自に製造し、全車種4WD(Sモデル)なのも特徴だ。

アウディRSラインアップ

 今回取り上げるAMG A35/M240i/S3はワークスコンプリート車両としては中間に位置するモデルだ。レ―ストラックまで視野に入れたトップモデルのAMG、M、RSの各シリーズほどパフォーマンスは必要ないが、ストリートで速く、気持ちよく走れるよう手掛けたスポーツモデルであることが共通。いずれもルックスはやや派手さを抑えつつ、幅広い層に受け入れられる量産グレードのハイエンドモデルとして仕上げられている。国産コンプリートカーでいえば、NISMOロードカーが近いかもしれない。ただし、トップモデルとの棲み分けは各社若干異なる。

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