旧車フェイスのスワップではない! ヤングタイマーなポーターキャブ
続いて取り上げるのはいかにもクラシカルなスタイルの1台。今流行りの旧車顔のスワップではなく、本物のヤングタイマー。これも今の旧車人気の影響だろうか。ベースとなったのはとぼけ顔が可愛いマツダの2代目ポーター・キャブ。マツダ純血としては最後のKカーかつ、1969年から1989年まで20年間大きく形を変えることなく生産され続けられた軽トラ史上最長生産車でもある。最終型は32年落ちだが、スタイルは52年前から変わらないレトロテイスト。これが旧車好き&三角窓好きのオーナーの心に響いて購入に至ったそうだ(今回の車両は最終型に近い1988年式)。 薄いブルーは「塗るのも楽だし、手入れも簡単」という理由で塗料ではなく下地処理用のサフェーサー。艶のないマッドテイストに合わせて、前後バンパーとボディサイドに光沢を抑えたブラックにペイントし、チンスポと小ぶりのオーバーフェンダーを装着。これに裏リム組みした10インチの鉄チンとホワイトレタータイヤを組み合わせることで、往年のスポーツスタイルに仕上げている。ブラック塗装された縞板仕様の荷室にセットされた白いBOXは電動工具のインパクト用バッテリーで動くクーラーボックスだそうだ。 インテリアもボディと同じサフェーサー仕上げ、シートを張り替えるなどプチレストア。天井にはルーフマウンテンスピーカー(ダイハツ・ムーヴのオプション!?)をセットするなど、自己流メイキングを楽しんでいる。「ミニマムな空間が自分だけの空間のようでいいですね」とはオーナーの弁。旧車ルックではなく、本物を使ったモディファイが今後流行するかも!
サーキットでも様になるエアロダイナミクスなシャコタン・キャリイ
最近のKカーはカスタムだけでなくサーキット遊びも盛ん。手軽なものから本格的なチューニングカーまで幅広く、参加者は年々増えている。軽トラにもその流れが押し寄せており、シリーズ戦が開催されている。
そんなモータースポーツの臭いを感じさせるのが写真の先代キャリイ。まず目を引くのがエアロダイナミクスな形状のCLS-VSサイドアンダーカウル。バイクのカウルを彷彿させる流麗なデザインは単純にカッコいい。これにフロントスポイラー/リヤウイング/バットフェイスボンネット(以上CLS-VS)/ リヤスポイラー(グロスター)を装着。これにバトルワークスのオーバーフェンダーを組み込んだ上で、ローダウン。ムッチリした引っ張りタイヤをセットすることでスピード感あるスタイルを作り上げている。サイドミラーは往年のイタリアンスポーツカーに装着された名門ビタローニとなかなか通なチョイスだ。
「エアロはひとめ惚れです。YOU TUBEなど動画を見てカスタムするとカッコよくなるんだな、と思って初めました。毎日使うので派手にはできませんが、今だまったく飽きることなく手を加えています。SSRのマーク3ホイールがお気に入りです」
内装はESBのステアリングにタコメーター、クリアな水中花シフトにアルミペダルでスポーティに演出。そのままサーキットに持ち込んでも様になるルックスだが、オーナー的には完全通勤仕様だそうで、現在のところ走行会などに参加する予定はないらしい。