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「将来、値上がりしそうだから」とスケベ心で手を出すのは危険! 意外なほどシビアな「マイナー旧車メンテナンス 」事情

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TEXT: 近藤暁史(KONDO Akifumi)  PHOTO: ステランティス/Auto Messe Web

  • 旧車のエンジン

  • 整備のイメージ
  • 純正部品などのイメージ
  • ネットオークション閲覧のイメージ
  • 旧車のエンジン
  • 旧車ズラリのイメージ
  • フィアット500

この記事をまとめると

■軽い気持ちで購入するのは危険
■専門店でもお手上げな可能性もアリ
■輸入車なら部品供給がまだマシな可能性も

今まで見向きもされなかったような廉価グレードも高騰

 旧車流行りで、車両も高騰が続いている。本来は旧車に限らず、高年式の中古車でも人気が高いものは価格も高いのが当たり前。人気がないものは当然のことながら、安いのが普通だ。

 最近のモデルであれば人気がないのは、その点を気にしなければ安く買える掘り出し物だったりするが、旧車の場合は高騰基調が波及しすぎて、マイナー車や低グレード車も引っ張られるように高くなっている。異常とも言える状況は、興味がある方なら実感しているところだろう。

軽い気持ちで購入してしまうと大変なことに……

 しかし、人気モデル以外の旧車を買って維持するのは、無謀なのだろうか? 価格が高いと、程度や内容がいいように思えてくるし、維持するのも楽な気がしてくるだけに、実際はどうなのだろうか?

 結論から言うと、気軽に買うのはやめておいたほうがいい。程度がバリバリにいいとしても、メンテナンスに手間がかかるのが旧車なだけに、まずパーツの入手に苦労する。名車であれば専門店がある可能性が高く、デッドストックの純正パーツをストックしていたり、重要部品は復刻していたりするし、流用情報にも長けていて、メンテナンスはなんとかできる。

旧車ズラリのイメージ ただ、それでも最近は、そもそもメーカーが作られないだけに枯渇気味になっているので、専門店とはいえ「車両を買ってくれた人が優先で、その次が長くメンテに出してくれている人。飛び込みの人には売らないというか、売ることができない」という声も聞かれるようになってきた。

専門店でも部品がなければお手上げ

 専門店すらないクルマはどうするかというと、部品はネットオークションなどで探しまくる。もちろん探しまくったところで出てくるとは限らない。場所に余裕があれば、部品取り車を丸ごと購入してそこからもぎ取るというのも定番というか、手っ取り早い。しかし、マイナーだと部品取り車すら見つからないこともあるし、見つかっても所詮は丸ごと安く売っている車両だけに、必要な部品がドンドンと外せるわけではない。たとえばウイークポイントの部分はすでに外された状態だったりする。

ネットオークション閲覧のイメージ さらにどこでやってもらうかも問題。専門店があれば、すでに紹介したように問題ない。専門店がないクルマでは、プライベーターとしてプロ並みの腕と設備で、自ら直したり、メンテしている人もいるにはいるが、普通は自分では無理だ。整備工場にお願いするとしても、旧車を見てくれるところは正直少ない。

 年配の方がいるところはやってもらえる可能性もあるものの、ここでも当然部品の問題が発生する。熟練だからといっても部品調達が得意なわけではなく、せいぜい、部品持ち込んでくれたらやってあげると言われればまだ御の字といったところ。若いメカともなると、キャブレターのセッティングもできなかったりするから、整備環境はかなり悪い。

 ネット全盛の時代、探せば対応してくれるところはあるが、近所にあるとは限らないというか、ない可能性のほうが高いだろう。長期間預けて、イチから手を入れるレストアなら、遠くても一回きりなのでいいとしても、メンテナンス程度だと遠いと実質無理。

 ちなみに、今でもディーラーに持ち込む人はけっこういるという声をよく聞くが、オイル交換ぐらいはしてくれても、メンテや修理は断られると思ったほうがいい。理由としては作業できないというのもあるし、できたとしても売上げ、効率優先の昨今では、お不動様になってしまう可能性のある旧車を受け入れたくないというのもある。

整備のイメージ

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