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エンジンルームに吊るすだけ! 車両火災を回避する「お手軽消火剤」を実際に使ってみた

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TEXT: Auto Messe Web編集部 竹内耕太  PHOTO: Pixabay/GAKUYA/Auto Messe Web編集部 竹内

車両火災は1日10件発生、いつ誰にでも起こりうる

 毎年日本のどこかでクルマが派手に炎上してニュースやSNSをにぎわせている。とくに高級車やクラシックカーは目立つので話題になりやすいし、印象に残っている人も多いだろう。

 消防庁の統計によると、車両火災件数のピークは2001年の8453件で、それから徐々に減ってきて2019年は3585件。自動車メーカーや整備業界の努力によって20年弱で半減したわけだが、それでも毎日10件もの車両火災が起こっていることになる。

 ゆえにクラシックカーの火災は氷山の一角にすぎないのだが、新車・旧車を問わず愛車が燃えてしまったらオーナーのダメージは甚大だし、メカニカルな面で旧車の方がリスクが高いことは否めない事実だ。

万全にメンテしてもゼロリスクではなく、燃える時は燃える

 旧車の火災の出火元はエンジンルームからが多く、電装系のショート、燃料漏れ、あるいは小動物など、原因は多くのパターンがある。整備不良による火災は論外として、それでも、どこまでメンテナンスに万全を期しても、運悪く燃えるときは燃えてしまうのが旧車というものだ。リスクを完全にゼロにすることはできないし、良識あるクラシックカー乗りなら、万一の事態に備えて車載の消火器は搭載しているものだ。

 ただ、幸いに初期消火に成功してエンジンルームのボヤで収まった場合でも、通常の消火器をエンジンルームに用いると粉末の消火剤がエンジンルームの細部まで入りこんでしまう。そのため、消化後にエンジンを全バラしてオーバーホールする必要があったり、そのエンジンを諦めることになるケースも多い。

気体の消火剤を感熱式チューブに封入するというアイデアグッズ

 近年、欧米のクラシックカー乗りの間に広まっているのが「BLAZECUT(ブレイズカット)」という自動消火システムだ。といっても見た目は白いチューブだけで至ってシンプルな物体。これは感熱式チューブのなかに消火剤が液状で封入されていて、エンジンルームの上部にセットしておくだけというもの。

 エンジンルームで出火した場合、このチューブが120℃に達した瞬間に溶けて内部の消火剤が気体になって勢いよく放出され、一瞬で消火してくれるという仕掛けである。消火剤は非腐食性の気体なので、作動後に残留物がないのもありがたい。

 BLAZECUTの日本代理店として輸入し始めたのは、大阪のVWヴァナゴン&トランスポーター専門店「GAKUYA」で、国内のさまざまな規制をクリアして2019年から日本に流通開始。なぜVWショップが? といえば、エンジンがリヤにレイアウトされているクラシックVWやクラシック・ポルシェでは、エンジンルームの火災にドライバーが気づきにくいため、初期消火へのニーズがより切実なのだ。

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