クルマを文化する
REAL CAR CULTURE

AUTO MESSE WEB

クルマを文化する
REAL CAR CULTURE

AUTO MESSE WEB(オートメッセウェブ)

  • TOP
  • CLASSIC
  • 「キョンキョンのレビュー」に「スズキのマー坊」! 嗚呼、懐かしの「軽スペシャリティカー」5選
CLASSIC
share:

「キョンキョンのレビュー」に「スズキのマー坊」! 嗚呼、懐かしの「軽スペシャリティカー」5選

投稿日:

TEXT: 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)  PHOTO: 島崎 七生人

女性をターゲットにしたモデルが多かった!

 前回(10月18日公開)1970年代初頭までの、活きのいい軽のスペシャルティカーの先駆“車”たちを取り上げた。スペシャルティカーの分野に進出したクルマたちは、まだまだ存在する。今回はその続編をお届けしたいと思う。

スズキ・セルボ

 まず1台目はスズキ・セルボ(初代)。このクルマは、フロンテ・クーペの後継車として1977年10月に登場した。少し細かく言うと、フロンテ・クーペがいったん生産中止となり、およそ1年の空白期間の後に登場したもの。で、この間に何が起こったのか? というと、軽自動車の規格(枠)の拡大だった。

 それまではエンジン排気量が360ccだったが550ccに、ボディサイズも全長3m×全幅1.3mから、全長3.2m×全幅1.4mへと、全長で20cm、全幅で10cm、それぞれ大きくなったのだった。この規格改正を受けて登場したのが初代のセルボで、ボディサイズは全長×全幅×全高は3190×1395×1210mmと、全高は旧フロンテ・クーペからほとんど変えずに(+10mm)、ホイールベースも+20mmの延長に留めつつ、新規格にミートさせた、まったく新しいクルマに生まれ変わったのだった。スズキ・セルボのカタログ とはいえ非常にユニークだったのが、サイドビューがセルボとフロンテ・クーペとではほぼ同じだった点。厳密にいえばルーフラインが異なり、ノーズが伸びた分のバランスやフロントガラスとの角度も違っていたのだが、まるでボディサイドのパネルはそのままに全幅が広げられたようなプロポーションだ。

 正直に言うと最初に見たときに筆者は内心「なんじゃこれは!?」と思ったし、丸型ヘッドランプが収められたフロントエンドが一段飛び出しているのも、オリジナルのフロンテクーペのスマートさを思うと「うーむ」と感じた。ちなみに後年、ワゴンRの拡幅版が登場したときに、このセルボと同じ手法で仕立てられていたのには「ある意味でスズキの伝統芸かも」と感動を覚えたものだが、ともかくそういう成り立ちで生まれ変わったクルマなのだった。スズキ・セルボのカタログ なお550ccエンジンは水冷2ストローク3気筒で、当時のセルボのカタログを改めて見直すと、“中・低速でのねばり強さ、6気筒に匹敵するスムースな吹き上がり”の表記があり、さすがにそれは言い過ぎでは……と思いつつも、当時のスズキの心意気も伝わってくる。なおスズキの資料によれば、この初代セルボは、1000ccのセルボ輸出仕様がイギリス運輸省の乗用車公式燃費試験で第一位を獲得したほか、最終的に女性比率が60%に達するなどした。

 そんなセルボは、2代目、3代目(4代目もあった)と続き、とくに2、3代目はユニークなスタイリングを売りとした。残念ながら3代目のカタログが行方不明だったので、ここでは2代目の紹介になるが、見るからにやわからかなイメージだったのは、初代の後半で女性ユーザーからの注目度が高まったことを受けてのこと。カタログもいかにも女性誌のような体裁で、コピーも“うきうき休日なにを積む”“にっこりお財布、低燃費”といったトーン。スズキ・セルボのカタログ

スズキ・マイティボーイ

 そしてもう1台、このセルボを2シーターのピックアップにアレンジしたのがマイティボーイで、こちらは明らかに男性のユーザーをターゲットにしたクルマだった。筆者はなぜかこのクルマとも縁が薄く、写真で紹介しているオプションパーツのカタログのみ今回は発見できた。スズキ・マイティボーイのカタログ

12

 

 

 

 

 

 

ranking

RECOMMEND

MEDIA CONTENTS

WEB CONTENTS

 

 

 

 

 

 

MEDIA CONTENTS

WEB CONTENTS

ranking

AMW SPECIAL CONTENTS