「重さ5トンのベンツ」「手榴弾攻撃にも耐えるビーエム」世界のVIPが乗る「防弾仕様車」が安全すぎた (1/2ページ)

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「重さ5トンのベンツ」「手榴弾攻撃にも耐えるビーエム」世界のVIPが乗る「防弾仕様車」が安全すぎた

この記事をまとめると

  • 政治家やVIPを安全に運ぶ「防弾仕様車」
  • カタログラインアップしている欧州メーカーは数社ある
  • 9月に発表されたばかりのベンツ新型など3モデルを紹介

「真のVIPカー」の価格は6000万円~、意外と安い?

 これら「防弾仕様車」は、エラい人もボディガードも、場合によっては会談相手もスムースに乗せられる定員容量とスペースを確保するため、ストレッチボディであることが多い。しかもトップ・シークレットな重要事が車内で話し合われる可能性もあり、ときにはボディガードやドライバーに対して遮音プライバシーが設けられねばならない。

 動的性能面では、道中にクルマの腹下で爆発物が炸裂しても乗員を守り切るため、アンダーフロアごと分厚く補強されたボディに、狙撃弾を防ぐための防弾ガラス、さらには事が起きた際に危険ゾーンからいち早く確実に避難できるよう、信頼性の高い動力源と卓越したパフォーマンス、パンクにも耐えうるランフラットタイヤが要る。

 平時から「アーマード・ヴィークル」をカタログラインアップしている自動車メーカーは数社ある。とはいえ装備仕様オプションは数十種類を軽く超え、ツルシで買われていくものはほとんど無いとか。自分に何が必要か、最新の防弾仕様車を眺めながら、安全と環境に想いを馳せてみてはいかがだろうか。

狙撃にも爆発物にも対応できるのが「防弾仕様車」

メルセデス・ベンツS680ガード4マチック

 9月のミュンヘンIAAモーターショーで発表された最新の防弾仕様メルセデス。担当者によれば「メルセデスのなかでも、もっともカスタマー・オリエンテッドなプロダクトのひとつ」だとか。

「VPAM認証」という武器・弾薬・安全技術の試験機関で、防弾や耐爆発物仕様車として「VR10」という最高の乗員保護性能を得ている。ダメージ評価試験にはベルリン工科大学やドレスデン大学応用科学科と協力して「バイオフィデリック・ダミー」という、骨格密度や構造をエポキシ・レジン・アルミニウム・パウダー、腱や筋はポリプロピレン、皮膚や内蔵はシリコンやアクリルで、人間の身体構造を忠実に再現したダミーが用いられた。

 それをドイツ国内で唯一、武器攻撃に対する安全性評価ができる第三者機関で試験にかけ、乗員が一切傷を負わないという結果を得たことで、「BKA(ドイツ連邦刑事庁)」の要件を満たしている。

今年9月に登場したメルセデス・ベンツS680ガード 強化によって重くなったドアやウインドウはアクチュエーター開閉。エンジンは6LのV12ツインターボで612hp/830N・m、アルミ製クランクケースにワンピース構造チェーンドライブ、高品質成型された鋳造クランクシャフトにピストン、マルチスパークのイグニッションコイルを備える。

 ちなみにV12に4マチックAWDシステムが組み合わされるのは初で、前後トルク配分は31:69。車重(非公表)は一説には5t以上といわれ、それに耐える強化ドライブシャフトを採用しつつ最高速は190km/hに限られる。車両価格は税抜45万7100ユーロ(約6000万円)から。

重いドアや窓はアクチュエーターで開閉

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