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SUBARU WRX STI&EJ20のポテンシャルをさらに引き出す! 至高のフィールが味わえる「BBi TUNE」の中身

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TEXT: 石川大輔  PHOTO: 水川尚由

吸気環境の改善に合わせてBBi Tuneデータを再構築する

 スーパーオートバックスとHKSがタッグを組み、安心で快適なチューニングライフを提案。スバル車ユーザーから支持を集めてきたのがBBi Tuneだ。今回はインタークーラー&インテーク交換に対応する専用ECUデータについて解説していく。

BBi Tuneとは?

 HKS BB Tuneの考え方を継承して、HKSのeye(i)で見たHKSの英知(Intelligence)を駆使したVABオーナーに届けるためのチューニングというのが名称の由来だ。

吸気温度が安定したことで生まれた余裕を生かしきる

 新型WRX STI登場が待ち遠しい昨今だが、VAB用パーツについては、いまだに開発の手を緩めていないHKS。オーナーの熱いリクエストに応えて、新たにインタークーラーやコールドエアインテークをリリースしている。

 ふたつのクーリングパーツが追加されたことで、吸気温度は約15〜20℃ダウン。大幅なマージンが生まれ、高回転・高負荷時の補正も入りにくくなったという。

 そこでBBi Tuneでは、パーツ本来のポテンシャルをさらに引き出すべく、フラッシュエディター対応の専用データを新たに製作することになった。「闇雲にパワーだけを追い求めることはなく、BBi Tune本来のコンセプトである“扱いやすく壊れない”ことを重視しています。吸気効率の改善に伴って各種データを見直し、より安定したパフォーマンスを発揮できるようになりました」と、セッティングを担当したスーパーオートバックス浜松の鈴木英二さん。

 具体的には、点火時期や補正マップ、過給圧や電子スロットル制御などの各項目をより細かくセッティングすることで、なめらかなフィーリングを実現。

 さらにSIドライブのモードごとの味付けをより際立たせるなど、従来のBBi Tuneデータでは踏み込んでいない領域までマップを詰めているという。

ステップ4までの装着パーツをおさらい

インタークーラーキット

 VABに装着できる最大サイズの積層コアを採用した純正交換タイプ。タンクやパイプについてもスムースに空気が流れるように設計し、圧力損出を最小限に抑えつつ高い冷却性を発揮する。

●19万8000円(税抜)

コールドエアインテークフルキット

 ムキ出しエアクリーナーとエンジンルームを隔壁で分断。専用ダクト付きとなっており、効率よくフレッシュエアを取り込める。走行中はもちろん、停車時の吸気温度上昇も抑制できる。

●12万8000円(税抜)※レーシングサクションレスキット(8万8000円)も設定

フラッシュエディター(オリジナルデータ)

 フラッシュエディターでECUデータを書き換える。従来のブーストアップデータ(PHASE2)でも、冷却チューンに対応するが、今回はさらに性能を引き出すべく最新マップの構築が行われた。

【CHECK01】点火時期の見直し

 燃焼効率を高めるために欠かせない点火時期。ベースマップと補正マップのふたつで構成されている。BBi Tuneオリジナルデータでは、よりキレイなラインをトレースできるようにセッティングを詰めた。ノッキングが出ていないことを確認しつつの地道な作業だ。吸気温度が抑えられている分だけ、余裕を持ったデータ構築が可能になっているという。

ベース+学習マップの変更でEJ20の潜在性能を引き出す

 過給圧(吸入管相対圧・オレンジ線)が高まるのと比例して、点火時期(黄色線)のラインが下がっているのがわかる。セッティング後は、過給圧の立ち上がりから5000rpmくらいまでのパワーの違いが実感できるようになった。

【点火時期ベースマップ】

【点火時期補正マップ】

 点火時期の基本マップはもちろん、補正(学習)マップについても最適化。純正マップでは補正値が過剰に入るため、そのあたりも見直しを図っているとか。吹き上がりが滑らかになるベース+学習マップの変更で、EJ20の潜在性能を引き出す過給圧(吸入管相対圧・オレンジ線)が高まるのと比例し、点火時期(黄色線)のラインが下がっているのがわかる。

【CHECK02】過給圧特性の最適化

 BBi Tuneのステップ4では、吸排気系の見直しによりレスポンスが大幅に高まった。そこで着手したのが、エンジン回転数ごとの目標ブーストの数値や、目標ブースト圧まで高めるためのアクチュエーター制御の数値(ウェストゲートデューティ)の最適化だ。これによりパーシャルからアクセルを踏み込んだ際のオーバーシュートも最小限に抑えている。

オーバーシュートを抑制しリニアなパワーフィールに

 スバルエディットのデータロガーを使用し、回転数ごとのアクチュエーターポジションを把握。それをマップ構築に生かし、整合性を取っている。その結果、過給圧の安定を実現しているというわけだ。

【ターゲットブーストマップ】

【ウェストゲートデューティマップ】

 目標ブースト圧に対してアクチュエーター制御の数値が外れていると、さらに過給圧を高めようという制御が働き、過給圧の乱れやオーバーシュートに繋がる。今回はこれを改善するマップを構築しているのもトピックだ

【CHECK03】Siモードの有効活用

 今回のBBi Tuneデータでは、SIドライブのパワー特性も見直している。下のマップをご覧いただければわかる通り、S♯モード、Sモード、Iモードのマップを変更。スロットル開度に応じたターゲットブーストと要求トルクマップを再構築することで、モードごとの違いをしっかり出力特性に反映させた。アクセル操作に対してリニアに出力が立ち上がるようセッティングしているため、街乗りでの扱いやすさも格段に向上している。

街乗りでは快適に走れて踏めばパワフルに加速する

 新たに製作されたBBi Tuneオリジナルデータでは、SIドライブ制御にもメスが入った。S#、S、Iと異なるモードごとにふさわしい出力特性になるよう、細かくセッティングされているのだ。

「S#モードはハイパワーというイメージがあると思いますが、実はSモードとあまり差がありません。またIモードでは、高速の追い越しなどでアクセルを踏み込んでもなかなか加速せず、ストレスを感じがちです」と、スーパーオートバックス浜松の鈴木さん。

 そうしたジレンマを解消すべく、モードごとのブーストマップやスロットル制御マップを再構築。Iモードでは燃費を稼ぎつつ、高速巡航時などでもストレスなく走れる方向に。またSやS#モードではよりスポーティな走りになるよう、細かくセッティングが行なわれている。またリニアなフィーリングにもこだわった。

「S#のスロットル開度は60%以上の要求トルク数値がまったく変わらず、フルブーストが掛かっている状態です。つまりアクセルを6割までしか踏まなくても、目一杯踏んでも加速は変わりません。だからアクセル操作もシビアに感じてしまいがちです。そこでBBi Tuneでは、アクセル開度に応じたリニアな出力特性を追求しました。コーナリングの立ち上がりなどでも、微妙なアクセル操作でパワーをコントロールできるようになりますよ」と続ける。

各モードを生かしきれるパワー特性へセットアップ

【Iモード】

最大ブースト圧:約1.3〜1.35kg/㎠

扱いやすさを重視したマップ構築

 純正ブースト圧は1.1〜1.2kg/㎠の設定となるIモード。普段乗りの扱いやすさや燃費のよさはそのままに、高速道路でアクセルを踏み込むような状況では、しっかり加速するようにセッティングしている。

【Sモード】

最大ブースト圧: 約1.5〜1.55kg/㎠

扱いやすくパワフルな基本データ

 基本となるSモードも、スロットルマップの変更などにより、リニアなパワーフィールを追求。それでいて最大ブースト圧は約1.5〜1.55kg/㎠まで高められているので、確かなパワーアップを実感できる。

【S♯モード】

最大ブースト圧:約1.55〜1.6kg/㎠

パワーのみならずなめらかさも追求

 S#モードではさらに最大ブースト圧を高めているが、オーバーシュートはしっかりと抑えられている。つねに安定したパワー感で、爽快な加速が味わえる。なめらかなエンジンフィールも魅力だ。

【CHECK04】タービン交換との相性

タービン交換との相性将来のステップアップにも生きる高効率インタークーラーの効果

 HKSインタークーラーやコールドエアインテークを追加するステップ4。純正タービンの能力を余すことなく引き出すメニューとなるが、タービン交換や排気量拡大などに将来ステップアップした際にも、無駄なく活用できるのも大きな魅力といえる。ハイチューンドのA-PITのVABデモカーでも、パワーアップはもちろん、レスポンスが格段に向上したことをハッキリ体感できたそうだ。

 排気量を2.2L化してGTⅢ-RSタービンを装着するA-PITデモカー。約440psを発生するが、まだまだパワーを上乗せできるとか。

 幅広いパワーバンドを実現したGTⅢ-RSタービン。高出力、ハイレスポンスを狙いながらサージングを抑えた設計となっている。

 鍛造ピストンやH断面コンロッド、削り出しクランクシャフトで構成されるHKS2.2Lキットは、中間トルクアップにも有効だ。

2.2L化したGTIIIタービン仕様のA PITデモカーで効果をチェック

「HKSインタークーラー装着後は、3000rpm〜4000rpmくらいの中間域で明らかにピックアップが良くなりました。吸気温度を下げられることでハイチューン化した際のリスクも減らせるうえに、パワーアップにも繋がります。オススメですね」とは、A PITオートバックス東雲の小野祐介さん。

【総括】吸気系の高効率化とBBi Tuneデータで安心して、気持ちよく踏める仕様になる

 ノーマルブーストアップでのインタークーラー有無によるアドバンテージは4000rpn付近で約8kW(10.9ps)、6000rpm付近で約10W(13.6ps)となっている(制御はBBiチューンデータ)。
※エンジン本体はノーマル(2L)のデータ。

 まさに妥協なく仕様が詰められたBBi Tuneのオリジナルデータ。スーパーオートバックスとHKSが提唱する“ハイパワーだけど扱いやすいVABチューニング”を見事に達成したといえるだろう。

 このデータ、SAの対象店舗で対象期間中にインタークーラー&コールドエアインテークを購入すると、もれなく無料でインストールしてもらえるというから、ぜひ至高のフィールを味わってもらいたい。

「ステップ4までのメニューに加え、BBi Tuneオリジナル専用データをインストールしたことで、安全、安心。快適で速いという狙い通りのVABに仕上がりました。パワー感も十分だし、アクセルにリニアに反応するので凄く扱いやすいですよ」と小野さんも太鼓判を押す。

【HKSパワーライター店】
◆SA仙台ルート45
◆SA会津若松店
◆A PIT オートバックス東雲
◆SAかしわ沼南
◆SA千葉長沼店
◆SA246江田
◆SA厚木
◆SA NAGOYABAY
◆SA浜松
◆SA京都ワウワンダーシティ
◆SAサンシャインKOBE
◆SA広島商工センター
◆SA東福岡店

【詳しくはこちら】

◆スーパーオートバックス浜松 
TEL.053・476・2180
https://www.autobacs.com

◆エッチ・ケー・エス
TEL.0544・29・1235
https://www.hks-power.co.jp

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