短命がゆえに伝説化! セダンの「ランエボ」に比肩する「ランエボワゴン」は三菱の本気が詰まっていた (1/2ページ)

短命がゆえに伝説化! セダンの「ランエボ」に比肩する「ランエボワゴン」は三菱の本気が詰まっていた

この記事をまとめると

  • ランサーエボリューション9をベースにワゴンが登場
  • セダンにもヒケを取らない走りのパフォーマンスを発揮
  • エボ9の終了とともにわずか2年という短命に終わる

 

 

安直なワゴン化ではなかったエボワゴンの誕生物語

 ランエボ(ランサーエボリューション)といえばセダン。それは、4代目ランサーをベースとした第一世代から、ギャランフォルティスをベースとした最終・第四世代のランエボ10まで、セダンボディが中核モデルに据えられ、WRC参戦マシンもつねにセダンだったことから、そのイメージはファンのみならず三菱自身も強く抱いていたことと想像される。

WRCに参戦したランエボ6

 だがそんな固定概念を、三菱自らが打破する。それが2005年9月、同年末までの期間限定かつ2500台限定モデルとして誕生した「ランサーエボリューションワゴン」だ。しかもそれは、単にランエボのパワートレインとシャーシをランサーワゴンに組み込んだだけの代物ではない。セダンに対し開口部が大きくリヤの隔壁もないなど、剛性面で不利なワゴンボディに対し、これでもかというほどの補強を施してきた。

ランサーエボリューションワゴン(イメージ)

剛性不足のワゴンボディを補う大手術を実施

 具体的には、エンジンルームと前後フロアはランエボ9のものを用いながら、ランサーワゴンのサイドパネルとルーフパネルをこれに結合。そのうえでA・B・C・Dピラーとルーフとの結合部を補強し、大型リヤフロアクロスメンバーを追加することで、ねじり剛性を大幅に高めている。ランサーエボリューションワゴン(リヤゲート)

 さらにリヤダンパー取付部にも補強材を追加。テールゲート開口部には約50点のスポット溶接増し打ちを行うことで、セダンに対してとくに不利なリヤまわりを重点的に強化したのだ。

 さらにディーラーオプションとして、リヤハイパフォーマンスバーを設定。これを装着すれば、荷室の使い勝手は落ちるものの、リヤの追従性と安定性をセダンのランエボと同等レベルに高めることができた。

セダンにヒケを取らないヤンチャなスタイリングを踏襲

 エクステリアは、アルミ製のエンジンフードおよびフロントブリスターフェンダーをランエボ9から踏襲。フロントバンパー&グリルもランエボ9と共通イメージとしつつ、6速MT車の「GT」はランエボ9と同じくナンバープレートを助手席側に、5速AT車の「GT-A」はかつてランエボ7をベースに作られた「ランサーエボリューション7 GT-A」と同じく中央に装着した。ランサーエボリューションGT(フロントスタイル)

 そのうえで、ランサーワゴンのテールゲートと、同「ラリーアート」用の大型テールゲートスポイラーを装着。さらに専用品としてランエボ9と共通イメージのリヤバンパーと、235/45R17サイズのワイドタイヤを包み込むことができるブリスターフェンダーを備えたリヤクォーターパネルを採用した。これにより、セダンのランエボと外見上も遜色ないレーシーな装いを手に入れている。ランサーエボリューションワゴンGT(リヤスタイル)

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