西島秀俊と三浦透子が乗る謎のクルマに注目度急上昇! 映画「ドライブ・マイ・カー」に出てくる「サーブ900」とは (1/2ページ)

西島秀俊と三浦透子が乗る謎のクルマに注目度急上昇! 映画「ドライブ・マイ・カー」に出てくる「サーブ900」とは

この記事をまとめると

  • 原作の小説では黄色いオープンカー、映画では赤いクローズドボディ
  • 5速MTがクローズドボディのみだったのも劇中車となった理由か
  • サーブは航空機メーカー出身で独特の設計思想がツウに愛された

原作の小説ではオープンカー仕様だった

 ストーリー中に登場するのは「黄色のサーブ900コンバーティブル」で、手元のカタログの年式(1992年)にモンテカルロ・イエローの「900ターボ16Sコンバーチブル」がある。

原作小説では黄色のサーブ900コンバーティブル

 一方で映画では(観ていないが予告編などで判断する限り)アルミホイールのデザインなどから、同年式、同グレードの3ドアが使われているものと思われる。いずれにしてもカタログでわかったのは、少なくとも正規輸入車の900ターボ16Sは左ハンドルの設定のみで、5速MT車はコンバーチブルには設定がなく3ドアのみだったということ。ストーリー中の「みさき」の、目を閉じていると感知できないような上手なシフトチェンジを描写するならマニュアル車が必須で、そういう事情から、実写版の映画ではクローズドボディの3ドアが使われたのかもしれない。

映画ではクローズドボディの900ターボが使われた

航空機がルーツのスウェーデンの自動車メーカー

 ところでサーブは知られているようにルーツは航空機メーカーで、航空エンジニアが最初のサーブ車を設計したとされる。コンパクトなエンジンルーム、広いキャビン、クルマの重心近くに置かれたドライバーのヒップポイントなどが特徴のひと目でサーブとわかるユニークなフォルムは、1940年代半ばの最初の「サーブ92」以降、「900」に至るまで基本的に踏襲されたものだった。

サーブ製の戦闘機「J21」と「サーブ92」

 また1976年に乗用車で初めてターボを実用化したのもサーブだったし、エアバッグ登場前から衝撃吸収の機能を持たせた網目状のステアリングコラムなど、独自の安全技術も採用。イグニッションキーのシリンダーがセンターコンソールに備わるのもサーブの特徴のひとつだったが、これは万一の際にドライバーの膝に当たらないように考えた安全思想が根底にあった。

サーブ900のインパネにも航空機メーカー出身の余韻が残る

カンヌ映画祭で4冠をモノにし話題となった映画「ドライブ・マイ・カー」。原作小説でに登場するのは「黄色のサーブ900コンバーティブル」で、映画ではおそらく1992年式の3ドア「900ターボ16S」。サーブ900とはどんなクルマなのか詳細に解説する。