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MT車乗りの「必修科目」! 間違った練習も多い「ヒール&トゥ」のホント

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TEXT: 加茂 新(KAMO Arata)  PHOTO: Auto Messe Web編集部

  • その名のとおり、つま先でブレーキを踏みながらかかとでアクセルをアオる
  • エンジンブレーキを活用する意図もある
  • 4速から3速へのシフトダウンが練習しやすい
  • ストリートではあまり練習にならない
  • あわてて操作する必要はない
  • クローズドなサーキットでの練習から始めよう
  • コーナーを抜けた後の加速に備えてギヤを落としておく

街乗りでは不要だがサーキットでは欠かせないテク

 マニュアルシフトの見せ場と言えば「ヒール&トゥ」。ブレーキをしながらの華麗なシフトダウンはサーキットでは必須のテクニックであり、できて損はない技術。では、どんな場面で必要で、どうしたらできるようになるのか。

至ってシンプルだが奥の深い操作

 右足でブレーキを踏んだままの状態でアクセルを踏み、エンジン回転を上げてシフトダウンをショック無く行うためのテクニックが「ヒール&トゥ」である。つま先(トゥ)でブレーキを踏みながら、かかと(ヒール)でアクセルを瞬間的に踏んでエンジン回転を上げることから、この名前で呼ばれるようになったテクニックだ。

その名のとおり、つま先でブレーキを踏みながらかかとでアクセルをアオる

メリットは「ショック緩和」、「減速補助」、「加速準備」

 ヒール&トゥの狙いは3つある。まず、シフトダウン時のショックをなくすこと。減速してギヤを落としていくときにエンジン回転を上げてやらないと回転差があって、タイヤは瞬間的にブレーキを掛けたようになってしまう。リヤ駆動車だと、曲がりながらヒール&トゥしないでシフトダウンをすれば、シフトロックという現象でスピンしてしまう。現代でも必須のテクニックなのだ。

 次の狙いは、エンジンブレーキを使うこと。ギヤをドンドン落としていくことで、高回転でのエンジンブレーキを使って減速を強めようというわけだ。とくにリヤ駆動だと、リヤブレーキはそもそもそれほど強くは利かないので、エンジンブレーキを活用してできる限り強く止めたいと思うドライバーは多い。

コーナーを抜けた後の加速に備えてギヤを落としておく

 そして、3つ目の狙いが、立ち上がり加速に備えること。コーナーを曲がってから加速に移りたいときに、あらかじめギヤを落としておかないと、エンジン回転数が落ちていてモワーッとした加速しかできなくなってしまう。

 以上の理由から、現代でも、できるものならやったほうが良いテクニックといえる。もっとも最近だと、Z34型「フェアレディZ」のようにこのアクセルのアオりをクルマ側でやってくれる機能もあるし、先代「86/BRZ」であれば「ECU-TEK」というツールでECUチューンをすると、シフトダウン時のブリッピング機能を追加することもできる。

エンジンブレーキを活用する意図もある

修得のオススメは4速から3速へのシフトダウンから

 では、どうすればできるようになるのか? まずは、まっすぐシフト操作ができる4速から3速へのシフトダウンがオススメ。ギヤ比も近いクルマが多いので、アクセルをアオり損ねてもスピンが起きにくい利点もある。

 とにかく回転を合わせることに終始してしまいがちだが、大切なのは「いかに安定してブレーキングをするか」である。その間についでにギヤを落としてエンジンブレーキを使いつつ、加速に備えてギヤ落としておこっと、というのがヒール&トゥなので、まずはしっかりブレずにブレーキを強く掛けられることのほうが大切である。

 あとは、回転が合わないかなぁ~と思ったら秘技「半クラッチ」作戦である。発進時のようにギヤを落としたあとのクラッチをじわっとつないでやれば、最悪、回転が合っていなくても大丈夫。ちょっとはクラッチが減るかもしれないが、ほんのちょっとだし、盛大にスピンするよりも遥かに失うものは少ない。

4速から3速へのシフトダウンが練習しやすい

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