45度の坂も登れる! 線路も走れる! 草刈りもOK! 世界最強の呼び声も高い「ウニモグ」ってどんなクルマ? (1/2ページ)

45度の坂も登れる! 線路も走れる! 草刈りもOK! 世界最強の呼び声も高い「ウニモグ」ってどんなクルマ?

この記事をまとめると

  • 70年以上にわたりさまざまな現場で活躍している「ウニモグ」
  • 道なき道も走り切れる足まわりに前進8段・高進6段のギヤ
  • 1000種類以上のアタッチメントが用意され高い汎用性を誇る

戦後ドイツの復興を支えた「はたらくクルマ」

 ウニモグは、終戦直後の1946年に敗戦国のドイツで誕生しています。開発を手掛けたのは、かつて「ダイムラー・ベンツ」で航空エンジンの開発責任者を務めていたアルベルト・フリードリッヒ技師。敗戦国となったドイツでは航空機はもちろんのこと、乗用車でさえ許可なく開発することは認められていませんでしたから、フリードリッヒは農業用自動多目的装置として開発を届け出て許可を得ていました。ちなみに「ウニモグ(Unimog)」という車名は、ドイツ語の「Universal-Motor-Gerät(多目的動力装置)」の頭文字をつなげて命名されています。

1946年製のプロトタイプ「U5」

 プロトタイプの「U6」が完成したのは1946年のこと。このときはまだ、ダイムラー製のディーゼルエンジンが完成していなくて、暫定的にガソリンエンジンを使用していました。これをフロントアクスル後方、つまりフロントミッドシップで車両中心から右にオフセットしてエンジンを搭載し、その後方にミッションとトランスファーを配置。これに並行してセンターデフをマウントし、そこから2本のプロペラシャフトを介して前後のアクスルに駆動力を伝える基本パッケージは、現在でも大きく変わってはいません。

 そして1947年にはダイムラー・ベンツの「OM636型」ディーゼル・エンジンが完成し、以後は標準装備されています。また1951年以降はダイムラーの傘下に入り、ノーズにはスリーポインテッドスターが装着され、名実ともに「ベンツ」の一員となりました。

1963年に登場したU406型

高い走破性を生む数々のメカニズムを搭載

 ウニモグの、走破性を高めるための特徴的なメカニズムとしては、「ハブリダクション」の採用があります。リジッド式サスペンションにおいては、通常ならハブの中心となるようにドライブシャフトを配置するのですが、ハブの内部にヘリカルギヤを組み込んで、ドライブシャフトからハブへの伝達において減速を行うと同時に、ハブの中心より上部にドライブシャフトを配置するもの。

 ドライブシャフト位置が高まることで必然的にアクスルやデフのケーシングも搭載位置(の高さ)が上がり、最低地上高を高めることができます。またハブの内部で減速が行われるために、デフのリングギヤだけで減速するよりも減速比を下げることも可能で、ギヤを小さくできてデフケースも小型化が図れ、結果的に最低地上高をさらに高めることができています。国産ではトヨタのメガクルーザーなどに採用されています。

ハブリダクションを採用して最低地上高を上げている

 シャシーは、ラダーフレームの前後にリジッドアクスルをコイルスプリングで吊るスタイルですが、前後ともにリジッドアクスルのトラベルは30度と大きく確保されています。さらにラダーフレームにサブフレームを介してボディを架装していて、フレームが捩れてもボディへの捩れ入力が大きくならないような工夫も見られます。このようにして悪路でも、ときには道なき道でも走り切ってしまうほどの高い走破性が確保されています。

ラダーフレームとボディの間にサブフレームを挟んでいる

 また前進8段・後進6段のフルシンクロメッシュ式トランスミッションを標準で装備。副変速機も3段切り替え式となっていて、都合前進24段(!)ギヤを持っているため、90km/hの高速走行から10km/h以下、人が早歩きするほどの低速での定速走行も可能になっています。

どんな悪路もクリアできる

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