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スバル360の正統な後継車! 21世紀に蘇った「てんとう虫」の「R2&R1」はやっぱり名車だった

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TEXT: 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)  PHOTO: 島崎 七生人

  • 1969年から1973年まで販売された「R-2」から30年後の2003年に「R2」が発売
  • 1年遅れて登場した2ドア版「R1」はホイールベースが短くなっている
  • ギリシャ人デザイナーのザパティナス氏が線を引いた
  • スプレンデッドウイングスグリルなどデザイン面の特徴は多数
  • いまでも中古車で多くが流通している
  • マイチェンでR2のフロントフェイスは変更された
  • 機能や収納を盛り盛りにするより、スッキリとセンス良くまとめられたインテリア
  • 2人乗りと割り切って使えば非常に優秀だった
  • 割り切った考え方のパーソナルビークル

デザインにも走りにも妥協しないスバル渾身の軽だった

 1958年(昭和33年3月3日)に誕生した「スバル360」が、皆さんもよくご存知のとおりスバルの軽自動車の始まりだ。以前、ねじり棒バネが、折れた……と田口トモロヲさんのナレーションが印象的だった国営放送の人気番組「プロジェクトX」でも、開発のエピソードが取り上げられたことがあったが、当時の「軽4輪車」の枠内で極限まで軽量化を実現しつつ、乗用車としての乗り心地、性能を実現して作られたのがスバル360だった。

 ちなみに軽量化達成の手段のひとつとしてルーフにはFRPを採用、曲面ボディは剛性を得るためのもので、これらはスバルの前身である中島飛行機の航空機技術を生かしたものだった。

「てんとう虫」から連なる小さなスバルの系譜

 一方、1969年にスバル360の後継モデルとして登場したのが「R-2」。こちらは3年ほどの短いライフだったがアルミ合金製エンジンを搭載し、ライバル車に対抗させるため「ハードミニR-2」とスポーティな打ち出しをしたモデルだった。

 そして「R-2」の名前をふたたび用いることで、新しさだけでなく、脈々と受け継がれているスバルのモノづくりへの想いを込めて(発表当時の広報資料より)登場したのが「R2」(2003年12月)。そしてその2ドア版の「R1」(2004年12月)だった。

1969年から1973年まで販売された「R-2」から30年後の2003年に「R2」が発売

4ドアの「R2」と2ドアの「R1」

 この両車の最大のアピールポイントは、何といってもそのデザインだった。分類すると非ハイトワゴン系の、いわゆるセダンタイプのクルマで、4ドアのR2でいうと全長(3395mm)×全幅(1475mm)はほぼ軽自動車規格を使い切り、全高は1520mmでホイールベースは2360mmという設定。

 一方で2ドアのR1(R)では、全長がR2に対して-110mm(3285mm)、ホイールベースが-165mm(2195mm)と大幅に短くなっていた点が特徴だった。全幅はR2と変わらなかったから、全長が短い分、いわゆるタテヨコ比はいい具合だった。

1年遅れて登場した2ドア版「R1」はホイールベースが短くなっている

ザパティナス氏による個性的な風貌

 スタイリングは、いかにも国産車離れしている……の印象どおり、当時のスバルのチーフデザイナーだったアンドレアス・ザパティナス氏が関わったもの。同氏はそれまでに「アルファロメオ」(147)、「フィアット」(バルケッタ)に在籍しており、さまざまな量産モデルを手がけていた経歴の持ち主だった。

ギリシャ人デザイナーのザパティナス氏が線を引いた

 R2/R1は「スプレッドウイングスグリル」と呼ぶ、航空機をモチーフにしたデザインのフロントグリルや、鏡面への水滴の付着を防ぐ空力形状のドアミラー、大径タイヤとダイナミックなフェンダー、キックアップ形状のリヤバンパーといったディテールが特徴。

 さらにワンモーションのフォルムや、航空機のモノコックシェル構造をイメージさせる一体感あるボディ断面なども持ち味としていた。軽自動車というと、一部のセダンタイプを除きハイトワゴン系が主流というなか、極めてパーソナル色の強い個性が光るスタイリングが与えられていた点が印象的だった。

スプレンデッドウイングスグリルなどデザイン面の特徴は多数

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